4.■■■とかいう水の中で
…………?
……?
…?
……!
「ふ~ん?こんなところに居たの?シ・グ・レ君?」
・・コン!・・(デコピンした音)
「目を覚まさないなぁ~…」
「…よし!!ちょっとだけこの柔らかそうなほっぺたをツンツンさせても~らぉっと・・・・・・(頬を指先でつつきながらもこねくり回している)・・起きないねぇー・・・(頬をつつく速さドンドンが増して、手全体を使って感触を味わっている)・・・・・」
…!…!…!
「ほお~~!!しかしこの柔らかさとても、(こポ)■■■、■■■■■■■(ごボボボ)■~」
(ごぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ)
…コイツ!許せねぇ。
『お前って今、感覚断絶どころか感覚消失に近い状態のはずなんだが……結構、余裕があるのか?』
…何でもいいから、あいつを止めろー!!!!!
『無理無理、あれは記録だよ。というか、よく脳だけでで見えるのなぁ~。なんか、最近は人間か怪しいやつばっかだよな。』
まぁ良いか。そんなふうに口を動かしたかと思うと不意に感じる私の体が戻るような感覚。さっきまでの暗闇ながらも鮮明の感覚とは違い元の、いつもの体の感覚が戻ってきた。それと同時に感じる自分の体が水に濡れているという感覚が伝わってくる。
ふと周りを見渡すと暗い水たまりの上のような場所だった。
「まーた、異常事態なんですかね、これは?」
下は星でもあれば綺麗な光景になりそうな、暗い夜に崖から落ちたときに見える暗闇が続いているような景色だ。
『さあ?』
目の前にいるはずの明らかな原因がとぼけるような声を出す。
「というか、さっきまで分かってたあんたの気配が感じないんだけど?」
声はどこからしているんだろうか。周囲には特に何もないし・・
『気にするなよ。お前、ちょっと色々起こりすぎて説明がメンドイからさ』
声が面倒そうな感じで話す。
「それでも、少しくらいは説明してよ。」
こっちもこっちで割と必死なためちょっと焦って声をかける。
『まぁ、しょうがないか。』
おや、少し以外。
「お、結構物わかり良いね。」
うーん、と首をひねって考える間らしきものをおいて。
『俺がお前をここに招き入れた。その後、お前が落ちてきた。これだけだな』
声はこちらを無視して言う、って招き入れた?!落ちてきた?!
「いや、え、説明してもらいたいことが2,3個増えたんですけどぉーー!?」
答えてくれるわけ無いと思いながらも叫ばずにはいられない。
『説明拒否。』
分かっていたがあんまりにも理不尽な。
『そんなことより「……そんなこと?…」お前をここに入れた理由について話さないとな。』
少しもったいぶった前振りを話して相手はこういった。
『俺は悪魔お前らが知っているようなやつとは少し違うが、ここに昔から住んでいる悪魔だよ。
「・・へ?」そして、お前をここ、■■■に呼んだのはお前にある役目を背負ってもらうためだ。』
「・・は??」
本当によくわからない。なぜ急に呼び出されたあげく、新たに発生した問題も解決していないのにまた、問題を私に押し付けるということと
『おお~、混乱してる、してる。』
そして、よく分からないやつにその状況を楽しまれていることも
「理不尽な。」
『ま、そう言うなよ。ここに来た時点でこっちはお前の目的が分かってるんだからな。細かい話は省くがお前の兄に関することだ、時雨澤 秋。お前にここに来てもらった理由は、お前にお前の兄である時雨澤 自葉が担っていた’’弾かれ者’’の仕事をしてもらうことだ。』
「……へ?」
何がどういうことなの!?
『そして・・』
「ちょ、ちょっと待って私の兄さんどこにいるか知ってるの!?」
すぐに次の話を始めて、こっちの疑問がウヤムヤになってはたまらないと慌てて声を出す。
『いや、知らん。』
「えっ、じゃあなんで兄さんのことを知ってるの?」
『それはお前、今から説明するから少し黙ってろ。』
相変わらず言ってることが理不尽だけど、
「はい!謹んで聞かせてもらいます!」
『・・よし、順序よく行くぞ。
まず、お前の兄が弾かれ者になる。
次に、何故かは知らんが失踪する。
それから、お前が来る。これがここまでのあらすじだ』
「…ん?まさか、それで終わりですか?」
そんなはずないと思いたいが、コイツなら全然あり得そうだなぁ~。ないと思いたいなぁ~?
『そうだ。』
ここに落ちたときと全く情報に変わりがない!!
「いや、でもそれだけだと何にも分からないんですが・・・」
私は正論を言う。
『分かれ。』
返ってくるのは暴論だった。
『お前。もう時間がないからこれ持って帰れ。』
そして、更に返ってくる暴論。
「え~~、なんでですかー。」
度重なる暴論で少し反抗的に返事をするが、
『時雨澤 秋、この仕事は間違いなくお前の兄の手がかりを掴めるが?』
「やります!!!」
即答であった。 手がかりには勝てなかったよ……。
『じゃこれ持って帰れ。』
正二十面体でこぶし大くらいの大きさの黒い何かが下から水がせり上がるのと一緒に乗って出てきた。そんな怪しさ極まりない物質だが、
「オッケー、他は?」
割と普通に受け入れられるのであった。
『ま、おいおいはあいつが説明してくれる。大丈夫だ。・・・じゃ、弾き出されるぞ~!』
そんな暢気な掛け声を最後に私は黒い多面体ともう一つを掴んだ気がした。
…ー あるはずのない手が、届くはずのない場所に、気配だけでも分かる私の背中にさっと手を伸ばして、一つのキューブを抱えて、ニヤリと私の中に入り込んみながら笑っている幻影が後ろに見えた気がした ー…
そして、時雨澤 秋の意識はよりスムーズに、速く暗転してある場所へと今度は体と一緒に向かっていった。




