表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/19

インパルス対インパルス2④

 インパルスのメインブリッジのメインモニターには依然TV放送が映っているが、会談の映像は流れない。専門家らしき人物がいろいろと“解説“しているが、軍事機密のためか情報が不正確だ。

 流は美理の手紙を読んだあと艦長室に行ってしまった。

 明はあくびをする。


 アンドロメダ銀河・ゲマハナ宙域。

 控室でグレイとロミは“休め”の姿勢のまま起立している。

 エスパーといってもロミには予知能力も透視能力もない。勘は人一倍鋭いと言うが、明ほどではないらしい。グレイの武器は洞察力と情報収集能力だ。

 そんな二人が同時に反応する。

 メイドが会議室に飲み物を持って来る。すでに室内に飲み物はあったはず。

 ATU側のSPがラプトンから飲み物のリクエストがあったと説明する。

 トスーゴ側のSPが別のコップに移して毒見をする。問題なし。

 メイドは会議室に入ろうとして 「待て」

 グレイが呼び止める。「俺たちが持って行く」

 メイドはトレイを近くのSPに渡す。その瞬間、トレイからガスが噴き出す。

 ロミは即座にESPバリアーを張り、ガスを閉じ込める。

 メイドとSPはガスを吸い込みはしなかったが、触れただけで倒れる。皮膚吸収性のある毒ガスか。

 ふたりは医務室へ運ばれて行く。それを見送ったグレイは口を開く。

「イエーは毒ガスなんか使わない。標的だけを狙う。イエー以外にも狙っている者がいるのか?」

「昔イエーとなにかあったの?」ロミが尋ねる。「言いたくなきゃ言わなくていいけど」

「銀河パトロールに協力していた時、目の前で依頼人を殺された」

「・・・」

 グレイはふと窓の外の“中庭”を見る。

「まるで日本庭園だ(ここはアンドロメダだぞ。地球と似た文化があるのか?)」

 中庭は吹き抜け空洞で真空、天井は外(宇宙)と繋がっている。だから本物の植物ではなく人造のまがいものだが、よく出来ている。

「(イエーは外から死角のこんな場所をどう狙う?個人が標的なら対艦ライフルは使わない。おそらくバリアー徹甲弾か高出力ピンポイントブラスターで来る。ブラスター・・・)」

 何かが浮かんでいる。きらきら光る数㎝のデブリ。宇宙船の破片か?

 一つや二つではない。それらは規則正しく並んでいる。他のデブリと違ってくるくる回転していない。

「ただのデブリじゃない!反射板ミラーだ!」

 モニターを見る。ラプトンが窓際に立って喋っている。

 グレイは会議室に駆け込む。他のSPの制止は間に合わなかった。

 部屋に入ったグレイは「窓から離れろ!」そう叫んで一目散に窓際へ走る。

 SP隊長がラプトンを庇う。ケミイが銃をグレイに向ける。

 その間にグレイはシャッター閉鎖のボタンを押す。

 宇宙空間に漂う宇宙船の残骸の中で、イエーは腹這いでスペースライフルを構えてひたすらその時を待つ。

 そのサングラスには控室のモニターと同じ映像が映っている(ハッキングされている)。

 ターゲットスコープは真上から要塞の中庭を捉えている。窓際に人影。

 シャッターが動き出したのは想定外だ。イエーは引き金を引く。

 発射! 光の弾丸は一直線に要塞へ向かう。

 中庭に入った光弾は反射板ミラーに命中。光弾は反射し、別の反射板へ。

 数回それを繰り返した後、光弾はシャッターの下りた会議室の窓へ。

 ビシッ!

 シャッターに穴があく。窓にひびが入るが、シャッターのお蔭で防弾窓を破る威力はなくなっていた。

 衝撃は会議室内に伝わる。

 銃を突き付けられたグレイは大人しく両手を上げる。

 ケミイは銃をしまう。何が起こったのか理解してもらえたようだ。

 無人機が狙撃ポイントを捜索するが、イエーはすでに姿を消していた。


 会談は中断された。

 要人3人はSP達の先導で要塞の司令室へ移動する。

 移動中、数秒間外の見える展望室を通ることになる。

 イエ―は別の宇宙船残骸に移動していた。プランBだ。

 腹這いでライフルを構え再び狙撃しようとしている。

 スコープは超望遠で展望室を捉えている。人影が横切る。その指が引き金に・・

「!」何かがイエーの視界を遮る。

 突然、無人のスペースインパルス2(ブラックインパルス)が突出する。

 異変は要塞の司令室でも双方の宇宙船でも確認されていた。

「何だ?どうした?」

 ブラックインパルスの主砲が旋回する。狙いを定め、発射! 

 トスーゴ艦に命中。爆発。

 別のブラックインパルスの砲撃はATU艦に。爆発。 

「!!」リナの顔がこわばる。

 ラプトンとコンガッシュは固まる。

 有人の<スペースインパルス2司令艦>メインブリッジ。

「何をやっている?止めろ!」ロイが叫ぶ。

「制御出来ません!」

 残りのブラックインパルスも一斉に攻撃を開始する。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ