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第87話 虚飾の囮

一方、プリズム達は……



「どうする?」


「そりゃ、あたいはエイントを襲ったやつを…」


「おい!?後ろだ!」

そこにケミの背後に忍び寄る者がいた



都合良くも現れた、エイント達を封印した男


「復讐に駆られる者、尽く命を落とす。」

紙を操る悪魔、シンだ


「なんだお前!」


「エイントは私の手に堕ちた。取り戻したければ私を超えよ。」


「なるほどな、おい、お前らは早くハイドを探して来い!」ケミはプリズム達を行かせた


「一人じゃ負けちゃうよ〜僕も戦うよ」


「じゃあ僕も」

ジブルとアイムが加勢する


「じゃあ、そいつは三人に頼んだよ!」


「もちろん」



「強者、その名を知られることなく…【封印神器・星の占札】!」

シンの持つカードに三人の体が吸い込まれる


「甘いね」

アイムはかがやきの剣でシンの胴体をはらりと斬る



しかし、シンには意味がなかった

なぜなら切られた紙はただの紙だったから

それはただの(デコイ)だった



「強さだけが強さにあらず。真の強さは強さに隠される!【霧咲塵桜】!」

鋭い幾億もの紙片が散らばり宙を舞う


「無駄つってんの!」

シャープは全ての紙片を棘で撃ち抜いた



「……怒る者、愚かな罠に命を落とす。冷たき海で溺れ死ぬ。【絡繰折紙(からくりおりがみ)騙舟だましぶね】!」


なんと、シンが折り紙の【だましぶね】に姿を変えた



「早くエイントを返すんだぜ!」

ケミが金槌でその【だましぶね】を叩く

ぐちゃりと潰れて、破れ散る

船は壊れたように見えた


しかし、潰れたはずの【だましぶね】は、次の瞬間には元に戻っている


再生してしまったのだ


「な……これ、同時に全体を叩かなきゃダメっぽいな」


「そうだね、そしてリト君を返してもらわないと」

アイムは剣を高速でドリルのように回転させながら突っ込む

空中で横方向に回転しながら突っ込む様は、まさに恐怖であった



「命を奪うも紙一重、奪われるのも紙一重。一枚ならば失う命も、百枚あれば軽きもの。【百層鞠(かさなりのまり)】!」


シンの体は、分厚い紙製の球体に覆われた


アイムの攻撃は通らない


「はい、殺害チャ〜ンス!」

シャープがその紙の内側から大量の棘を生やして、シンを固定した

貫く紙の棘から血が染み出して、紅が滲み出る


「薬師術第三番:燃毒!」

ケミは注射器で毒を撃ち込む

ケミの攻撃により、シンを覆う紙が燃え上がる

燃える、燃える、燃え上がる

地獄の業火のように燃える


覆う紙はとっくに燃え尽き、中から無惨に焼け焦げたシンが現れた


「今だね!」

アイムが剣で空を斬り、真空刃を飛ばそうとする


「今、私を斬らんとする者。封印されし物を失う!」

シンは三枚のカードを盾にする


中にはエイント、フィステリア、ジャンが入っている


「でも、そろそろ返すよな、普通はなぁあああ!」

シャープはそのカードから棘を生やす

棘はシンの両手を貫く!

両手は真っ二つに裂けていき、腕が崩壊する

棘の勢いは止まらない、腕だけにとどまらず腹、そして、そのまま心臓に到達


心臓は棘に正確に貫かれた



「そろそろ死んでもらうぜ!」

ケミは口から【燃毒】を霧状にして吐き出す

シンの体がとうとう燃え上がった


「いい加減に……死ね!」

ケミは金槌で、シンの脳を破壊した



「あ…あが…わぁああ!」

シンは死んだ


中から、契約していたであろう鶴が排出された


そして悪魔術が解けてカードの封印も解かれた



「あれ、ケミ……ケミが助けてくれたのか!?」


「心配したんだぜ」

ケミはエイントのことをしばらく抱きしめていた


「わたくし捕まってしまっていましたわね、アイムさん、ありがとうございますわ」

フィステリアも現れる


「どういたしまして…と」


「あ〜、この二人が無能すぎて僕まで捕まったんだよ!」

もちろんジャンも



「ただ、こいつも所詮あたいらを惹きつけるための囮でしかなかったわけだぜ」


「これどうする?」


「急いで合流しないと!」

さて、次回ついにvsハイド戦です!

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