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第12話 エピローグ 警告
金は両国の共同管理となった。世界はそれを知らない。
だが、その頃から地球は変わり始めていた。
コアの均衡が崩れた。地殻の動きが加速した。各地で原因不明の地震が頻発し、火山が次々と目を覚ました。海面が上昇し、嵐が巨大化し、大地が割れた。科学者たちは数値を追い続けたが、原因に辿り着けなかった。辿り着けるはずがなかった。
誰も知らなかった。地球の核心に、人間が手を入れたとは。
知っていたのは、六人だけだった。だが六人は何も言わなかった。言えるはずがなかった。
六人の中で、イワノフだけが毎朝空を見上げた。アイスランドの風が白い髪を揺らした。老人は何も言わなかった。ただ唇だけが、静かに動いた。
許してくれ、と。
地球は答えなかった。
ただ、動き続けた。
審判だ。 人はまだ、欲を追い続けるのかと。
The Earth asks.




