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14.5 【ルカ目線】残念、クレアは料理が得意じゃないんだよ

 本当にいい加減にしてほしい。


 確かに着の身着のままのクレアを連れてきたけれど、こんなにも別人になって出てくるとは思わなかった。


 談話室に入ってきたクレアから目が離せなかった。

 同僚たちがざわついたのを感じて腹が立つ。


「やば。マジで女神きた」

「森で会った時も普通に可愛らしいとは思ったけどさ」

「緊張しまくってるところが可愛い。初々しい……」

「あー、いいなー。ポーションどころかたぶん料理とかも美味いんだろうなぁ」


 残念、クレアはわりとおおざっぱだから料理は得意じゃないんだよ。

 得意なのは薬だけって本人も認めてるんだって。


 会話を聞きながらそんなことをつい思ってしまう自分。

 器が小さくて嫌われそうだ。


 じっとクレアを見ていたら、ふと彼女がこちらに気づいた。

 ばちりと視線が合った瞬間ドキリとしてさっと目をそらしてしまった。耳まで熱い。

 驚きと気まずさと、恥ずかしさ。


「……カッコ悪ぃ……」


 他人のふりをするとこちらが宣言したのに、目が合うだけでこんなに動揺するなんて。

 その後は意地でもクレアを見ないようにしたけれど、思っていた以上に大変だということに気づかされた。


 早く終わってくれ。

 こいつらの前で長居は無用だから。

 落ち着かない気持ちとイライラでものすごく長く感じた慰労会だった。


ルカ目線でした。彼、この先もっと心の内で毒づきます。

そのうち出てきますのでお楽しみに~


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