犬猿の仲
おまたせしやした!!読んでくれてありがとうございます。
「ねぇ、その黒い片刃の槍とそれに付いてる曲刀はどうゆう構造してるの?」
「訂正。確かに片刃の槍の見えますが、こちらのハンドルを握ると......」
ジャキッーーー。
「と、このように対象を挟んで切ることが出来るのです。」
「......なんか物凄い威圧感というか......生理的嫌悪というか、壊していい?」
「拒否。ダメです。」
「ちょっ、冗談よ!こっち向けてシャキンシャキン音鳴らさないで!!眠れなくなるわ。」
「披露。因みにこの刃の部分、なんと分離します。」
「へぇ、槍状態ということね?あっちとモードが違うってことなの?」
「肯定。長槍として使えますね......片刃で突きは出来ませんけど。」
「それ、槍として致命的なんじゃ......それに、取れたそっちの小型な曲刀はどうするのよ?しまっておくの?」
「回答。【分離】すると【遠刃】スキルが発動します。これです。」
「おお、浮いてるわ!スゴいじゃない!」
「謙遜。これからです。こっちも本体から【分離】できます。」
「......それ、意味あるの?ルナリアの月面盤と同じオールレンジ仕様なら要らなくない?」
「抗議。違いますし、何を言うのですか!このハンドルと棒は、こう使うのです。」
ジャキッーーー。
「な、棒からレーザーポイントで刃に指令を出してるの!?精神操作でいいでしょ!?」
「諦念。......出来そうに思いますか?」
「あっ.....」
「軌道修正。【夫婦剣】スキルで主と認めた者しか使用不能で、落としても飛んで戻ってきます。」
「良いところで気が回るわね。」
「ーーー」
「ーーー」
さて、エルシュさんが改造した『高枝切りバサミ』を私に持たせるのにちょっと一回確認させて欲しい。と言っていたため、現在は遠くで確認作業が行われているようです。遠くから話し声が聞こえてきます。
そして、そこはかとなく私をバッシングしてるね?してますよね?
私だって、ファン○ルくらいきっと、使えますよ!!
あと、落としたらとか、そんなことを考えて、それ改造してたんですか?驚きですよ!!
嬉しくはないです......だ、だれが無くすか、そんなでかい物を!
二人のバッシングに心を貫かれながら、自分の魔素粒子でいつもの黒いワンピースを作り出します。
今の私は培養槽から出して貰い、この部屋の一画にあるシャワールームで液体を流したあとなので裸でした。
それにしても、あの液体外に出るとき噎せるってどうゆうことなの?
中にいるときは平然と吸い込んでいられたのに......
「!んんぅ~。」
服を着たあと、久々に身体を動かすので伸びをしたり、屈伸したりして身体をほぐしました。
すると、シュレイさんとエルシュさんが近寄ってきました。
確認が終わったみたいですね。
エルシュさんから直に手渡された私専用の『高枝切りバサミ』を握り、私は何とも言えない顔をしていました。
「あ、ありがとうございます。」
「好意。使用にはしっかりとした理解が必要になります。私は実物を見たことがないのが悔やまれますが、使い方は私より詳しいのでしょう?問題ないですね。」
そう締め括るエルシュさん......大問題ですよ!?こんなものホームセンターにも売ってないからね?
しかし、あの満足そうな......いや、無表情でした。
エルシュさんの後ろにいるシュレイさんと目が合います。
すると、シュレイさんはキリッとした顔で親指を立てていました。
(なにが『......グッ!』ですか?シュレイさん!それ違うってなんで言わなかったんですか!!)
(なによ、いいじゃない......そこらの剣より強そうだし。アンが安全ならなんの問題もないわ!)
目線で会話しましたが、さすが同一魂。普通に会話できました。
シンパシーですね。
でも、私も嫌じゃないんですよ、こう、一生懸命に作っているところを見てたこちらとしては、途中で『これは主様の趣味に合わない【次元刀カネヒラ】ですか......突っ込みましょう。』とか、なかったとしても、貰えるものは貰い、使いこなして見せますよ!
それが私が出来ることでしょう。
「せめて、本当の『高枝切りバサミ』をエルシュさんに教えてあげたかった......」
「問。なにか言いましたか?」
「いえ、なんでもないですよ。」
そう言って、ハサミをシャキンシャキンと鳴らしていました。
これ、本当に軽いし、力なんて要らないじゃないですか。すごい!
しばらく調子に乗って音を鳴らしまくってたら、シュレイさんに雷を落とされてしまいました。
知ってます?室内でも雷って落ちるんですね。勉強になります。
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広がる大地。
目の前には膨大な土地。
柵で仕切られた場所は遠すぎて見渡せない。
真後ろには大きな樹木。
「【小さな庭園】よ!私は帰ってきた!!」
「はいはい、で、アンの拠点はどこな訳?」
冷たいですよ!シュレイさん。私やっと動けるようになったんですよ!!
領域内ですけど。
頬を膨らませつつある方向に指を向けます。
「......もう一回聞くわ。どこにあるって?」
ん?シュレイさんには見えないんでしょうか......
「ほら、あの霧の奥にチラチラ見える瓦礫の山ですよ。」
シュレイさんは唖然とした顔をしていた。
しかし、シュレイさん。庭園内に来たなら絶対目に入っている筈なのに......
「.......あれ、アンの庭園の残骸だったのね......」
ぼそりというシュレイさんに同意を示す私。
「そうですよ。私は庭園内に来たのは久々ですし、時間が向こうと同期してから中々行けなくって。」
それに散らかっているところを目視したくないってのもありますけど。
「私てっきり、場所をあそこの平屋みたいなものに移したのだとばかり。」
そういって指を指す方向には、ミストレニア様がいつの間にか作ったのか、こじんまりとした木造の平屋があった。
場所は霧の中にポツンとあった。時折霧に隠れて見えなくなったりしている。
「いえ、私も始めてみましたけど、あれ、ミストレニア様の家じゃないですか?」
「エルシュ!今がチャンスよ!砲撃準備!」
「ちょっと止めてくださいよ!!何しようとしてるんですか!?」
南エリア上空に位置する【空飛ぶ島】に指令を送ろうとするシュレイさんに抗議します。
と、いうかシュレイさんとミストレニア様って仲悪いのでしょうか......
最初の戦闘もミストレニア様、私をシュレイさんと間違えてハイになってましたし......
シュレイさんを宥めつつ二人の関係が気になってきました。
「だいたい、なんであれに『様』とか付けてるのよ?」
うっわぁー、ものすごく不機嫌そうな顔をしたと思ったらそれについてでしたか......
だって、はじめての精霊様で親切にしてくれたヒトですよ?
それに魔法植物だった私にとって上位の存在でしたし、様をつけるのは当たり前ですよ!!
そう力説したのに!シュレイさんはーーー。
「あれね?インプリーティングってやつね。」
とか言ってぐれてしまいました。もう!
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「ここまできたけど......これ、迷宮構造してるわ。本人が来るまで入れないわね......」
「あれ、前は私は入れたのに?」
なんとか機嫌を治したシュレイさんと今現在、霧が立ち込める場所の境目に立っています。
が......どうやら、今この霧が結界を作っているらしく入れませんでした。
まっすぐ進んだのにいつの間にかもとの場所に戻っていると言うやつでした。
さらに、シュレイさんいわく、私自身が変化したことで本人と確認できないため拒否されているのではないか。
と言っていました。
今回は断念してシュレイさんの所に戻りましょう。
因みに大樹のポストはカラでした。
神様忙しいのでしょうか?
「残念でしたね......私も戦術指南書があの塔にあったのでほしかったのですが......」
「私は、ポケ○ンの攻略本を......」
まだやってたんですか!!
どうやら、炎のジムリーダーに勝てないらしい......いや、だからメンバーを草タイプで統一したら......
でも、本人が楽しんでいたらいいよね?
「あの、頑張ってください。シュレイさん。私は応援してますよ。」
「ありがと!これを倒したら四天王とか楽勝ね。」
四天王に岩タイプがいるって言えない私は.......
シュレイさんをまともにみれない私と、意気込みバッチリ戦略を練っているシュレイさんの二人でエルシュさんに転送して貰いました。
あと、8時間でフルエンク強襲作戦の決行です。




