被験体番号039(four leaf clover)
やっぱりこの時間帯になるんですね。
眠たいです。
分かりにくかったら指摘お願いします。
《...ラミの城の地下には、神が居るからだ》
ラミさんに閉じ込められて1日。
ご飯が運ばれてくる程度で、他に進展はない。
ユーフィとも話せていないし、あの時の事を
どんなに思い出そうとしても、何一つ思い出せない。
確かに、あの時の現状に絶望し憤慨していたかもしれないが。
正直、自分がここまで追い詰められると分かってたおきながら、手を下すような事はしないと思う。
少なからず僕は、きっとしないはずだ。
しかし、いざという時に意思ある生物は
自分の意思とは反対の行動をとることもある。
だが、どんなに思い出そうとしても
頭に浮かぶのは、あの獣の耳が生えた被験体だけだった。
あの被験体...もしかして二ーファさんが言っていた...
コンコンッ...
ガチャ...
ノックの音が聞こえ、扉が開いた。
まだ返事もしてないのだが、立場上
今の僕は罪人なんだ。
一般的な扱いはされてないのだろう。
扉から入って来たのは、人間だった。
ラミさんのご主人である、あの人間...
「やあ、入ってもいいかい?」
「...どうぞ」
恐らく、僕の起こした事件の責任のほとんどは、この人が負うのだろう...
そう考えると、この人に申し訳ない感情で溢れ
僕はまともに顔を見ることが出来なかった。
人間は、僕の方へと歩いてくる。
「...今回の事件の事なんだけどね。」
「...」
人間は、僕の目の前で立ち止まる。
僕はずっと俯いているため、人間がどんな顔をしているのかを知らない。
「51人、君が殺したんだよね?」
「...わかりません」
「...どうしてだい?」
「記憶が無いからです。
その瞬間の...」
「...本当に?」
「...」
顔は見ていない...
声音からしても、怒っているのか、遊んでいるのか
よく分からない...
「...信じてもらえなくてもいいです。」
「神様には会えたかい?」
「!?」
僕は思わず人間を勢いよく見上げた。
そこには、わかっていたと言わんばかりの
余裕の笑みを浮かべた人間がいた。
「その反応、心当たりがあるんだね?」
「神様...獣の被験体を知ってるんですか!?」
「落ち着いて落ち着いて...」
人間になだめられ、僕は質問をやめた。
「51人という数、神の被験体、特殊中の特殊な被験体...
君は、代表なんだね?」
「...なんでそれを」
「ふむふむ、本物のようだ
ならば問題はない、君は安心するといいさ」
人間は僕の話を聞かず、背中を向けて部屋を出ていこうとする。
「あ、そうそう
君が罪に問われるとこはないよ。
僕の事も心配する必要もない。
こうなることくらい、想定内だからね。」
そう言い残して、部屋を出ていった。
...分からない、どうしてあの人間が代表を知ってるんだ。
想定内?僕が殺人をする事をわかっていた?
問題はない?大勢が殺されていて、そんなはずはない。
なんなんだ、あの人間は...
人間が出ていった後、扉は開いたままだった。
もう、出ていいんだろうか...?
出来ることなら今すぐにでも、ユーフィに会って話がしたい。
謝りたい。
元の関係に戻りたい...
{会わせてあげようか?}
「え?」
何処からともなく、誰かの声が聞こえた。
声の主を探したが、部屋には僕1人しかいない。
「ど、どこから...?」
{質問に答えて欲しいなぁ、会いたい?それとも会いたくない?}
頭に直接響いてくる声に、僕は恐怖した。
「だ、誰なんですか...」
{あ〜怯えないで、大丈夫、初めてじゃないでしょ?}
声に耳を集中させる。
どこかで聞いたことあるような...
そんなに昔じゃない...
{まあいいや、会いたいならここまでおいでよ。
この城の1階の南、物置の行き止まりまで来たら会わせてあげるから}
「1階...南...物置?」
{そうそう、それじゃあね
バイバーイ!}
「え、ちょ、ちょっとまってください!!」
しばらくの沈黙。
「...聞こえなくなった」
実に怪しい提案だった、
ユーフィに会うのに、何故1階に行かなければならないのか。
そもそもユーフィは今どこにいるんだ?
この城に居るのであればこんな必要ないんじゃ...
...しかし、人を探して罪人が城を歩き回るのも難しいだろう。
目的地に真っ直ぐ走ったほうが、恐らく可能性が高い。
声の主が何をしてくれるのかは分からない。
しかし、こんな疑わしい提案すら呑まなければ
自分の思い通りにならないほど、今は追い詰められている。
ずっとここに居て振り出しに戻るつもりも無い、
それに、元々罪人だったんだ...
...もう、後悔だけはしたくないんだ。
僕は、部屋から出た。
当初モブの予定だったラミの御主人が、
ここまで重要人物になるとは...




