被験体番号015(pelmanism)
今日はすこぶる調子がいい!!
『お前らを捕まえたら、私は御主に見直して頂けるかな?』
話は一時間前に遡る
僕は足でまといにならない為、自分の武器の手がかりを探し歩いていた。
しかし歩けど歩けど、めぼしい情報は見つからず、ここではダメかと諦めていた時。
トランプのカードが足元に飛んできた。
カードを追いかけてる少年がいたから、その子にカードを拾って渡したら...
「お前...クラブの軍の代表か?」
一瞬フリーズした。
(...これが伝説の厨二病というヤツだろうか?)
「いえ、違いますけど」
「いいや、お前は世界に選ばれた者だ。」
どうしよう、対応の正解がわからない。
「...これで1人目、なのか?
とりあえず付いてきてくれ」
「え?嫌ですが」
「は?」
いや、その反応はおかしいでしょ。
「私の言う事を聞けないのか?」
「...はい、聞けません。」
「な、なぜ!!」
「いや、知らない人に付いていく方が馬鹿でしょう」
脳裏にユーフィがよぎったが忘れよう。
「お、お前...私が誰なのか知らないのか!?」
「知りませんよ!!」
あ、言いすぎただろうか?
固まってしまった。
「ふ、ふざけるな!!いいから私の言う事を聞け!!!」
途端泣きわめくように傘を振り上げた。
傘がたちまち変形し、ランスのような形になり、それを振り回した。
ランスは空気を切り、斬撃のような跡が出来る。
斬撃は直線に進み、ぶつかった物を破壊していく。
「AaaAAAaaaAAAAAAaaaaaaaAAA!!」
あぁ、壊れた建物の中から悲鳴が聞こえる。
「ちょ、ちょっと何やってるんですか!」
「私の言う事聞かないお前が悪いんだ!」
そんな理不尽な!
「次は誰が暴走したんですか?」
建物の中から車椅子に乗ったマーメイドが現れる。
「おや、初めて見る顔ですね」
「ちょ、来ちゃダメです!何処かに避難して下さい!!」
「いや、でも止めないと」
「私を置いて何、話してんだ!!」
ヴァンパイアがランスを横に振り、建物や被験体の被害がまた出る。
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」
「ちょっと、洒落にならないじゃないですか。」
マーメイドさんは声で防壁を張り、致命傷は避けたみたいだが。
喉をやられて、戦闘不能の状態になった。
そんなこんなあって、今に至る。
さて、今見てた感じだと。
あの傘にはいくつか形態がありそうだ。
ランスの他に、盾にも変形した所を見ると、まだあると考えておいたがいいな。
そして身体能力。
二ーファさんとの動きを見ると、かなり高そうだ。
捕まえるのは難しいだろ。
じゃあどうやって戦うかってなると...
「ちょっと僕の話を聞いて下さい!」
にらみ合うヴァンパイアとユーフィの間に滑り込み、声をかける。
「ゲームをしましょう」
「ゲーム?」
「はい、トランプで。」
ヴァンパイアの眉がピクリと動く。
「貴女が勝ったら、私達は大人しく付いてきいましょう。
負けたら...」
...正直その綺麗な顔を1発殴ってやりたいところだが。
「負けたら、とりあえず話をしましょう」
「顔に殴りたいって書いてあるぞ」
「ははは、気のせいじゃないですか?」
「嘘を見抜くのは得意だぞ」
いちいち癇に障るガキだな。
「とりあえず名前を聞かせて頂きたいのですが」
「...ラミ」
僕は耳を疑った。
「...ラミィヴァーニだ」
それは、僕の探していた人物の名前であった。
ゴホッ...ヴ...ゲホッゴホッゴホッ...
調子に乗りすぎた...




