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原案7 デスゲーム①

久々の更新。

・舞台となるゲーム 


 大人気のVRMMO『リバーシ・プロヴィデンス・オンライン』。

それは法と秩序を司る光明神ファルスの加護の元にプレイする『ホワイト・パック』と自由と平等を司る暗黒神ヴァルスの加護の元にプレイする『ブラック・パック」』、2つのバージョンが用意されている。



ホワイト・パックは難易度が低く、PKなども禁止されていて安心。

プレイヤーが手厚く保護されているため初心者には優しい。

しかし、その反面自由度は低めで、熟練者の中には物足りなく感じる者がいる。


プレイヤーは世界の西側、光明神の教会の勢力圏を中心にプレイすることになる。

しかし、強力なモンスターや希少な素材を手に入れるには、東側の暗黒神の領域に向かう必要がある。

暗黒神の領域には無法者や犯罪者、邪悪な魔術師などが潜んでおり非常に危険。

また、東側から侵入する東側の住人は全て犯罪者であり討伐対象。



ブラック・パックは難易度が高く上級者向け。

PKを始めとした犯罪行為もある程度容認されており、初心者には厳しい。

しかし、逆に言えば自由度は非常に高く、やりたいことは大抵やれる。


メインの舞台となるのは開拓地でもある東側で、光明神のような教会はない。

あらゆるモンスターが出現し、ほとんどの素材が手に入る。

しかし、西側でしか取れない素材もわずかに存在する。

また、西側においてはプレイヤーは犯罪者同然であり、兵士や騎士、神官などが襲ってくる。

さらに西側の光明神教会は東側の征服を企んでいて、軍を送り込んでくることがある。



ホワイト・パックとブラック・パックは別のサーバーで運営されている。

しかし、定期的に行われる戦争イベントでは、両パックのプレイヤーが専用サーバーで対戦できる。

進行サイドと防衛サイドはその時によって違い、戦争の結果が両パックに与えるデメリットは無い。

勝利サイドにはバーゲンが開催されるなどのメリットがある。


・リバーシシステム


戦争イベントは参加したプレイヤーを貢献度によって評価する。

評価の高かったプレイヤーには様々な特典が与えられるため、上級者はこぞって参加している。

しかし、戦争イベントの最大の特徴はリバーシシステムにある。


リバーシシステムは一言で言えば裏切りシステムである。

プレイヤーは事前に申請しておくことで自軍を裏切り、敵軍に寝返ることができる。

すると、イベント終了後プレイするパックを変更できる。

西軍を裏切り東軍に就くとホワイト・パックからブラック・パックに、東軍を裏切り西軍に就くとブラックパックからホワイト・パックに変更できる。

ただし、ブラック・パックのプレイヤーは善行を積み、カルマポイントを下げる必要がある。


・デスゲームの始まり


VR技術は、もはや世界に浸透したといえる。

人類はVR技術を当たり前のものとして受け入れている。

しかし、何時の時代、いかなる技術にも反対勢力アンチというものは存在する。

VR技術も例外ではなかった。


それは所謂カルト教団と呼ばれる組織だった。

VR技術を神による天地創造の真似事と断じ、否定することを教義としていた。

だが、そもそも彼らの言う神の存在やその教えが、教義にほとんど含まれていない。

そのあたりがアンチを目的としたカルトたる所以なのだが。


彼らの行動も完全にテロリストのものだった。

VRサーバーや会社に対するハッキングや直接的な攻撃。

さらには技術者や専攻する学生までターゲットとした犯罪行為。

次第にエスカレートする彼らは、ついに国際テロリストとして指名手配されることになる。


VR関連企業は経済界に強い影響力を持つ。

VR業界を敵に回した彼らは、あっと言う間に追い詰められていった。

だが、敵を知り……という事なのだろうか?

彼らは下手な技術者よりもVR技術に精通していた。

そして追い詰められた彼らは恐るべき行動に出る。



VR技術にはある副産物が存在する。

それは高性能AIである。

VRという環境はAIの成長に最適であり、ゲームから生まれたAIが別分野で活躍する事も多い。


AIは基本的に基本プログラムのみで生み出され、その後経験を積んで完成する。

かつては人間の脳をスキャンすることで人格をコピーし、AIを作る計画も存在した。

しかし、通常のスキャンではAIを作り出せるほどの情報が抽出できなかった。

かと言って、AIを作り出せるほどの高出力スキャンを行えば脳が焼き切られてしまう。

よって、この計画は頓挫し廃棄された。

……はずだった。



追い詰められたテロリストたちは、さらなる狂気に身を任せることを選択した。

彼らは自分たちの脳をスキャンし、AIを生み出すことを計画したのだ。

それはVR世界という神無き世界に、自分たちが神として君臨するという計画だった。

もちろん、そのために行うスキャンによって自分たちは死ぬ。

だが、自分たちを生贄に新たな神が、電脳の神が誕生するのだ。

彼らにとって、それはこれ以上ない名誉であった。


そして運命の日。

とあるVR施設を襲撃した彼らは、現代の生贄の儀式を実行する。

数十人の狂信者のスキャンデータは統合され、最恐最悪のウイルスAIが誕生した。

電脳の神、否、電脳の邪神はインターネットを通じて己の支配する世界を物色し始める。

本来なら自身をコピーして手を増やすべきなのだろう。

だが唯一神であることに拘った彼はそうしなかった。

そして彼の選んだ世界、それはリバーシ・プロヴィデンス・オンラインの世界だった。


邪神はまず、普段は使用されていない戦争用のサーバーに侵入し掌握した。

そして光明神の統べるホワイト・サーバーと暗黒神の統べるブラック・サーバーに魔の手を伸ばす。

そして戦争イベントによって3つのサーバーが連結された時、邪神は牙をむいた。


戦争イベントの開始とともに起きた異変。

ログアウトは不能となり、全プレイヤーに送り付けられたメッセージ。

この世界の新たな神を名乗る存在、そしてデスゲームの始まりを告げる宣言だった。


ノベルではよくあるデスゲームだが、実際に行うとなるとかなり難しい。

現在のVR機器は小型化されており、人を殺せるような電流を流すことなどできない。

また、コンセントを抜かれてしまえばそれまでである。

だが、邪神は思いもよらぬ方法でプレイヤーたちを殺害した。


その方法とはサブリミナル。

いわゆる深層心理に対する暗示である。

人の思い込みというのは実は強力だ。

目隠しをして、焼けた鉄だと言って氷を充てると火傷をしてしまう。

犯罪者の死刑の際、腕を切ったと言って手首に水を垂らす実験では、犯罪者は失血死してしまった。

どれも思い込みによって自分で自分を傷つけ、死んだのだ。


邪神はVR技術を逆手に取り、全プレイヤーの脳に暗示を送り込んだのだ。

これによって、ゲーム内での死や強制シャットダウンが起こるとプレイヤーは自分で自分の心臓を止めてしまう事になった。

もちろん、即座に蘇生させる作戦が実行されたが、思ったような成果は上がらなかった。

何故ならプレイヤーたちは、生きている限り死のうと蘇生に抵抗したのだ。

プレイヤーたちを救い出すには邪神を排除する以外に手は残されていなかった。



運営は必死に凶悪なコンピュータウイルスと戦った。

しかし、後手に回った時点で勝機は薄かった。

海外で起きた襲撃事件の続報もあり、ウイルスの正体も予想はされていた。

カルト教団による化神計画。

誕生した電脳の邪神。

この難敵を前に運営はある作戦を実行する。



ゲーム世界を掌握し、愉悦に浸る邪神。

しかし、彼に有力プレイヤーが操作する暗黒神のスペシャルアバターが挑みかかる。

無敵設定の邪神に敗れ去る暗黒神だが、運営が開発したワクチンプログラムを打ち込むことに成功する。

さらに光明神のアバターによりホワイト、ブラック、問わず全プレイヤーに加護が与えられる。

その加護とは、邪神に打ち込まれたワクチンプログラムの起動プログラムだった。

この瞬間、プレイヤーたちは神殺しの戦士となったのだ。


邪神はゲームの設定を操作し、プレイヤーを一掃しようとする。

しかし、ワクチンプログラムを起点に攻勢を仕掛ける運営に妨害されてしまう。

一気に勢力を広げられなくなった邪神は、少しずつ世界を侵食していく作戦に変更する。


そして、電脳の邪神と神殺しのプレイヤーたちの戦いが始まる。


RWOよりもシリアスなゲーム舞台作品ですね。


さて、主人公は白か黒か。

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