合同受注...4
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拙い文章力ですが、引き続き書き続けますので、よろしくお願いします。
<毎週土曜日掲載>
目的地のカーリナへ向け、俺達パーティーは移動を開始した。
西へ二日の距離という事もあり、その歩みは若干速いものとなった。
当然、先頭を移動する者の消耗は早く、右回りに順に位置を交代しながら進んだ。
ローナン → ニール → 俺&ヴィ → フィオナ → ローナン ・・・
旅自体は順調そのもの、天気が崩れることも無く、日が暮れる前に野営地を見つけ、初日は平穏に過ぎていった。 はずだったんだが・・・夜営の経験が無いローナン達が、何の準備もしてないことが判明し、どうしたものかと頭を抱えた。 幾らなんでも・・・・・・はぁ~。
雇い主側には関係の無いことなので、急ぎ夜番の順番を決め薪の採集と、食糧の確保組みとで分かれ行動する。 稀に食事が出る事もあるらしいが、基本は自分たちの分は自分たちで用意するのが、こうした護衛依頼の基本行動となっているって、誰かが言ってたけど誰にも教わらなかったのかなぁ~?
まあ、新人は『失敗から学べ』ってことなのかな?
夜番は、ニール → ローナン → 俺の順で、今回フィオナとヴィは除いてる。
まあ、次の夜番は、やってもらう予定だ。 経験は、大事だからね。
「ローナン、火熾しと薪集めを頼めるか?」
「ああ、別に構わないが、何処か行くのか?」
「ちょっと森で、獲物を獲ってくる」
「ん? こういう時は携帯食を、食べるんじゃないのか?」
「ん~、そうだけど・・・獲れれば多少は、食事が豪勢になるだろ?」
「そうだけど・・・」
「んじゃっ、後はよろしくぅ~!」
「あっ、ちょっと・・・」
ローナン達に火熾しと薪集めを頼んで、俺とヴィと共に森に入って獲物探しだ。
丁度良いのでヴィの、弓の練習もしてみようかな。
さあてと、森の中を散策しながら、ある程度開けた場所を探す。
そこそこの場所で適当に的を準備して、立った状態と屈んだ状態のそれぞれをやらせてみる。
まあ、最初は飛ばすだけでも大変だし、的になんて当たる訳も無いんだけれどね。 感覚を掴む程度かな?
俺も獲物が獲れるまで、相当時間が掛かったしなぁ~・・・。
で、ヴィに買った短弓だけど、腕力がそれ程いらないし、連射性と取扱し易いのが利点だ。
けど、貫通力が低いという欠点はある。 それも鏃に毒薬を塗るとかで、補えばいいけど今は無いからね・・・。
ある程度練習した後は、散策途中に見つけた場所へ移動した。
ヴィでは失敗は目に見えているので、ここからは俺が弓を使うことにして、風下側の茂みに屈み獲物が来るのを待った・・・。 タラクサクム、ステラリア等々、餌になる野草や木の実があるので、待っていれば何かしらやってくるはずだ。
日も翳り森も暗くなり始めたので、獲物を諦めようと思いはじめた時、茶色い毛並みの兎二羽が耳を左右に振り、警戒しながら目の前のへ出てきた。
風下なので匂いでばれる事は無いが、油断するまでじっと待つ・・・。
固まって入ってきて食事を始めたので、もう少し・・・もう少しだけ、連射出来るように指に数本矢を挟み、徐々に弓弦を引き絞らせていく。
獲物が背後を見せた瞬間、引き絞った弦を解き放った。
1本目は掠っただけだったが、直ぐに2本目を番え放つ。 一羽は胴体に突き刺さり、なんとか仕留める事が出来た。 もう一羽は逃げ去ったが、まあまあ上出来かな?
「ふぅ~・・・」
息を吐き出し隣のヴィを見ると何故か息を止めていて、産まれたての何かみたいにぷるぷるしていたよ。
唇が紫色になってるし・・・。
「ヴィ? ヴィ? 息しないと、死んじゃうぞ?」
「ぅんん?! っぷはぁ~~。 はぁはぁはぁ・・・げほっ、ごほっ」
声を掛け肩を叩くと、大きく息を吸い込んで、若干咳き込んでる。
獲物は簡単に血抜きをして、蔦で縛って持ち歩けるようにし、急いで他の場所へと移動する。 さすがに水場が無いので解体は行えないし、血の匂いで他の獣がよってくるしね。 完全に日が暮れるまで、もう少しだけ粘る・・・。
それから視界が悪くなるまで狩を続け、もう一羽の鶉を仕留める事が出来た。 まあ、人数分としては十分かな? これ以上は帰れなくなるので、切り上げて野営地へと戻る。
「ヴィ、帰るぞ」
「分かったぁ~。 やっと、休めるぅ~~」
「そうだな。 野営に戻ったら休息だ。 でも、明日からは、休憩時に弓の練習な」
「えぇっ! そんなぁ~・・・横暴よ! 虐待よ! うぅぅ・・・」
「なに言ってんだ? うまくならないと、これから困るだろ?」
「確かにそうだけどぉ・・・」
野営地に帰りながら、後ろでブツブツ言ってたが・・・気にしない気にしないっと。
森を出て野営地に戻ると、ローナンがまだ火熾しに苦戦していた。
本気ですか・・・。
「ローナン、戻ったぞ」
「あ、ああ、どうだった?」
「まあまあだったけど・・・まだ火、熾せてないの?」
「すまない。 うまく出来なくて・・・」
「そっか、分かった。 まあ、気にするな。 徐々に、覚えていけば良いさ。 後は俺がやっとくから、獲物の解体任せていいか?」
「捌くだけなら、問題ない」
「うん。 なら、任せた」
獲物の解体を任せ、急いで火を熾しにかかる。 ちょっと木が湿気てるから、これは苦労したと思った。
俺も苦戦しつつ、日暮れ前には暖を確保できた。 けど、今後大丈夫だろうか?
「ジーク、さん。 ここに、薪置いときますね」
「ん? ああ、フィオナ。 ありがとう。 疲れただろう、座って休んでくれ」
「はい・・・」
「ぶぅ---っ! わたしには、そんな事言わないのにぃ-----っ」
「ん? そうだっけ?」
「きぃぃぃっ!」
「はいはい、ゆっくり休んでください」
フィオナが置いてくれた薪をくべながら、火を大きくしつつ回りを見てみると、ローナン、フィオナしか見当たらない。 ニールは、何処だ?
「ローナン、ニールはどうした?」
まだ解体中のローナンに、ニールの居場所を確認する。
「ん? そういえば薪を拾いに行って、一旦は戻ってたけど・・・」
「もう一度、森に入ったのか?」
「分からないが、そうかも知れない・・・」
おいおい、もう日が暮れて、夜闇に包まれるぞ。
「・・・不味いかな。 もし森の奥に入ってたら、視界の無い状態では出てられなくなる」
「じゃあ、すぐ探しに・・・」
「いや、俺が探してくる。 みんな此処で、待っててくれ」
それ程、遠くには居ないはずだ。 ったく、初日から手のかかる。
内心呆れつつも腰を上げ森へ入ろうと・・・。
「おい、ローナン。 薪って、こんぐらいで良いのか?」
少し離れた場所から、薪を抱えたニールが出てきた。
はぁ~、無事で良かった。
「ニール、良かった」
「あん? フィオナ、如何かしたか?」
「いや、何でもないよ」
「ん? ローナンも・・・そうか。 まあ、いいや。 それより、はら減ったぁ~。 飯にしようぜ。 って、おお! 肉があるじゃん! ひゅ~♪」
みんなの心配を余所に、暢気なことだな。 それだけ、気心の知れた仲なんだろう。
そう思いつつローナンに、フィオナ、ニールのやり取りを見ていた。
その後は携帯食を齧りつつ、獲ってきた獲物をみんなで分けた。 味付けは無いけど、味気ない携帯食に、十分に貢献してくれた。
食事を終えれば後は、寝るだけとなるんだが、決めた順番通りに夜番をする。
最初の番はニールなので、それ以外は順次仮眠をとるため、それぞれ毛布や敷き布に横になる。
俺も仮眠に入るが、意識だけは外に向けていた。 ジーの時の経験から・・・。
そして夜も更けた頃、体を揺する感覚で起き上がる。
少し前にニールとローナンが、夜番を交代していたのは分かっていた。
視線を上げると、ローナンが来ていた。
「ジーク、交代頼む」
「ああ、お疲れ様。 ゆっくり、と言っても無理かも知れないが、横になって体を休めてくれ」
「そうさせてもらうよ。 緊張は、解けそうに無いけどな」
「ふっ、最初はそんなもんさ」
「随分、慣れてるんだな」
「ん? まあ、旅をしてたし、ちょっとな・・・」
「・・・そうか。 話す機会は、幾らでもある。 また、ゆっくり聞かせてくれ」
「そうだな」
火元へ移動し、薪をくべながら辺りを警戒する。
風で揺れる木々の葉音や、虫の声が暗闇の中響く。 静かな夜だ。
火を見つめていると、人の起き出してくる気配がした。
誰かと思っていると、ヴィが火明かりの中見えた。
「ヴィ、どうした? 眠れないのか?」
「うん・・・ちょっと、ね」
「そうか。 火の近くに来とけよ」
「うん・・・」
俺の隣に招き、そこに座らせた。
ローナン達は深い眠りにあるようで、起きてくる様子も、此方の様子にも、気付いてる感じはしない。
ぱちっ・・・ぱちっ・・・・・・
2人とも無言の中、火の爆ぜる音だけがする。
「ねえ、ジーク」
「何だ」
「あ、あのね。 あの時、なん、だけど・・・」
「あの時?」
「うん。 わたしと、出会ったあの時」
「ああ・・・」
沈黙を破って、唐突にヴィが話し始めた。
「わたしね。 人族みたいに魔物全てを、目の敵には、してないのよ? そりゃあ、ゴブリンみたいに危険なの多くいるけど、あなたみたいに静かに、平和に暮らしてる魔物も、それなりには知ってるの」
「でね。 わたし・・・わたし、あの時に、その、あ、青い狼を、見た、の・・・」
「・・・」
「暗闇の中、青白く輝く毛並を持った。 凄く綺麗で、冷たくて、悲しそうな瞳で、疲れたようで、怯えたようで・・・・・・。 わたしね。 あの一瞬で、心を奪われたの」
「わたし、なに言ってんだろ。 あのね。 ジークが何でその姿で旅してるか、事情があるのは分かってる、つもりよ。 でもね。 わたしの勝手、ううん。 我儘なんだけど、少しずつで良いの、それをこれから教えてって、くれない・・・かな?」
そうか。 何で付いて来るのか分からなかったが、あの時俺に何かが起こっていて、それをヴィは見て、『心を奪われた』は、よく分からないが・・・知りたい。 知ろうとしてくれている。
俺もこれから、どうするのか。 どうしたら良いか。 それはまだ、全然決まっていない。
俺の正体を知っても、付いて来たい。 付いて来てくれると言う。 ヴィの様な存在は、今後必要なのかも知れない。
何だかんだと、数日一緒に居ただけで、俺の心は救われてるのかも知れないな・・・・・・。
っと、ヴィがこっち見てる。 黙ってるのは、良くないな。 うん。
「ヴィ・・・」
「なに・・・」
「なぁ~に、似合わない顔してるんだ」
手を伸ばし、髪をわしゃわしゃ撫で付ける。
「ちょっ! ちょっと、何するのよ!」
「そうそう、その調子だ。 辛気臭い顔するなよ」
「なっ、なによ・・・」
「それとな。 大きな声出すと、みんなが起きるぞ? はははっ」
「もっ、もう・・・」
「まっ、そうだな。 たった数日過ごしただけ、ただそれだけだけど、付いて来るんなら、全ては無理だが、少しずつ、そう少しずつ、話していくかな。 仕方ないし」
「やっ! って、ちょっと! 仕方がないって、どう言うことよ! 仕方がないって!」
「ん? 言葉通りだが?」
「んんっ、もう! 知らない!」
「分かった分かった。 さっ、話が済んだなら、さっさと寝ろ。 明日が、きつくなるぞ?」
そう言って、ヴィに寝るよう促す。
少なからず緊張しっぱなしだったはず、寝て休んで明日に備えないとな。
そうして夜は更けていき、旅の二日目を迎えるのだった。
To be continued...
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