第17話 DOGRANDEの大穴
前回のあらすじ
ホムランド大聖国で、ハラルド火山のマグマとハルマゲドンの肉片に回収に成功、しかし現れたプリズムの姉のレゾナに肉片は奪われてしまった
こうしてプリズム達は帰国したのだった
「皆さま、おかえりなさいませ」
「あ!フィステリア、楽しかったよ!」
「それよりフィステリア、俺様達が居ない間、変わったことはなかったか?」
「特に有りませんでしたわ」
「そうか、フィステリアもご苦労だったな」
「ところで、マグマはしっかり回収出来ましたか?」
「ああ」
「ホムランドの首脳ともコンタクトが取れたのでちょうど良かったですね、大王様」
「そうだな」
「そういやメアナイト、次はどこの国に行くんや?」
「そうですね、ファンタージ王国にオリハルコンを回収しに行きましょうか?」
「オリハルコンって何だよ?」
「オリハルコンとはファンタージ王国でしか取れない金属で、その強度、耐熱性、柔軟性などがとても優れているんですよ、しかもその蒼く煌めく姿は人々を惹きつけて止みません!」
メアナイトは早口で捲し立てた
「で、ファンタージってどこにあるの?」
「えーとファンタージ王国はこの国の西にある、ゼリアフの森の中にありますよ」
「でも、ゼリアフの森は普通には入れないのではないでしょうか?」
「そうですね、ゼリアフは空間が歪んでいて、普通には侵入できません」
「では 、どうするおつもりで?」
「先せ…いや先代国王の話によると地下を経由すればいいみたいなんですよ」
「地下…?」
「どうやらある地点にトンネルが掘られているみたいです」
「なるほど、そのある地点とは何処なんですの?」
「ドグランデの大穴です」
「ド…ドグランデの大穴…正気ですの?」
「ドグランデの大穴って何だったっけな」
「大王様、ドグランデの大穴でよく死亡事故が起きてるじゃないですか」
「ああ、あれか!」
「それって、そんな危ないんか?」
「ええ、毎年多くの探検家が行方不明になっているんです」
「本当にそこであっておりますの?」
「その時は地図を貰っただけで確認してなかったんですよ」
「まあ、行くしかないんじゃない?」
「そうですよね」
……
そこに一人の女性がやってきた
エッジ大将だ
「元帥、また行くんですね!今度も無事に帰って来てください!」
「勿論ですよ」
「だいたい、元帥は行かなくていいはずです」
「そうですね、でもなんだか誘われてるような気がするんですよ」
「元帥……」
……
「なぁメアナイト、さっきの奴は誰だ?また女をつくったのか?」
「あの人はエッジ大将、僕のお気に入りの部下ですよ」
「メアナイトはああいう女が好みなのか?」
「あの人の魅力は容姿だけじゃありません、優れた戦闘センスと判断能力がずば抜けていて、まぁすぐにわかりますよ」
「へぇ、そうなのか」
「活躍するのは、この国まで敵軍が攻めてきてからですがね」
……
「では出発しましょう」
「今回は特別な車、ドレッドノートを用意しましたわよ」
「なんか…すごいな」
頑丈そうな鋼鉄製の巨大な箱があった、
箱には有刺鉄線が巻きつき、前面には大量の棘のような物が溶接してあった
あくまで自分は車だと主張するようにタイヤが、不恰好にも4つついていた
「さあ、行きますわよ!」
ドレッドノートはその巨体に似合わず、軽やかに走り出した
「なんだこの速さは……」
……
そして、ドレッドノートは突然停車した
「おっと、もう着きましたわね」
「これが、ドグランデの大穴か?」
目の前に、大穴が空いていた
穴の底は見えず、奈落へと続いているようだった
「フィステリア、どうやって入るの?結構深いみたいだけど」
「ねえプリズム、今回わたくし達は何故あの車で来たと思いますか?」
「……もしかしてこれに乗って降りるの?」
「その通りですわ!」
「おい、フィステリア頭おかしいちゃうんか?あんな深いねんで!」
「まあまあ、行きますわよ」
……
車は大穴へと落ちていった
ものすごい音と共に、着地する
「おお、衝撃は吸収されるんだな」
「本当ですね」
「あ、ちょっと壊れちゃったかも知れませんわ」
「ほら、言ったやんけ」
「申し訳ございませんわ」
「あ……ファイ!」
「どうしたプリズム?」
「シュークリームが食べたい、シュークリームを食べるの忘れたの」
「は?何言ってんだよ?馬鹿か」
「まあまあ、プリズムにもプリズムなりの考えがあるはずですわ」
「まぁ、こっからは真面目にいくからな」
「ねえ、看板があるよ!」
プリズムが看板を見つけた
看板には
!注意:この先固有能力使用不可!
と書かれている
「え?」
「おい、ちょっと待てよ」
ハイドは能力を発動しようとした
しかし不思議なチカラでかきけされた!
「え?これ…」
「詰んでますね」
「あ……あ…」
「どうしたプリズム?怖いのかよ!」
「シューk……り…m…」
プリズムは倒れてしまった
プリズムの目は真っ白に染まっていた
「おいプリズム、どうしたんだ!」
「あそ…こ…nある…木の実を…食べ…させ…て」
プリズムが指を指した先には虹色の実が成った木があった
「なんだか分からんがこれを食べさせたらいいんだな」
ファイは虹色の実をプリズムの近くにおいた
「ダメ…ファイが…食べ…させて!」
「まったく、しょうがねえな」
虹色の実を食べたプリズムの瞳は虹色に光輝き、煌めいていた
「ファイ、ありがとう」
「で、この実は何なんだ?」
「これはシュークリアの実だよ!」
「なんだそれ?」
「知らないの?シュークリアの樹の実はシュークリームの原料だよ!この実を焼いて形を整えたらシュークリームになるの!」
「おい、まさかお前、シュークリームがないと生きていけないのか?」
「うん、そうみたい」
「それなら、もっと早く言えよ」
「大丈夫、大丈夫!」
「あれ?僕は能力使えますよ?」
メアナイトは【催眠】が使えるみたいだった
「でも、俺様もつかえない」
「私も」
「正直、かなり厳しい状況ですわ」
……
「お、ここに池があるよ」
「あ、そう言えば試してみたいことがあるんや」
ハイドは池の水を被った
「何やってるの」
「見とけよ」
ハイドは大蛇の鱗を掲げ、浴びた水を凍らせた
まるで氷の鎧のようだ
「カチリタスのを真似してみたんや」
「いいじゃん」
……
「それより、ここでモンスターとか出てきたらどうするつもりだ」
「まさか、こんなとこには流石にいないでしょ」プリズムは辺りを見回していた
「プリズムさん、あなたの後ろに!」
「…人間ミツケタ食う!我は捕食者ファムだ!」
人の形をしたモンスターが現れてしまった
手には剣を持っている
「何でモンスターが!」
「人間…喰う!仲間集まれぇええ!」
ファムは叫んだ!、その声を聞いたファムの別個体達が次々と集まってくる、およそ10体ほど
「おい10匹やぞ!」
「まずいですね、囲まれましたよ」
「ファイ、プラズマビームは撃てないの?」
「すまん、コレ、フェニックスが言ってた通り全く狙いが定まらん!」
「仕方ないな、私に任せて!」
プリズムは懐からナイフを取り出した
プリズムはファムの首を刎ねる!
刎ねる、刎ねる、刎ね続ける!
ファムは抵抗する間もなくプリズムに狩られ尽くした
「これで、終わりか…」
プリズムは返り血で真っ赤に染まっていた
「プリズム…大丈夫か?」
「うん、全然大丈夫だよ!」
「でも、プリズムさんって能力が無くても戦えるんですね、羨ましいです」
「プリズムはいつも山で修行してるもんな」
「ファイ…何で知ってるの?恥ずかしいじゃん」
「…見てください、こちらに御看板がありますわ」
看板には
もうちょっとで着くよ、頑張ってね
と書かれている
「んだよ、これ、馬鹿にしてんのか!」
そこに、行く手を阻む者が現れた
「…よくぞ此処まで辿り着いた、さあ儂の糧と成れ!」
黒きドラゴンがあらわれた!
「夢幻の大剣よ!竜を貫け!」
メアナイトが剣を操り攻撃!
しかし、
竜の鱗はあまりにも硬かった
「効かない…?」
「ごめん、いくら天才の私でも、あれはちょっと…」
プリズムは岩の影に隠れて観察している
「国王、プラズマビームは使えそうですの?」
「ドラゴンが止まってくれたら、ギリ命中するかも知れん、すごい狙いにくいんだよ」
「さあ丸焼きにしてやる!」
ドラゴンは火炎の息吹を吐いた
メアナイトは皆を庇って全ての炎を受けた
しかしドリームアーマーと魔神の兜を装備していたメアナイトは無傷だ!
「ありがとう、メアナイト」
「プリズム、何を見てるんだ」
「……ファイ、あのドラゴン、足の裏を怪我してみてるみたい」
「そうなのか」
「弱点を庇うように行動してるけど、完璧じゃない」
「どうすればいいんだ」
「ファイ、あいつの足元にプラズマビームを適当に打ちまくって、適当だったら出来るでしょ」
「分かった」
プラズマビームによってドラゴンの足元は崩壊して不安定になっている
ドラゴンは翼を広げて飛んだ
「この時を待ってた」
プリズムはドラゴンの足の傷にむけてナイフを投げた
ナイフは、その傷に直撃し、深く刺さる
「ギュオオオ!」
ドラゴンは悲鳴をあげ、空中で暴れる
「ファイ、今のうちにプラズマビームを撃って」
プラズマビームはドラゴンを貫いた
「プリズム、やるじゃないですか」
ドラゴンは最後の足掻きとしてハイドに火球を吐いた、しかし氷の鎧が壊れただけでハイドは無傷だった
「この…俺を負かすと…h…大した者d…」
ドラゴンは死んだ
死体が下に堕ちていった
「あ、やっとトンネルを抜けられそうですわね」
「また、看板がありますよ」
看板には
此処から能力使用可能!
と書かれていた
「また看板か……誰が書いたんだろ」
今回の話は、作品の根幹に関わる伏線が2つ仕掛けられております!あとあとでこの話に戻っていただけるとよく分かると思います。
〈予告〉ついにモンスター発生の原因判明!そして始まるファンタージ王国編




