第101話 目覚めよ、その悪夢
「ジャンに何した!貴様をエデンに送ってやる!」
キャンディの瞳が赤色に染まる
「おおっと、君がジーニアスか、悪いけど君も眠ってもらいたいなぁ!」
Scolpioはキャンディの方を向き、前方に、低速で何度も磁石を発射
磁石は2列でキャンディに向けて直線上に並ぶ
「貴様のライフはゼロだ!【飴鉄炮】」
キャンディは飴玉を発射
「おおっと、おおっと、そんなおもちゃみたいな弾、僕には全く効かなくなっちゃったね!」
「ふざけるな!ならば…」
「おおっと、時間切れだ」
直接上に並んでいた2列の磁石、それはレールだった
レールに沿って、恐ろしい速さに加速したScolpioが突進
キャンディは吹き飛ばされて、気を失った
「おおっと、まだまだ行こう!」
Scolpioは大量の亜水銀を発射
「亜水銀よ、僕に近寄るな!」
亜水銀は催眠に従い、Scolpioの元に戻るが
まるで意思が宿ったように、曲がりくねり、再びメアナイトの元に突き進む
「元帥!」
エッジがメアナイトの前に立ち、守る
亜水銀はエッジを絡めとり、包み込んだ
エッジは……体が溶けて死んでしまった
「エッジ大将…エッジ大将!」
メアナイトはエッジだったものの前で、座り込み、動かなくなった
「亜水銀よ、消え去れ!」
とりあえず、亜水銀は消滅した
「おおっと、最初から消しときゃよかったのに!全ては君のせいだね!11番を殺したのも、エッジを殺したのも、ぜーんぶ君!」
「でもなんでだ、亜水銀は磁石にくっつくわけないんじゃ、亜水銀は毒性以外は水銀と性質が一緒のはずだ、なんでScolpioが亜水銀を操れ……」レイが考えている
「違う、逆だ!磁石に引き寄せられる鉄と違って、水銀や亜水銀は反磁性体、つまり磁石に反発する」
ナレッジは目を閉じていた、【全能】を使っているのだ
「反発?」
「反発すると言うことは、操れると言うことだ、そしてこれにより、戦力が三人になったと言うことは…まずい」
「エッジ大将…エッジ大将、お願いです…エッジよ!目を覚ませ!」
エッジだったものは反応しなかった
すでにエッジではなくなっていたからだ
人が溶けた液体をエッジとは呼ばないのだ
「エッジよ!おきろぉおおおおおお!命よ!もどれえええええ!」
「おおっと、あわれだねぇ、君に殺されたエッジがあわれでならないよぉ!」
「なんで、ケミさんも、フィステリアさんも、レゾナさんも…いない、どうして気づかなかったんだろう、ケミさんも…」
「おおっと、残念だったね」
「いや、当然ですね、僕がホムランドにしてきたことを考えても、ケミさんは…レゾナさんはそもそも死者蘇生できるか怪しいし…それでもフィステリアさんは…」
「おおっと、ちなみにケミは僕たちの仲間なんだ今ごろエレスタで暴れてるだろうね」
「そっか、やっぱりケミは確実に支配しておくべきだったんですね…」
「おおっと、さすがはハルマゲドン様の器、無意識に人を支配しようとしてるね、君も一緒なんだよ、ハルマゲドン様は魂を操ることができる、君にもそれができたら…」
「そうですか、エッジよ戻れ!戻れ!戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ…戻れ!」
メアナイトの瞳がみるみるうちに漆黒に染まる
体から闇の瘴気が溢れ出す
「まずい…メアナイト!このままだと君は」
ナレッジがメアナイトを止めようとするがメアナイトに近づけない
「エッジよ…もどれぇえええ!」
その時、奇跡が起こった
エッジの遺体が謎の瘴気で包まれる
瘴気が消え去ると、そこにはエッジがいた
「元帥、これは?」
「エッジ大将、Scolpioをシャットダウンしましょう!」
「は…はい!」
「おおっと、これはこれはついに12番がハルマゲドンの力を覚醒させたみたいだ!」
「そうですか…ナレッジさん、どうやったらあれを壊せるでしょうか」
「そうだね、電気を使ってみるのはどうかな」
「電気ですか…エッジよ、ナレッジを武器にしろ!」
「はい…わかりました、ナレッジ電撃砲」
催眠を受けたエッジが、ナレッジに触れる
触れられたナレッジの機械の体が曲がって、一つの巨大な大砲へと変形した
そして放たれる電撃砲
「おおっと、これは電気かな?」
メタルデビルの鉄のアーマーに電気が流れる
「なるほどね、電気が流れることで…金属を発熱させるつもりか、ただもっと温度が必要だね!【フラッシュボンバー】!」
レイは眩い光線を放ち、鉄の鎧を焼く
「おおっと、僕のボディにそんな攻撃効かないよ!」
「それはどうかな」
ナレッジは目を閉じて未来を見ていた
その時、メタルデビルの鉄のアーマーが剥がれ落ちた
「おおっと、磁力が…あれ?」
どんどん剥がれ落ちるアーマー
そして元の体すらもどんどん崩れていく
「おおっと、僕は負けたみたいだね、最後にトリックを教えてくれるかな?」
「へぇ、君は自分が死んでもなんとも思わないのか、君に勝てたと思ったけどこのままじゃつまらないし、教えてあげないよ」
ナレッジはScolpioから離れた
「おおっと、どうやって磁力を奪ったか聞いてるんだ!答えてよ!」
「やだね」
「おおっと、教えてよ…教えてよ!」Scolpioの体はどんどん崩れて、内部の核が露出する
「残念残念、自分が知らないことは耐えられないんだな、ははははは、今までこんな奴に操られてたとは…」
レイはScolpioの核を蹴飛ばした
「僕が、とどめを刺します!夢幻の大剣よ、Scolpioを貫け!」
メアナイトは剣を操り、突き刺した
「知らない…なんで」
Scolpioはシャットダウンした
「あの…元帥、大丈夫ですか?」
「僕は大丈夫、ハルマゲドンの器なんかじゃない…あ、そういえばScolpioが崩壊した理由、実は僕もよくわかってないんですけど…」
「さっき、君はScolpioに電撃砲を撃ち、レイが表面を焼いた、これでScolpioの体が高音になっただろ、だけど磁石は高温に弱くて、どんどん磁力を失っちゃうんだ」
「へぇ、あれ、なんかさっきから体が震えるんですけど…ちょっとさっきので無理しすぎましたかね…」
「待て!何かおかしい…まずい!ハルマゲドンがくるよ!」
ナレッジが叫ぶ!
そして、ハルマゲドンはウェイテルに降り立った
「おまたせしましたかな!さてメアナイト君!君が私の器になるんだ!ガハハハ!」
「誰があなたの器になんか…」
「ガハハハ!すでに、三大神を吸収したんでこっちを使ってもいいが、それでは12番をここまで成長させてくれたScolpio君に失礼ですからなぁ!」
「ふざけないでください!」
「ガハハハ!私はふざけるのが、大好きなのだよ!」
ハルマゲドンは右手でメアナイトの胸を掴んだ
そして、右手からメアナイトの体に侵入した
「…ガハハハ!ついに!ついに!完璧な依代を手に入れたぞ!」
メアナイトの体からは、ハルマゲドンの声が響いていた
紫色の瞳、背中に生えた二つの漆黒の翼、頭に生えた血の色の角、胸にぽっかり空いた深淵の穴
メアナイトの体が、どんどん改造される
「元帥を…メアナイト様を、返してください!」
エッジは果敢にも立ち向かうのだった




