第16話 トリップ オア ジャーニー.2
少しのぼせるくらいでアオイは温泉から上がった。頭にタオルをのせ、わしゃわしゃとふく。
先に上がったカンジの姿はそこになかった。もう先にロッジに戻ったのかなと彼は思った。
暖簾をくぐって外に出ると、ユイがいた。
「アオイ〜上がったの〜
気持ちよかったね〜」
彼女はマッサージチェアのようなものに座り、肩や背中をマッサージされていた。気持ち良さそうな顔だ。
「うん、最高だったよ。
俺も隣いい?」
「うん、いいよ〜」
アオイも隣のマッサージチェアに座り、マッサージを受け始めた。
10分ほど経ってマッサージは終わった。
「ふぅ〜、気持ちよかった〜
肩がかる〜い」
そう言ってユイは手をぐるぐる回す。
「あはは、なんだかおばあちゃんみたいだよ、ユイ」
そう言ってアオイは笑った。ユイもつられて笑う。
「アオイ、元気なったみたいだね〜
よかった〜」
彼の笑みをを見たユイはそう言った。
「、、、やっぱ心配してた?」
アオイは少し申し訳なさそうに言った。
「みんなしてたよ〜
元気なさそうだったし。大丈夫〜?」
少し真顔に戻ってユイは聞いた。
「うん、大丈夫だよ。
少し1ヶ月のことを考えててね。」
「NWCのこと?」
「うん、その時のこと。」
アオイはぽつりぽつりと話し始めた。
「、、、NWCに追われたのは本当に怖かった。」
アオイの本心が漏れた。
「何回も死ぬかもって思ったしね、、、」
迫り来る爪、耳に残った不快な咆哮。あの時のことを彼は1度として忘れた時はない。
ユイも同情するように眉をひそめている。
「でも、、、俺が本当に悩んでいたのはそのことじゃないんだ。」
アオイは少し顔を上げ、彼女を見た。
「あのときに会った黄金のーーー」
ウウウーーーーー!!!
けたたましいサイレンがアオイの声を遮った。
「え、、何、、、」
アオイの話を聞いていたユイは戸惑っている。
“緊急事態発生、緊急事態発生。
NWCの接近を確認。ただちに避難せよ。避難場所はーーー”
「NWC!?」
アオイもその放送を聞いて驚いた。
まさかこんなところにまでーーーアオイの背中を嫌な汗が伝う。
「とにかく俺たちは避難しよう!
ロッジにはカンジがいるし大丈夫だ!」
「うん、わかった!」
2人は避難所に向かうことにした。アカリとカンジのことは心配ではあるがーーー。
施設を覆う緊急警報のランプの赤色が非日常感を煽った。
どうも、作者の白宮 えるです。
今日は二話出します!
楽しいはずの旅行はどうなるのか、次回も是非、見ていってください!!




