被験体番号021(war)
遅くなりました!!
ごめんなさい!!
そしてなかなか内容がエグい!!
『君の願いを、一緒に叶えに行こうか』
人間も数を集めて、ゲームが始まった。
「それじゃあ始めるよー?
いっせーのっせ!」
掛け声だけのスタート。
神の後ろから1人、被験体が選ばれ、
瞬間移動のように、神の前に現れる。
「......」
リーダーも汗をかきながら、神にならう。
リーダーの後ろの人間が1人、リーダーの前に出る。
「あ、頭の中でイメージするだけで私と同じ事できるよー?」
っと神が一声。
「......」
リーダーは、神を睨みながらも頭にイメージしたのか、人間を瞬間移動させる。
...ちょっとやってみたい
前に出た悪魔の被験体と、人間の体から、光る文字が浮かび上がる。
悪魔[♣10] 人間[♥3]
この数字はたしか...人間が負けだったはず。
トランプの戦争どおりに行けば、人間と悪魔、2人を神が取ればいいはずなんだが...
「武器はなんでもあり、好きに戦っていいよー」
...神はまともに戦争をするつもりはないようだ。
確かに、自分に敵意丸出しの人間を、傍に置いておくほど無謀でもないだろう。
「多少カードによるハンデなんかもつくけど、カードが負けててもなんとかなるかもしれないからね?
がんばれー!」
前に出された人間は、震えながらライフルを構える。
悪魔と人間の距離は10mほど、避けることはほとんど無理な状況だ。
しかし悪魔は微動だにしない。
むしろ早くしろとばかりに人間を挑発している。
人間は怯えながら、定まらない銃口のまま発砲した。
悪魔はそれを腕で受け、貫通させた。
そして威力の弱まった弾丸を胸で受け止めながら、人間との距離をつめる。
悪魔は人間に蹴りを1発。
人間の腹部から、内蔵が壊れ、骨が折れる音がたくさんした。
そのまま人間は、大量の血を吐き倒れた。
「......」
人間達は青ざめた顔で床に倒れた仲間を見つめる。
「どうしたの?早く次やろうよ?」
神は無邪気に、見とれるような笑顔で残酷な事を言う。
今の戦いを見て、手も足も出なかった仲間を見て...
次は自分かもしれない恐怖のなかで...
続けようと告げられたのだ。
しかし、彼らに拒否権もあるはずなく...
「せーのっ!」
「きゃあああああああああ!!!」
「せーのっ!」
「いやだあああああああ!!!」
「せーのっ!」
「本当にごめんなさい!もうしませんから許し...」
無残にも散っていく人間達。
しかし、同情こそしたが、助けようとは思わなかった。
コイツらは滅亡派、被験体を殺して、その被験体の体を売ったり、捕まえて身代金を要求して、私腹を肥やす人間。
今の人間達のように殺され来た被験体が何人いた事か...
そう考えると憎しみが湧く。
自分の喉の痛みも、ご主人様を困らせたのも、全部コイツらが悪いんだ...
死ぬ程度で何をぎゃーぎゃー叫んでやがる、お前らに生きてる価値なんてねぇよ。
そんなことを考えながら戦いを見つめる事、数十分...
最後のターンになった。
戦いは今、被験体の全勝、人間の全敗。
もうすでに勝負は決まっている。
しかしゲームは終わっていない...
山のように積み上げられた人間の死体。
人間側には絶望顔のリーダーと、しゃがみ込み、耳を塞いだ人間の女が1人。
「じゃあ最後いこっかー
せーのっ!」
前に出されたのは俺と、
しゃがみ込んでいた女。
「二ーファ、やっちゃっていいよ」
神が優しく声をかける。
「い、いや...やめて...許して...」
女は後ずさりながら、泣きじゃくった顔で俺を見る。
しかし困った...俺には力がない...
そう考えていたとき、体から光る文字が浮かび上がる。
[♦A]
女に目をやると、同様に文字が浮かんでいた。
[♠︎2]
カードの力の差は1番大きい組み合わせで、もちろん、俺の勝ちだ。
「なんでもいいよ、好きにするといい」
神が囁く
「やめて、私は好きで被験体を殺してたんじゃないの。
弟妹を守る為には、お金が必要だったの!!」
「でも殺したんでしょ?」
「嫌だった!!死んでいくあなた達は、まるで自分の弟妹を見てるみたいで、本当はすぐにでもこんな組織抜け出したかった!!」
「けど、殺したんでしょ?」
「だから私は!!」
「被検体の命と君の弟妹の命...
天秤にかけちゃったんでしょ?」
「...!!」
「弟妹の方が、人間の方が重かったんでしょ?」
「そ、それは...」
「じゃあ同じ事さてれ文句言わない。
二ーファ、気にすることないよ。」
...この人間は、俺達を下に見た。
容赦は、いらない...
「...お゛れ゛は゛...まち゛がって゛ない゛」
近くにあった人間のナイフを、手に取る。
「...せ゛い゛さ゛い゛を゛」
這いながら、女に近づく。
「いや、やめて...」
命乞いなんて、なんとも感じなかった。
だって、当然の結果なのだから。
「...ふく゛し゛ゅう゛を゛!!」
女に充分近づいて、ナイフを振り上げる。
そのまま、心臓めがけ、振り落とす。
熱い真っ赤な液体が、身体中に纏わり付く。
気持ち悪い。
しかし、女は動かなくなった。
こんなにあっさり死ぬなんて、これがカードによるハンデというヤツだろうか。
「さて、最後になったね」
「...」
残ったリーダーは、今にもこぼれ落ちそうなほど目を見開き、神を見つめる。
「命乞いは無駄だよ
君達は不要と判断されたんだから」
神の手のひらから炎が燃え上がる。
熱い、大きい、強い、紫の炎。
「バイバイ」
神は、その言葉を最後に、リーダーにその炎を移した。
戦争編はこれで終わりです
しかし過去編はやっぱりまだ続きます




