42.〜ちょっと寄り道〜 望月のコーヒー談義 三杯目
今日は山の日。二〇一六年から施行され、それ以来毎年八月十一日に固定されている。
「山には行かないんだよなぁ……」
今日も珈琲豆をゴリゴリとミルで挽き、その香りを嗅いでいた。
「あぁ、でもキャンプで飲むコーヒーなんて、美味しそうだな」
外で飲むコーヒーはまた格別だろうと考えを巡らせる。
市の広報をパラパラとめくりながら、熱々のコーヒーを少し啜った。
「あ、クビアカツヤカミキリだ」
最近、樹木に寄生をして枯らしていると話題の、クビアカツヤカミキリ。その体は黒く、首の所が赤いのだ。
他の市でも勿論騒ぎになっており、捕殺して報奨金が貰えたり、マスコットキャラクターの何かが貰えるという記事は見ていた。
「うちでも捕殺の報奨金出すんだ……」
報奨金は、その市限定で使える電子地域通貨だ。
「前見た他の市より多いな」
なんと、一匹三百円。もしかすると、結構被害が出ているのかもしれない。あの桜の木を思い出してしまう。
山まで行かずとも、公園など住んでいる周辺の木々を見てみるのも良いかもしれない。
「見つけたら、どうすれば良いんだ?」
ネットでクビアカツヤカミキリと調べてみる。
その場で処分をする。逃がさないように素早く捕まえ、踏みつぶすか叩きつぶして殺処分。つぶすのが難しい場合は市販の殺虫剤を使う。
「踏みつぶすのは、ちょっとなぁ……」
少しスクロールをすると、県のホームページが出てきた。
「成虫やフラス、脱出孔を見つけたら……」
ここに、報告ができる。しかも今まで報告された場所が載っている!
外部リンクでマップに飛べるようだ。リンクを押してみる。
「ぎゃー!」
これは、コーヒーを呑気に飲みながら開くものではない。く、く、黒い!!!
「結構……いるなぁ。これは行政だけで潰すのは……きついんだろうな」
発見された場所、その周辺にでも行ってみるかなと思う望月なのであった……。




