5.弾かれ者の兄
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・・・・・・・・・・・・「・・ぷは!」
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・・・・「ここは?」
目の前にあるのは天井で少し下を見たらあるのは自分が現在横たわっている病院にあるようなベッド。周りを見渡してあるものは、、、棚の中に薬品や絆創膏、包帯もあるな。・・・まるっきり保健室かぁ。
「一日目に保健室送りになる転校生って絶対噂になるじゃん。」
周りには誰もいない、、か。
「はぁ~、、急に目が覚めたからかは分からないけど頭が痛い。」
ベットから降りて、ジャンプしたりして体を確かめる。そして、簡単なクイズを頭の中で解く。
「良し!最後に変なのが見えたから少し不安だったけど体に異常はないし。考え方とかにも異常はないから特に精神の異常はないっと。」
もう一回周囲を見る。
消毒液などを代表に棚の中にあるものは基本保健室にもあるもので、たまに病院にあるものが混じっている程度のただの薬棚。
他は、さっきまで寝ていたベッド一つと病院とかにおいてある大きい検査機のようなものが一つ。後は、 〝ブゥワァァ〟 ? 風が?カーテンが風に吹かれてい・・る・!!
すぐさま、拳を握りそこに居ると直感した相手に突き出す。風圧でカーテンが揺れる音が聞こえる、窓からカタカタと音がする。瞬く間のない一瞬で繰り出される直突きだった。
そして、見える光景には防がれた私の手が見えた。
「全く、話が違うぞ悪魔め!何ぁにぃがっ弾かれ者の代理に良いやつ見つけたよ!っだ!ほとんど食われてしまってるじゃないか!」
資料を片手にいる窓に座っている男性が資料を片手で読みつつ、もう一方の手でこちらを見もせずに私の手を握って止めている。その男はなにか憤っていた。
「お前、名前は。」
間をおいて質問してきた。だから、私はこう返した
「知らない人に名前という大切な情報は教えられません!」
相手の顔が見る間に呆れ顔に変わっている。
「なるほど、悪魔が良いっていうわけだ。あいつめ、コイツが今食われているのも想定通りってことか。だぁ!クソが!!!あいつめ!会えないからといって情報をしっかり報告しないのはどうなんだ!」
急に、名前を聞いてきたかと思ったら、なにか理解したかのように怒り出す目の前の男性。
「あの~、スミマセン。」
「なんだぁ!」
「ここ、どこでしょうか?」
そう、さっきの保健室のような場所とは打って変わって、ここは事務所のような場所に変わっていた。資料が乱雑ながらも正確に分別されていることが分かる机の上に他は使われていないような机、資料や調査書がおいてあるだろう棚に曰く付きの物が入っていそうな大きい金庫。電話やパソコン等も置いてある。
「あ?あ、ああ、そうか悪い悪い。ここは中央都市と生徒が呼んでいる区分だ。いわゆる、運営の奴らと学校が軍隊アリの様に存在する所だな。そして、ここは中央都市の心臓部に価する建物〈反星斜〉の一角だ。」
あ~、良かった。
「つまり、少し行けばこの学校での必要なものが受け取れるんですね。」
「ん?」
「じゃあ、私はこれで~」
私は手を振って、扉の外へ行こうとすると、
「待て」
といって服の襟を掴まれ、後退させられて。椅子の前に引っ張られて
「お前、ここに来てからどのくらい経つ?」
と言う言葉とともにたった今私が座った椅子の前にある机を挟んで置いてある椅子に座ってこういった。
「まだ、5時間近くの超ピッチピッチの新人です。」
「名前は?」
「私は時雨澤 秋、高校一年生の陣弧高校からこの5月に転入してきた生徒でーす。」
眉間を抑えてなにかうめき声を上げている。
「あいっつめ。こういうことを起こす理由を・・・・やってんのか、・・でやってんだが・・・・が、来たばかりの一年を・・とはいくらなんでも・・・・る。あ・・の妹だからってのも・・・・ろうが、もう・・が視えてきたのか?も・・・・のか?・・・」
小声過ぎてあまり聞き取れなかったがさっきあったあいつ、全く私のこととか状況を説明していないようだ。そして、今さらっと聴き逃がせない情報が出てきた。妹、妹といったか。ということは、
「もしかして、私の兄のことを知ってるんですか?」
相手は顔を上げ、気分を切り替えるかのように顔を振ると、少しは冷静になったようで
「ああ、もちろんだ。」
そして一呼吸の間を置いて
「そのことに関しては、まず俺の自己紹介からだな。俺は三条智樹この学園の教師で弾かれ者顧問をやっている。」
色々と聞きたいことはあるけど、
「あの!すみません!今、兄はどこですか?」
三条先生の目が少し細まる
「まぁ、だよな」
椅子の背もたれにゆっくりと体重を預けている。
「率直に言って、お前の兄、時雨澤 自葉は行方不明だ。」
ため息でも吐き出すように諦めの混じった声を重く吐き出している
「そして、最後に目撃された時に弾かれ者としての仕事中に誘拐されたのが確認されている。」
覆りようのない事実が、自分の頭に刺さってくる。
「行方不明が確定したのが1週間前誘拐が確定したのは3日前になる」
次に自分を貫いたのは自分が知っている事実との違和感だった。
「ちょ、ちょっと待って下さい!兄が誘拐されたのって1ヶ月前じゃないんですか!?」
三条先生が少しあごの前を手で覆って少し考え、
「いや確かに3日前の映像で誘拐されいていることが確認されている。」
冷静な声であくまでも淡々と言っている。
「マジですか?」
私は情報の齟齬で動揺する。
「ああ。」
さっきと同じように返される言葉。
「あの、えっ、いや、でも。私のとこに誘拐されたっ手紙が来たのが1ヶ月前なんですけどぉ。」
ちょっと、自信なさげな声ではあるがしっかり質問する私。
「何ッ!」
三条先生の細められていた目は私の言葉を聞くなり、大きく開かれてなにか考え事が始めた。
「誘拐されたって割と普通に送られてきたんですけど~」
現在の三条先生は立ち上がるときの姿勢が固まったような形で思考しており、私の今の一言で更になにか思い出すように姿勢を維持しながら肘を机においている。
「あのー?」
反応はない。
「あのーー?」
やっぱり反応なし
「ふぅ。」
異常事態の連続だったので私も休むことにした。
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「よし!分かった。」
…あ、ようやく終わったようだ。
「なるほどなるほど、そういうわけか!」
この感じ的に何か分かったらしい。
「あの、説明してもらっても?」
「駄目だ。」
「間髪入れずに!しかもにべもなく!」
なんだろう。この学園に来てから理不尽なことが多い気がする!
「ま、だがだ。お前には説明しないことが大盛りだ。」
三条先生はしっかりと立って、近くにあったホワイトボードを取った。その後、覚悟を決めた目とニヤけている表情というチグハグな顔でこちらを見てから。
「さ。諸々は片付けてやるが、ーお前は講義の時間だ時雨澤 秋。この学園と弾かれ者とお雨の兄についての講義をする。良いな?」
まるでたった今別の人になったかのような冷静な口調、表情も冷静な講師のように真面目な表情。この事務室のような部屋が生徒に教える場になったことが分かった。もちろん、私の返事はこの空気に飲まれて真面目に、、
「はい!もちろん、お兄ちゃんを助けるために目の前の教師がいかに鬼畜そうでも頑張る所存であります!」
、、ならなかったのであった。




