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「色欲」レーガン

お久しぶりでございます。


竜を倒したところで僕はあることに気がついた。


「竜の肉……食べれたじゃん……」


痛恨のミス!時すでに遅く、竜は跡形もなくなってしまった。食べ物を買うにしても、この街も復興で大変だろうし、お礼を求めるわけにはいかない。

空きっ腹は我慢するとして、その前に気になることがある。今の竜を作り出したであろう人物は、おそらく八大魔王のレーガンだ。


「色欲」と呼ばれるレーガンには、生物を操ったり、改造したりする能力がある。勇者たちがいよいよ北上することをどこからか聞き、竜の性能を試すためにこの街を襲わせた、そんなとこだろう。近くにいるか分からないけど、探してみよう。

僕は周囲の気配を探るため立ち止まった。風、地面の音、草木のざわめき全てに神経を尖らせる。ーー見つけた!

少し離れた場所の洞窟。その奥から気配。じゃ、行きますか。


少し走ればすぐに洞窟の前に着いた。僕は気配を殺して佇んでいる。レーガンもまだ僕に気づいていないはずだ。岩壁にぽっかり空いた穴の奥から複数の魔力を感じる。潜入はつい最近やったばかりでうんざりだ。そんなわけで僕は岩壁ごと破壊することにした。


「絶ーー百閃」


勢い余って百二回斬ったことはこの際どうでもいい。よくあることだ。なんだかんだでいつもより多目に斬ってしまうことは。

とにかく洞窟は岩壁ごと音を立てて崩れた。土煙が視界を塞ぐ。さて、何体減らせたかな。幸運にもレーガン以外にも十二魔将とかがいて、幸運にも圧死してくれていたら嬉しい。流石に魔王がもう一体いることはない。それはさっき気配探知した時に分かっている。


僕が気配を殺すのもやめ、何もせずに突っ立っていると、土煙の中から三体の影が現れた。あらら?生きてるの……しかも三体。生きてるってことは、レーガンと十二魔将の二体かな?十二魔将を減らせるのもありがたいから、圧死か斬死かなんて気にしないでおくか。


「だれかしらぁ?乱暴なお客さん?」


僕は無言でその体を斬りつけた。前回会った時にレーガンの実力はある程度わかっている。再生が厄介なので、竜と同じように粉々にしてしまえばいい。格の違いは明白だ。分からせるよりも前に殺してしまえ。


「凍獄ーー万砕」


レーガンの体はごく小さな氷の粒となり空に舞った。あとは雑魚二体。


「何者だッ!」

「チッ……魔王をああも容易く!」

「僕一応、勇者ってことてなってるんだ」


僕はそう言って二人の首を飛ばし、動かなくなるのを確認するとその場を立ち去った。


ーー


街に戻った。当然復興は一ミリも進んでいない。まあ当然だ。たいした時間は経ってない。そんなことを考えながら街の入り口に立っていると、先ほどの自警団の人々が現れた。


「先程はありがとう!君のお陰で街は守られた!」

「あ、いえ」


面と向かって礼を言われるのはいつになっても慣れそうもない。どうも気恥ずかしくていけない。


「それで、お礼をしたいのだが、街もこんな状態でね。出来ることならなんでも言ってくれ」


僕は暫く考える。流石に食料くらいは貰ってもバチは当たらないだろう。


「じゃあちょっとだけ食べ物をください」

「本当にそれだけでいいのかい?」


自警団の人は不安そうに言ってくるが、今の僕に必要なのはなによりも食料だ。これから魔族と一戦交えようというのに、無駄なものはいらない。


「ええ。もともとこの街では食料を買うだけの予定でしたから」

「悪い気もするが、こっちとしても復興で忙しくてね、助かるよ」


街の人たちは笑顔で僕を見送ってくれた。この街に今度来るとすれば、それは大魔王を倒した後だ。それまでに復興できているといいね。


僕は街が見えなくなるとスピードを上げて走った。あんまりのんびりしていると、一吾に追いつかれかねない。アイツ絶対怒ってる。逃げなければ。

新作を書いてはやめ、新作を書いてはやめを繰り返し、どんどん散らかっていく頭を整理できない今日この頃です。もうブレブレなんです。

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