表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
83/96

対大魔王、始動

すみません。大分放置していました。

今ちょっと新作も書いているので、投稿したときはよろしくお願いします。題名すら決まってないんですけどね……


さて、僕は今一条たちと向き合って座っている。「忘却」の魔法を使ってしまってもいいのだけど、僕の頭の片隅にはある情報があった。それは、もうじき本格的に大魔王との戦いが始まるということ。残りの魔王の数を考えても、協力した方が勝算が高い。合理的に考えればそうだ。

しかし!人は必ずしも合理的に動くとは限らない。


「なんの用かな?」


僕は我ながら白々しい質問を吐いた。


「ケヴィンさんから聞いた」


と、一条。


「佐藤から聞いた」


と、清水。


「白沢から聞いた」


と、大山。


「……彼らは口が水素より軽いのかな?」


ケヴィンだけでなく一吾と白沢まで喋っていたとは。僕が何をしたっていうんだ……。僕は早々に合理的な方ち切り替えた。


「じゃあ説明は不要だね。それで今日は何をしに?」


最初は僕を問い詰める為に来たのかと思ったが、そうでもないらしい。全部聞いた上で来ているのだから。


「今になって不安なんだ。俺たち、ちゃんと強いのかって。魔王に勝てるのかって」

「それを聞きに来たの?」

「ああ。お前なら分かるだろ。俺たちは魔王に勝てるのか?」

「一条。その答えは、魔王か君達か、どちらかが死んだ時に初めて出るものだよ。例え何度負けても、最後に立っていた者が勝者だ」

「……そんな真面目なことも言えるんだな」

「失礼な」


僕は若干の照れもあり、席を立った。一条たちはまだ不安な様子だったので、僕はこう言った。


「大丈夫。僕も行く。勇者は君たちだけじゃないよ」


さらに恥ずかしくなったので、僕は来客を放ったまま自室に戻った。


やがて客間から人の気配が消えたのが分かると、僕は手紙を書いた。手紙は二通、一通は国王へ、もう一通は一吾たちへ。国王宛のものは届けてくれるように頼み、一吾たち宛のものは居間に置いておいた。僕は旅支度を整えた。といっても荷物は服くらいだ。食糧は行く途中でなんとかなる。紅雪は召喚できる。今回は鴉は置いていくつもりだ。

僕は部屋の窓を開けると、そこから外へ出た。


ーー→


無事に依頼を終え、家に帰って来た一吾たちは、人気のない家に首を傾げた。


「さっき一条が話したって言ってたけどな」

「出かけたんじゃない?」


白沢は特に気にする様子もなく、椅子に腰かけた。そして何気なく置いてあった手紙を手に取った。


「誰からだ?ラブレターか?」


無神経に問いかける一吾を無言で蹴飛ばし、白沢は手紙を開いた。読み進めていくうちに表情が固くなり、最後にはため息をついた。床で転がっている一吾の目の前に手紙を置くと、白沢は自室に入っていった。


「なんだ?」


一吾は怪訝そうに手紙を見たが、最後まで読まずに立ち上がった。


「水月ッ!馬鹿野郎!」


彼はそう怒鳴ると、壁を殴りつけた。


「くそっ……一人で突っ走りやがって」


手紙にはこうあった。


『君たちがこれを読んでいる頃、僕はもう遠くにいる。追おうと思っても無駄だ。僕が全力で走っているんだから。さて、僕がこんなことを言う理由を話しておこう。

これから大魔王との戦いが始まると思う。ここまで来たら、僕は誰一人死なせる気はない。だから、少し僕も戦おう。勇者として召喚された以上、勇者として生きるのが定めだ。一吾、白沢、森山、三人は一条と合流し、後からこっちに来て欲しい。先に僕は戦場へ行っているよ』




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ