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cards[トランプ]  作者: しるしん
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22/43

被験体番号021(war)

遅くなりました!!

ごめんなさい!!

そしてなかなか内容がエグい!!

『君の願いを、一緒に叶えに行こうか』


人間も数を集めて、ゲームが始まった。


「それじゃあ始めるよー?


いっせーのっせ!」


掛け声だけのスタート。


神の後ろから1人、被験体が選ばれ、


瞬間移動のように、神の前に現れる。


「......」


リーダーも汗をかきながら、神にならう。


リーダーの後ろの人間が1人、リーダーの前に出る。


「あ、頭の中でイメージするだけで私と同じ事できるよー?」


っと神が一声。


「......」


リーダーは、神を睨みながらも頭にイメージしたのか、人間を瞬間移動させる。


...ちょっとやってみたい



前に出た悪魔の被験体と、人間の体から、光る文字が浮かび上がる。


悪魔[♣10] 人間[♥3]


この数字はたしか...人間が負けだったはず。

トランプの戦争どおりに行けば、人間と悪魔、2人を神が取ればいいはずなんだが...


「武器はなんでもあり、好きに戦っていいよー」


...神はまともに戦争をするつもりはないようだ。


確かに、自分に敵意丸出しの人間を、傍に置いておくほど無謀でもないだろう。


「多少カードによるハンデなんかもつくけど、カードが負けててもなんとかなるかもしれないからね?

がんばれー!」


前に出された人間は、震えながらライフルを構える。


悪魔と人間の距離は10mほど、避けることはほとんど無理な状況だ。


しかし悪魔は微動だにしない。


むしろ早くしろとばかりに人間を挑発している。


人間は怯えながら、定まらない銃口のまま発砲した。




悪魔はそれを腕で受け、貫通させた。


そして威力の弱まった弾丸を胸で受け止めながら、人間との距離をつめる。


悪魔は人間に蹴りを1発。


人間の腹部から、内蔵が壊れ、骨が折れる音がたくさんした。


そのまま人間は、大量の血を吐き倒れた。


「......」


人間達は青ざめた顔で床に倒れた仲間を見つめる。


「どうしたの?早く次やろうよ?」


神は無邪気に、見とれるような笑顔で残酷な事を言う。


今の戦いを見て、手も足も出なかった仲間を見て...

次は自分かもしれない恐怖のなかで...

続けようと告げられたのだ。


しかし、彼らに拒否権もあるはずなく...


「せーのっ!」


「きゃあああああああああ!!!」


「せーのっ!」


「いやだあああああああ!!!」


「せーのっ!」


「本当にごめんなさい!もうしませんから許し...」


無残にも散っていく人間達。


しかし、同情こそしたが、助けようとは思わなかった。


コイツらは滅亡派、被験体を殺して、その被験体の体を売ったり、捕まえて身代金を要求して、私腹を肥やす人間。


今の人間達のように殺され来た被験体が何人いた事か...


そう考えると憎しみが湧く。


自分の喉の痛みも、ご主人様を困らせたのも、全部コイツらが悪いんだ...


死ぬ程度で何をぎゃーぎゃー叫んでやがる、お前らに生きてる価値なんてねぇよ。



そんなことを考えながら戦いを見つめる事、数十分...


最後のターンになった。



戦いは今、被験体の全勝、人間の全敗。

もうすでに勝負は決まっている。

しかしゲームは終わっていない...


山のように積み上げられた人間の死体。


人間側には絶望顔のリーダーと、しゃがみ込み、耳を塞いだ人間の女が1人。


「じゃあ最後いこっかー


せーのっ!」


前に出されたのは俺と、


しゃがみ込んでいた女。



「二ーファ、やっちゃっていいよ」


神が優しく声をかける。


「い、いや...やめて...許して...」


女は後ずさりながら、泣きじゃくった顔で俺を見る。


しかし困った...俺には力がない...


そう考えていたとき、体から光る文字が浮かび上がる。


[♦A]


女に目をやると、同様に文字が浮かんでいた。


[♠︎2]


カードの力の差は1番大きい組み合わせで、もちろん、俺の勝ちだ。


「なんでもいいよ、好きにするといい」


神が囁く


「やめて、私は好きで被験体を殺してたんじゃないの。

弟妹を守る為には、お金が必要だったの!!」


「でも殺したんでしょ?」


「嫌だった!!死んでいくあなた達は、まるで自分の弟妹を見てるみたいで、本当はすぐにでもこんな組織抜け出したかった!!」


「けど、殺したんでしょ?」


「だから私は!!」


「被検体の命と君の弟妹の命...

天秤にかけちゃったんでしょ?」


「...!!」


「弟妹の方が、人間の方が重かったんでしょ?」


「そ、それは...」


「じゃあ同じ事さてれ文句言わない。

二ーファ、気にすることないよ。」


...この人間は、俺達を下に見た。


容赦は、いらない...


「...お゛れ゛は゛...まち゛がって゛ない゛」


近くにあった人間のナイフを、手に取る。


「...せ゛い゛さ゛い゛を゛」


這いながら、女に近づく。


「いや、やめて...」


命乞いなんて、なんとも感じなかった。

だって、当然の結果なのだから。


「...ふく゛し゛ゅう゛を゛!!」


女に充分近づいて、ナイフを振り上げる。


そのまま、心臓めがけ、振り落とす。


熱い真っ赤な液体が、身体中に纏わり付く。

気持ち悪い。

しかし、女は動かなくなった。


こんなにあっさり死ぬなんて、これがカードによるハンデというヤツだろうか。


「さて、最後になったね」


「...」


残ったリーダーは、今にもこぼれ落ちそうなほど目を見開き、神を見つめる。


「命乞いは無駄だよ

君達は不要と判断されたんだから」


神の手のひらから炎が燃え上がる。


熱い、大きい、強い、紫の炎。


「バイバイ」


神は、その言葉を最後に、リーダーにその炎を移した。

戦争編はこれで終わりです

しかし過去編はやっぱりまだ続きます

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