被験体番号030(multimillionaire)
cards[トランプ]を書き始めて
もう2ヶ月以上経つんですね
そしてやっと30話です
当初の予定より、随分キャラが増えた気がします
『ラミィヴァーニ様、主人殿が貴方の部屋で待っているそうです。』
あの日、私が駆け下りた階段を
ゆっくり登りながら考える...
御主人は私に対して甘く、優しいが
私を完全に管理したがるようで
勝手な行動は、あまり許されなかった。
そんな御主人にここまで勝手な行動をとったんだ、何をされてもおかしくない。
たとえば、これから完全に動けないように
鎖で部屋に繋ぐかもしれないし、
お仕置きで日光に当てるかもしれない。
それくらいの覚悟で行くべきだ。
部屋の前にたどり着いた...
御主人、貴方が私の気持ちを
ちゃんと理解してくれれば、私は貴方を愛せたのかもしれない...
ドアノブに、手をかけた...
「ん〜...♡
さらさらの緑髪♡♡
それにあった赤い瞳もス・テ・キ♡
お花なんてどうかしら...♡
あらまー!なんてかわいいの!?♡♡」
...疲れた。
かれこれ数十分このオカマの人形状態が続いている。
リボンを着けさせられたり、フリルいっぱいのドレス、獣をイメージした媚びた服などを何度も着ては脱いでいる。
「ねーねー!
この花とこの葉っぱなら、どっちがこの子に似合うと思うー?」
オカマは横のソファーで小さくなってる
ユーフィに話しかける。
「え、えーっと...
葉っぱか...」
「そうよね!やっぱり花にしましょう!♡」
ユーフィは泣きそうな顔で口ごもっている。
質問したのに聞かないのかよ...
「ん〜〜♡♡♡
やっぱりすっごく似合うわぁ〜〜♡♡♡」
しかし、オカマは満足いったようで
この花の髪飾りに合う服を探しはじめた。
「あの...それが決まったら
そろそろユーフィの服も...」
「ユーフィ?あぁ、その鳥か
別にいいんじゃない?
その囚人服すっごくお似合いだし」
ユーフィには興味がまるでなし。
しかしそういうわけにもいかないのですよ。
「しかし、この鳥もラミさんの隣を歩くのですが...」
ラミさんと一緒にいるのに、たとえ似合うとしても
囚人服では流石に厳しいものがある。
「んー...ラミちゃんの隣歩くなら...
ちょっと物足りないわね」
そう言ってオカマは、装飾品がある場所へ行き
いろいろ物色をし始めた。
「も、モルしゃぁん...」
今にも泣きそうな顔でユーフィはこっちを見ている。
「泣くな、ここに来たのは全て
僕の武器の為です。
少しの辛抱ですから...」
そういうと、ユーフィは口をきつく閉じ
何度も頷いた。
「これがあれば、まあましになるでしょ」
そう言ってオカマが持ってきたのは
大きな安全ピンと長いリボン、装飾のついたベルトとただのベルト。
その4つを全てユーフィのズボンに付ける。
それだけで、確かにただの囚人服に見えなくなった。
「わぁ...!」
「どお、これで満足?」
「あ、ありがとうございます!!」
「はいはい
じゃあエルフちゃんの続きを...!」
少しは考えを改めようと思ったが、
はあはあと荒い息を吐きながらこっちを振り向くオカマに鳥肌が止まらなくなった。
「ラミ...おかえり...」
「御主人...さ...ま...」
数日ぶりの御主人は、驚くほど冷たい瞳で
私の方を見ていた。
「御主人様、これには理由が...」
「ラミ、理由はなんだっていいんだ...」
話を遮るように言われ、私は何も返せなくなった。
まるで、聞きたくないとでも言うように。
もしかしたら自分に非がある事をわかっているのかもしれない。
いや、それから目を背けているだけか...
「...御主人様、怒ってますか?」
恐る恐る聞いてみるが、やはり返事はない。
怒ってるのなんて当たり前だとは、私でも思う。
しばらくの沈黙、何も出来ずにいると
御主人がゆっくりと、口を開いた。
「...こっちおいで、ラミ」
私は、この人に逆らえない...
この人が、飼い主だから...
御主人は、私がある程度近づくと
私の腕を引き
近くのベッド私をに押し倒した。
「ねぇ、ラミ...約束してくれるかな...?」
御主人に腕を抑えられ、身動きはとれない。
私はただ、御主人を見つめていた。
「...もう、私から離れないでおくれ」
...飼い主の命令に背くことは許られない。
そう、本能が創られてるから。
「...はい」
御主人は、私の返事に満足そうな笑みを浮かべた
しばらくしてオカマから解放された僕達は
客間でお菓子を食べながらラミさんを待っていた。
お菓子というのを食べるのは久しぶりで、囚人の時に稀に食事で出てくる程度の物とは比べ物にならない程美味しかった。
ユーフィも気に入ったのか、さっきからずっとモグモグしている。
「どうも、元囚人のお二人さん」
話しかけて来たのは、165cmくらいの女の人。
おそらく、鬼の被験体だ。
発育や体格、頭に生えた2本の角からして間違いないだろう。
「私はラミ様の身の回りのお世話をしていた者です。
外にラミ様が逃げられたと聞いた時は、それはもう気絶するほどショックでしたが...
お二人のおかげで戻って来れたと聞きまして
これは一言お礼を言わねばと...」
優雅な動作で僕達に話しかける姿は、
流石ラミのお付きだと思った。
ラミの動作や一般マナーが完璧だったのは
この鬼のおかげなのだろう。
「助けたもなにも、暴れだしたラミさんを止めただけですよ。」
「ラミくんとは友達になったよ」
ピシッ...
突如、ヒビの入る音がしたと思えば
鬼のかけていたメガネに亀裂が走っていた。
「と、ととと、とととと友達...?」
「う、うん...」
ユーフィも状況を察したのか、やや引き気味である。
「ら、ラミ様に...友達...?」
「...本人からの了承も得てます」
僕がそう言うと、鬼は涙を流し始めた。
「うわ!?」
「嘘だぁー!私より大切な人なんて御主人様だけだと思ってたのにー!!」
「え、ええ!?」
これはまたややこしくなりそうだ...
御主人がラミを押し倒した後は
読者のご想像にお任せします
ただ、アウトな表現は避けたいと思いましたので




