↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cards[トランプ]  作者: しるしん
PR
41/43

被験体番号040(four leaf clover)

40話!こんなに続くとは!

そしてまだまだ終わらない予感!!

被験体番号040(four leaf clover)


{この城の1階の南、物置の行き止まりまで来たら会わせてあげるから}


声が指定した場所へと向かうため、部屋を出た。


左右前後、念のため上下も確認して階段へと走る。


窓から見える太陽からして、方角も分かっている。


ラミさんってこの屋敷どうやって歩いてるんだろう。

窓からの光は大丈夫なんだろうか?

それともお付きがカーテンを閉めてくれるのか?


そんな事を考えながら下へと降りる。


かなり階が多いのか、階段を降りれど降りれど下が見えない。

外から城を見た時はかなり大きい建物程度の認識だったが、天井はそれほど高くないようで

大きな城にたくさんの階がある感じだ。


あの人間は大勢の被験体を仕事で扱っているようだが、この城の使用人も見た感じ全員が被験体。

そして、全員ここに住んでいるのなら、全員分の部屋、客間、仕事部屋、食堂、お風呂、トイレ等と考えると

相当の部屋があるはずだ。

お風呂は大きいだろうし、トイレは1つや2つじゃないだろう。


つまり、あの人間はそれだけ

被験体に普通の生活をさせてるという事だ。


世界中の子供が被験体へと繰り出され、親は、子供量産機と言ってもおかしく無い生き方を強いられている。

何より、子供が産める確率が年々下がっているようで

人間が人間を産めない体になっているようだ。


一時期あった超少子化のせいだろう。

人間の生き物としての生存本能が年々薄れているのかもしれない。


そんな中、未来を無責任に任せられ

体を改造される新世代たる子供達は、この“世界”に集められ、研究の材料とされる日々だ。


そんな我々に、普通の生活をさせてくれるあの人間は、僕を見殺しにした割には

なかなか良心的なのかもしれない。


...僕達を見殺しにしたけど。



階段の終わりが見え、そこから南へと向かおうと思い、方角を確認する。


ここまで降りるのに、何人かの被験体を見かけたが

誰1人として僕を追いかけて来なかった。


気づいてないのか、それとも開放された事を知っているのか...


しかし油断は出来ない。

人目を気にしながら廊下を走る。






「ん、あれは...」


荷物を取りに、廊下を歩いてる時だった。

あまり見覚えのない緑の子が走ってた。


廊下を走るなと注意しようと思ったが、赤色の瞳を見て、誰なのかを思い出した。


あら、あの子はお気に入りだったエルフちゃんじゃない。


緑の綺麗な髪に、熟れた果実のような瞳

整った顔立ちのエルフちゃんは。

ラミちゃんが連れてきた元囚人の被験体で、ラミちゃんの隣でも大丈夫なように服を選んで上げた記憶が新しくある。


というか昨日選んであげた。


服を着せてあげた時よりも、リボンや葉っぱの装飾が減ってる、というか消えてるけど

そんな事よりも...


「どうして出ているのかしら?」


たしか、服を選んであげた後。

ラミちゃんとパーティーに行って、大量殺人を犯し

この城に監禁されていたはずだけれど...


御主人からお許しでも出たのかしら?

まあ何考えてるか分からない御主人だし、それもありえるわね。


けれど、ただの脱走ならば危ないわね。

ちょっと後を追ってみようかしら。


「ん?ティッシュ、どうしたんだ?

こんな所で立ち止まって。」


立ち止まってる私に声がかかる。

不自然だものね、お邪魔だったかしら。


「あーら、アーズじゃない。

ちょっと私の荷物運んどいてくれない?

門の前にあると思うから。」


「え!?あの荷物お前のだったのか!?

また何着も注文しやがって...」


「全部私の稼ぎだもの。貴女の服も選んどいたからね♡

衣装部屋に運んどいてね〜♡♡」


ウインクを決めて、手を振りながらその場を去る。


「お、おい!お前は何処に...

...行きやがった。」


悪魔が素直に言う事聞いてあげるわけないじゃない♡

私はエルフちゃんを追いかけなきゃいけないんだ・か・ら♡






「南の物置、ここかな?」


沢山の置き場に困りそうな物が置かれた場所にたどりついた僕は、そこに誰もいない事を確認する。


ここにユーフィが居るのかと思ったが、そういうわけでもなさそうだ。


「来ましたよ、早くユーフィに会わせてください。」


{そう慌てないでよ、せっかちなのはモテないよ?}


また頭に声が響く。


「慣れないものですね、気持ちが悪いです。」


{えー、ちょっとショック。

まあいいや、もう少し待ってね。}


「待つ?早くしないと、誰かに...」


後ろを確認しようと振り向いた時だった。


足場が消失し、体重をかける場所を無くした体は

その場から落下した。


唐突な事で、声が出ないほど驚いた。

真顔で目だけを大きく開いた状態のまま、そのままの体制で下へと落ちていった。






「エルフちゃんは何処行くのかな〜?」


空をゆっくり飛びながら、エルフちゃんの行方を追う。

エルフちゃんは人のいない方向へと走ったいるみたいで、少しずつ怪しく思い始めたところだ。


空を飛んでるため、足音は立ててないから私の事はバレてないと思うけど。

どうして人の少ない方に行くのかしら?


逃げだす為ならば、城の塀を越えない限り出られないけど

羽もないエルフちゃんじゃ無理よね。

あの天使が居るならまだしも。


そういえばあの天使はどうしてるんだ。

エルフちゃんが帰って来た時から一緒じゃない見たいだけど。

もしかして連携とって逃げようとしてるのかしら?


私は念のため自分のポケットの中に手をやる。

中の小さな鋏を握りしめ、いざという時のための戦闘態勢をとっておく。


すると、エルフちゃんが突然

私のほうを振り向いた。


ヤバイと思い、とっさに物陰に隠れる。


もう見られていないかと思い、エルフちゃんの方を見ると。


「あれ?」


エルフちゃんはその場から消えていた。


「エルフちゃーん...」


なんの音もなく、突如消え去ったエルフちゃん。

さっきまで確かにここにいたのに。


そういえばここ、ラミちゃんが落ちたって噂があった場所よね?


ここを掘る必要でもあるかしら。


もしくは、エルフちゃんの幻覚でも見てたのか...


そんなはずはない、それほど疲れてないし

見つけるまで忘れてた人物の幻覚なんて見ないわ。


「ここに何かある?

御主人に相談してもいいかしら?」


思い立ったらって言うし、私はすぐさま御主人の部屋へと向かった。

悪魔の名前

ティルピーゲルシュ

愛称 ティッシュ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。