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無双したくて異世界転生したらステータス全部1だったので努力で最強になる  作者: 月城リク


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15話 ヒロインを探してたら普通に仲間候補に出会った件

読んでいただきありがとうございます。

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「だからどこ行くんだって!!」


ハジメは腕を引かれながら声を上げた。


「うるさい」


少女は、振り返りもせずに言う。


「すぐ着く」


「その“すぐ”が信用できねぇって言ってんだよ!!」


ズルズルと引っ張られる。


完全に主導権は向こうにある。


(なんなんだこの状況)


(ヒロインってこんな強引に連行してくるもんなの?)


(もっとこう……イベント的な流れあるだろ)


(なんでいきなり“はい来い”なんだよ)


納得がいかない。


(あと普通に思うんだけどさ)


チラッと少女を見る。


(可愛いのに口が少し悪そうだから全部台無しなんだよな)


(こうもっと、ご主人様〜みたいなのがよかったんだけどな)


「何」


「え?」


「さっきからずっと見てるけど」


(バレてる…引きづられながらずっと眺めてたらバレるか)

 

「いや別に」


「ふーん」


明らかに“別にじゃないだろ”という顔だった。


(怖ぇなこの人。ヒロインってこんな圧ある?)


しばらく歩いて


「着いた」


ようやく止まる。


目の前に広がるのは、開けた空間。


踏み固められた地面。


削れた岩の跡。


木で作られた的。


(……訓練場だなこれ)


いかにも「ここで戦ってました」感がある場所だ。


「で?」


ハジメは周りを見ながら聞く。


「ここで何するんだよ」


「仲間探し」


「……ああ」


今度はすんなり理解できた。


さっきまでの勢いだけの行動かと思ったが、意外と考えていた。


「ここなら実力見れるから」


少女はそう言って、軽く地面を蹴る。


「戦えるやつなら、そのまま組めるし」


「なるほどな」


仲間を探してる人達がここに集まるのか。


「で」


少女がこちらを見ながら


「お前、一人でしょ」


「まあな」


(お前言うなー!でもまあぼっちなのは事実だしな)


「こっちも一人。だから声かけた。ジロジロと見てきたからな」


「すみませんでした…」


「ま、それはいいとして組む?」


あっさり聞いてくる。


間がない。


(てか思ってたよりも軽っ)


思わず心の中でツッコむ。


(いやでも……この子か…可愛いけど…)


少し考える。


ゴブリン戦が頭をよぎる。


あの時のギリギリ感。


(正直、一人はきつい)


運が悪ければ普通に死んでいた。


(仲間いた方がいいのは間違いない)


それに


(とりあえず可愛いけばよしにしよう!)


「おう。組もう!……その前に名前を教えてくれ!」


ハジメはそう言った。


「……」


一瞬の沈黙。


「そっちからでしょ」


「あ、そっか」


(どっちでもいいだろー!俺も普通に言うの忘れてたわ)


「ハジメ」


「……ハジメね」


リナは軽く頷く。


「私はリナ」


「リナ!これからよろしく!」


お互いの自己紹介も終わり、仲間も決まったと思ったが…


リナは真顔で言う


「まだ決めてない」


「今の流れなんだったんだよ!」


「まだハジメの実力はわからないし…」

 

ハジメは一度だけ空を見た。


(……まあ、お互いの実力は知りたいもんな)


「じゃあ仮な」


「仮?」


「合わなかったら解散」


「それでいい」


即答。


(やっぱ軽いな!!)


「じゃあ決まり。とりあえず」


リナが距離を取る。


「軽く見る」


「やっぱそれやるのか」


「当たり前」


正論である。


(まあそりゃそうだよな)


ハジメも構える。


(どうせボコられる。どうせ)


(でも、少しでも俺の実力見せないとな)


「……いくよ」


リナが踏み込む。


(来た!!)


咄嗟に横へ。


ギリギリで避ける。


「へぇ」


少しだけ感心した声。


「全然ダメってわけじゃないんだ」


「それ褒めてる?」


「褒めてはない。」


「なんだよ!!」


次の瞬間。


軽く手で押される。


多分物凄く軽く押された気がする。


「うわっ」


体勢が崩れる。


(弱っ!!俺弱っ!!)


自分で実感するレベルだった。


「……うん」


リナが頷く。


「想像通り」


(なんか腹立つな!)


「でも」


「え?」


「避け方は悪くない」


「マジで?」


「逃げるの上手そう」


「うっ!!」


(いやまあ合ってるけど!!)


「じゃあ結論」


リナが人差し指を立てる。


(お、なんだ?)


「弱い」


「知ってる!!人差し指立てて言うな!」


「でも死ににくそう」


「褒めてんのそれ!?」


(いやでも……)


少しだけ考える。


(逃げて穴掘って上から刺してたしな俺。あんな状況でも生きてるしな俺。)


「じゃあ仮パーティーね」


リナが改めて言う


「でも見ての通り、俺弱いぞ?」


「いいの。パーティー組んでくれれば誰だっていいの」


「なんだよそれ!今の戦い意味あった?!」


「うーーん。ないね」


(ないんかい!)


あまりにも雑に決まる。


「じゃハジメよろしくね」


「あ、うん。よろしく」


(リナがヒロインって事でいいんだよな。うんそう思っとこう。)


気づけば。


普通に仲間候補と出会い。


普通にパーティーを組んでいた。


(……まあいいか)


小さく息を吐く。


「なにぼーっとしてんの」


「いや別に」


「行くよ」


「もう?」


「当たり前でしょ。ここでする事なんてもうなにもないでしょ」


リナはさっさと歩き出す。


その背中を見ながら


ハジメは思った。


(ヒロインかどうかは置いといて)


(……悪くはないな。可愛いし…)


こうして。


ハジメの冒険は


一人から、二人へと変わった。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

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