八幕目 矢上神家
少し改稿しました。
越後屋から三分位の小高い山の上に矢上神家はある。石灯籠の奥に石段がある。登ると矢上神家がある。
高い場所にあるのは津波の避難所?
ひめのと琥珀は、初めてらしい。手を焼かしたから、外出は禁止だったて。
監視役には石段の下で待ってもらう。
迷霧が四人だけでお詣りしたいと涙目でお願い。
迷霧 演技派。
狛犬の代わりにライオンに似た石の像がお出迎え。
神話に出てくるそうだ。
石獅子と言うらしい。
琥珀に聞くと獅子はいなくて、日本にはいない野生の虎は日乃国には居るそうだ。生態系がかなり違う。
鳥居に代わりに朱い二本の木のが間隔を開けて立ててあった。
手水舎(御祓場)がある。屋根があり。大きめ石の中央に窪みがあり、水が張ってある、木製の水杓が六個置いてある。 ひめのが、巫女の資格を持っており、我がしますと水杓を持ち、水を全員の手に流してを禊ぎをする。手水舎での作法は一緒らしい。変なところがいている。
琥珀は此処で監視役を監視。
「凪様。涙が」
ひめのがうろたえる。
拝殿の前に立つと涙があふれた。神社と作りがほとんど同じだった為。
「日本の神社と似ている。神社とは深い繋がりがある」
深く呼吸をする。
「それが、何故か此処に居る。皆と人の縁は不思議なもの」
自分は大きく息を吸い込んだ。
「あの木の天辺です。匂いで見当を付けてました」
迷霧は小袖姿で枝から枝と跳ぶ移り、十五メートルはある木から小さな巾着袋を取ると軽やかに着地した。 迷霧 サーカスに出したい。
「戦国の頃の戦利品だと聞いてます。魔道巾着袋です。畳、八畳殆どの荷がはいる特別な品です」
迷霧が中身を確認する間にひめのと自分は小さな池に移動する。石灯籠らしき物には蝋燭に火が付いている。そよ風が吹き。すぐ近くには森。そして足元は土。
風・水・土・火・稙
精霊達の指定した五つが揃った。
『神家だと澄んでいてやり易いの。風の名のお兄さん。風行くねー』
体の中を風が通った。
蝋燭から火が飛びだし体を通った。
土・水・稙と次々と衝撃が体に入る。
稙が通った後膝をつく。迷霧が心配して抱きかかえる、小柄なのに。
「凪様。鼻血が」
自分の手拭いを渡し拭かせる。
ひめのは迷霧が声かけ琥珀を呼び、懐抱させている。
「ひめの・・」
「中精霊との無理契約でしたから。体が合っていればここまでは」
ひめのは苦笑した。
『流石に五つはきつかった。契約が出来たから話しができるよ。口に出さずとも心で考えれば伝わるよ。精霊が話しかけないと声が聞こえないから、五月蝿くしないよ。我風と他の精霊の声が筒抜けになる。五月蠅いと思わないでね。でも、風の名のお兄さん。魔道力は森人より、沢山あるのに、魔道の才は唯魔道の才が微かにあるだけ。珍しい~』
「へーそうなんだ。自分では、自分が見れないみたいなんだ。それと、越後屋で声が聞こえると何故解ったの」
『声が聞こえる方は声がもどらず吸い込む感じがしますが、聞こえぬ方は声が戻ってきます。風が声が戻らない方がいらっしゃると我ら水と火地植に知らせてくれまして』
「一方通行?」
『判りませんが。契約しないで心で話しが出来たのは森人の光 小太郎様のみ』
「光 小太郎!四百年前の傑士(優れた人物)じゃないですか」
ひめのに話すと声を荒げる。
四百年前。史上たったの一人だけ。ひぇ~
『これで、心の中でこうなれと考えれば我々が力を御貸しします。森護の姫には、新たに三つの中精霊が付きます』
イメージしろと。イメージが大切なのね。水さん。
『イメージは解らないけど、考えてね。出来ない事もあるから。これで和風ちゃんと離れても精霊同士で話せるから、和風ちゃんに伝わるよ。和風ちゃん名を替えたみたいだけど、我らは和風ちゃんでいい』
火の精霊さん大丈夫だよ。人に聞かれなければ、聞かれないか。
ひめの達の首輪を壊したの。
『やっぱり、気が付いた。和風様は首輪が似合ないから、魔道力勝手にもらって壊した』
やはり風だっか。似合わないからと今度は壊さないでね。色々困った事になるから。
『壊さない』
それと、もうそろそろ正体をだしたら、植物の精霊。あんた草犬だろ。
『あ~。ばれて~た』
その話し方でね。草犬の伝承は一部の陰陽師のみに伝わる。今時、日本では知っている陰陽師も古い家系のほんの一握り。
人騙して迷わす悪戯好きな、草の精。
『ばれたら、しょうがね。口が悪いからな。それで機嫌を損ねたら、大精霊様に八つ裂きにされてしまうからよ。それによ、悪さばかりしてる草犬と知られと警戒されるからな。人を誘い込む時の口調にしたが、それでばれたか。草犬は評判が悪いしな、和風様には話さないでくれ。頼む』
悪さばかりしてるから。こちらでは、知られてるらしいね。人に聞こえる声も出せるね。
『ああ。長くはもたねがな。疲れるのさ』
草犬が付いたのは、動ける植物の精霊の種類が少ないからかな。
『そうだ。植物は動けないからな。和風様に付いたのは、葉子だしな』
葉子!これは珍しい。
『そうかい。日本て所では珍しいか』
それと悪さしたら、名を呼ぶか。名を与えるよ。
『名を呼ぶ?与える!それは、勘弁してくれ』
おたく達の名が契約したら見えるようになった。よい子でね。
『ち』
名は一番短い呪。この位は出来るよ。
とにかく、これで魔道が使えるようになった。皆、頼りにしてるよ。
『承りました。力が沢山必要な時は、周りに居る水の小精霊達の力も借りお助けします』
『土にお任せを』
『ち』
『風は気まぐれー』
『凪ちゃん。よろしくね。皆をいじめる奴らは灰~』
不安要素はあるにせよ。魔道が使える。
これで最弱卒業?
ひめの達を買った特典だけど。
絵馬掛らしき建造物があり、長方形の木の板が掛けられていた。絵馬だと思う。的に刺さった矢が描かれている。矢上神家の矢?
「ひめの。これは絵馬」
「えま?絵心です」
「形は日本と違うね。絵師に描いて貰うの」
「はい。今の刻限ですと閉まっていましたが。石段の手前にありました」
こちらでは絵心と言うのか。まだ絵馬は絵師が描いているのか。昔は日本でも大きな神社には、絵馬屋があって、依頼して描いて貰うものだった。こちらの絵心は、馬では無く神家に因んだ絵にするらしい。日本では、本物の生きた馬を奉納していたが、貰う方も送る方も大変なので、いつしか絵の馬になったから絵馬と名付けられたらしい。こちらには、馬を奉納する習慣は無かったみたい。
絵心にも、お礼や願い事を書くそうだ。
衣服を整えてから四人でお詣りをする。
三人を観察する。
お賽銭箱らしき箱にお賽銭を落とし入れる。三柏・一礼・祈り・二礼・二柏だ。
こちらはこうの?
自分だけはマイロード。
「かしこみ・かしこみ・申し上げます。我は異界の神と共に生きる、血筋の末裔にて、こちら様の神様に御挨拶申し上げます。かしこみ・かしこみ」「変わった祝詞でしたね」
ひめのは不思議そうに質問。
「正式なものではないよ。時がたち本流から外れた家の独特のものだから。田舎だからおおらかなんだ」
四人で石段を降りる。扱いやすい町田様と合流。
「遅かったですな」
「我が泣いてしまいました」
迷霧 涙目いつの間に。
「それは、急ぎ戻ります」
迷霧の泪は注意しよう。
丹波屋に戻ると遅いので、中松さんの眉が上がっりぱなっしだった。
草犬と葉子は、民話にちらっとだけ出てくるのを大幅にアレンジしました。陰陽師のみではありません。
マイナーな民話ですが。
絵馬の起源は、伝わるままです。




