被験体番号014(pelmanism)
今日は015までがんばりますぞ!
『止まってる暇はないぞ、お前も手伝え、居候』
ふと後ろから2つの気配を感じた。
糸がこちらに向かって飛んで来る。
私は武器を盾に変形させて、攻撃を防ぐ。
「武器が...変わった...」
「めんどくさいな、コイツは成功、もしくはそれ以上の被験体だ。」
ずいぶん察しのいいヤツがいるな。
ただ者じゃないだろう。
話は一時間前に遡る
鳥かごから落された私が落ちた所は、殺戮兵器の区画だった。
また盛大に尻もちをついて鈍痛に唸っていた所、持っていた[♥A]が風に揺られて飛んで行った。
それの後を追っていると、建物の隙間から現れた緑のエルフに遭遇。
エルフが[♥A]を拾って渡してくれたが、[♥A]だったはずのカードが、[♣A]になっていた。
しかし、私が[♣A]を手に取ると、[♣A]の♣の部分がサラサラと消え、[♥A]にもどった。
理由はそれだけ、私はそれだけでこのエルフが世界に選ばれた者だと察した。
そして、今に至る。
「ユーフィ、そして二ーファさんまで、いったいどうやってここに来たんですか?」
「そんなことより状況を説明しろよ」
「僕が聞きたいくらいですよ、急にこのヴァンパイアが僕を連れて何処かに行こうとするから、拒絶したら怒り出しまして」
「この子いったい何者なの?どうしてこんなに強いの?」
好き勝手に言ってくれるなコイツら。
「ゴチャゴチャ言うなこの落ちこぼれ共!!私の言う事にyes以外で答えるな!駄作の分際で!!」
こっちも腹立ってしかたないんだ、勝手に城から抜け出して来たのもある為、出来るだけ早く城に戻り、御主人の誤解を解きたいのもある。
「...駄作?駄作と言いましたか?」
「も、モルさんが怒ってる...」
「ガキが、年上への対応ってのを知らないなら教えてやろう...」
「に、二ーファさんまで...」
おっと口が悪すぎたか?
三人中二人がブチ切れたようだ。
...もっと煽ってみるか
「何?本当の事言われてイラついてるの?おまけに心まで狭いなんて更に駄作だな」
わぁ、すっごい短気。
背中にオーラが見える気すらする。
「ユーフィ、ヤるぞ」
「え?も、モルさん?」
「そうだな、狙うは首だな」
「ちょ、二ーファさん?」
鳥みたいなヤツがあわあわしてる。
「何ボソボソ言ってんの?かかってくるなら早くすれば?」
「......」
「モルさん?」
「迂闊に動いては駄目ですよ、ヤツの武器はまだ未知が多いですから。」
へー、私の傘に怯えてるのか。
まあ殺戮兵器の使える武器なんて、底が知れる。
「傑作品の武器を見るのは初めて?」
少し余裕的で挑発するように言う。
御主人の隣で学んだ事だ。
「油断してんじゃねぇよガキが」
首の辺に糸が絡む。
私はその全てをすり抜け、マーメイドの目の前に行く。
「油断?するわけないじゃん。」
思い出すのはあの城での教育。
いざという時の為に磨かれた身体能力。
結果的にパフォーマンスや見世物の為に使われる事になってしまった力。
「私だってそれなりの人生送って来たんだぞ」
マーメイドに傘の先を向ける。
そして、ランスに変換。
「二ーファさん!!」
ランスを突こうとした瞬間、目に見えない速さで何かが私とマーメイドの間を飛び去る。
横に目をやると、さっきの鳥が、マーメイドを連れて逃げていた。
あの速さ、そして着ている服...
「...もしかして、お前か?
例のグリーを殺した被験体は。」
さっきのエルフもだったが、この服は御主が管理してた化け物の部屋の囚人服によく似ている。
「へー、じゃあ...」
私の中にある考えが浮かぶ。
「お前らを捕まえたら、私は御主に見直して頂けるかな?」
出汁が止まらん!!




