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カマセ一番!  作者: 鍵っ子
後日譚
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驚天動地! カマセ乱心!

「……おい、貴様。一つ聞かせろ」

「なんでしょうか」


 んー、このうどんツルツルでおいしー。今日の出来凄いいなぁ。


「……本当は何歳年上だ。一切の嘘偽りなく、しっかりと、俺の目を見て、言え」

「私が嘘を言ったように言われましても……私は一歳は年上、と言っただけなので、嘘はついておりませんよ? 正確な年齢を言ってはいないだけで」


 油揚げ追加したのは正解だったなぁ……お揚げが汁を吸って、いい感じなんだよ。


「その正確な年齢を言えと言っているのだ貴様ぁ! 先生ってどういうことだ先生って!」

「……ん十九歳ですよ? えぇ、本当に。嘘はついておりません。えぇ、間違いなく」

「おい前半をごまかすな貴様。えぇ? その誤魔化し方、さては二十歳軽く超えてるだろうえぇ? 貴様、誤魔化し方の下手さがエゲツないぞ?」

「いいえ、そんなことはありませんよ……全然……えぇ、本当に」


「目をそらすな口笛を吹く構えを取るな。嘘にしか聞こえんぞおい。真実を言え」


 ……しかし、驚いた。まさかあのおねーさんが、まさか……。


「十九歳で教師などまず絶対に出来ん。最低限でも二十歳は超えている筈だ。えぇ? おい。本当の事を言えよ」

「……知りません」


 先生として、こっちに来るなんて。




「皆さん。よろしくお願いします。童子切安奈、と申します。歴史の担当としてこの学校に来ました。皆様の学びに少しでも助けとなれるよう、精進してまいります」

「……そうだ、食事療法を続ければ、目の前の女のようニィィィィィイィいい?」


 流れるように顎がカクンと落ちた。凄い。ギャグみたいだぁ……


「ん? どうしたカマセ。すっごい顔して」

「……あ、そ、いや、へ……」

「ど、どうした? お前マジで顔色悪いぞ? おい保護者、こいつどうした?」

「ちょっと……いえ、大分、その、色々ありまして」


 いや、私も驚いてはいるんだけど、隣のこいつの衝撃が強すぎて反応し損ねたというか。


「……まぁいいや。童子切先生は世界史日本史、どちらもできる万能な人だから、どんどん質問していけよー。あ、そうだそうだ、童子切先生は独身だぞー、喜べ男子共」

「ヒュー!」

「マジかよぉ、こりゃあ燃えて来るぜ!」


 ……魂抜けしてんのかな、カマセ、おーい? カマセー? 生きてるー?


「っと……そろそろ時間か。じゃあ、一時限目の準備ちゃんとするんだぞー」

「それでは皆様、また歴史の授業でお会いしましょう。それd——」

「逃さぬ」


 ……あれっ? カマセが消えたって、ちょ、おま!?


「カマセ! あんた先生抱えて何やってんの!?」

「尋問の準備だぁああああああっ!」


 先生抱え上げてどこ走ってくんだよ……ったく、此奴はホント、仕方ない!


「ちょっと待ちなよっ!」


 とりあえず私もダッシュ。まぁ、彼奴に追いつくっていうのもあったし、何より。


「この状況で一人残されたら絶対私に色々集中するでしょ……」


 残ることの面倒さ加減を察し、もう全力で逃げ出したかったというのがある。


「ちょっと、カマセ待ちなよ! 廊下を黙って激走するなこの格闘バカ!」

「ええい兎に角俺のこの疑問をどうにかせねばならんのだから止めてくれるな!」


 若干語彙が支離滅裂な気がする。結構混乱しているらしい。


「……あの、恥ずかしいですので離してくださいませんか?」

「貴様から事情を聞きだせる場所に運ぶから少し待つがいい。希望はあるか!」


 あ、希望は聞くんだ。


「……では、朝から何も食べていないので、食堂へ」

「食堂だないいだろう特上A定食をご馳走してやろう奢りだククククク!」

「い、いえ。お金はあるので別に自分で支払いますから。問題はありません」

「そういうな奢る代わりに一切合切隠さず全てを話してもらうぞクククククククククク!」


 カマセが壊れている。うーん、いかに此奴といえど、バグることがあるんだな。

「カマセー、じゃあ私うどん食べたいから奢ってー」

「い い だ ろ う!」


 力強いお返事いただきました。おうどんのトッピングモリモリにしよ。


「……ちゃっかりしてますね」

「いや、冷静になって突っ込んでくれるかと思って言ったんですけど。まぁ、無駄にはしたくないんで、美味しくいただきます」


 あ、食堂見えてきた。


「そぉれ席にさっさと座れえ!」

「って食堂にたどり着く前にぶん投げんの!?」


 角度的に椅子に向けてぶん投げたんだろうけど、あまりにも横暴が過ぎる。


「よいしょ」

「わぁ……凄い、あそこから立て直した」


 空中で椅子の背を掴んで体を引き止めてそのまま着席とか、凄いな。


「フゥ……確かに、完全に錯乱していましたね」

「はぁ……はぁ……食券機はそこだぁ!」


 あ、その、食券機の近くとかに投げたとかではないんだ。


「……意外と軽いのだな、貴様」

「まぁ、無駄な肉は削ぎ落としていますので……それで、特上A定食は食券機のどの辺りにあるんですか?」

「一番上の列の右端だ注文したら券をあそこのご婦人に渡せそうだ何なら俺が取って来てやろうか!」

「あ、宜しいんですか? それならお願いしましょうか」

「任せるが良いククククククク!」


 うーん、完全にパニクってるなぁ。仕方ないといえば仕方ないと思うけど。



よくある展開だけど、実際にやられたらひっくり返りそうになっても仕方ないと思います。

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