四幕目 奴隷との面談
三人娘を説得できるでしょうか。
五人と奥の座敷に移動する。
円になるように座らせる。
『風が結界をはるね。お兄さん、魔道力ちょうだい』
風の結界が六人を、優しく包み込む。
「風の結界」
真風と和風が呟く。
「寿 凪です。宜しくお願いします」
会釈すると五人が驚く。
「奴隷に頭を下げた」
炎が呟く。
「凪・・風の名」
和風が呟く。
「声を小さく、三崎藩に監視されているから。せ、拙者の能力は人の隠した能力と、本人も気が付かない隠れた才能を見つけて伸ばす能力。そして、本人が隠す弱点。本人が気づいてない隠れた弱点がわかる能力。最弱にて最強の能力。
その気になれば、弱点を克服させ、能力を見つけ、伸ばせば、最強の軍が造れる。三崎藩には知れたくない。利用しようとするに決まってる」
「まさに、最弱にて最強」
真風絶句。
「だから、みんなの能力と弱点は解った。迷霧は納豆が嫌いなんだ。後、幻術は特に霧が得いだね。絵が描ける。人相書きや見取り図が得意。そして、忍者だね。手裏剣と含み針が得意。薬草が調合でき、毒草の方が得意。罠も設置に撤去も得意だね。竹細工と裁縫が得意なんだ」
「・・・」
「沈黙で認めたの」
「後、獣変化できるよ。闇魔道と変化の幻術と誘導の才がある」
「えっ」
「やっぱり、気づいてなかったんだ」
迷霧は、固まった。
「炎は、絵が下手。草鞋作りが得意。そして、えんは、ほのうと書くの、名前のとうり火魔道の才がある。後、龍鎧と龍化て言うのに、資質がある」
炎も固まる。
「魔道は、天性の才能らしいからね」
「琥珀は、イクラと数の子が嫌いなんだ。研ぎの技を身に付けているんだ。後、半獣変化に一つ、獣変化にもう二つあるのに、気づいてるの」
琥珀も固まる。
「真風は、人参と猿が嫌いなんだ。後、獣変化がもう一つあるのに気づいてるの。そして風魔道が使えるみたいだけど、治療魔道の療命魔道と氷の魔道の資質に気づいているの」
真風も固まる。
「和風は、ゴキブリと蜘蛛が嫌いなんだ。女の子だね。そして、風の大精霊様の加護を受けているね」
和風は息のむ。
「裁縫とか細かい事に向いてるね。古文書が読める。字と墨絵が得意。後、土と火に植物の精霊達も助力したがっているよ」
「えっ」
和風も固まる。
「弱点は、わざと命に関わらないのにした。五人共。これが自分の才能かな」
「なんという才能。まさに、最弱にて最強」
和風が呟いた。
「この、見つけ伸ばすのは向こうでも得意だった。こっちに来て強化されたけど。弱点も追加。後、吉凶が勘で解る。これもこちらで強化した。自分は別の世から、日本という国から召喚魔道で強引に連れてこられた。帰る事は出来無いらしい。天涯孤独にされた」 全員が息を飲む。
「五人と一緒さ、様々な理由で天涯孤独だろう。六人なら生きていけるさ」
「和風・琥珀・真風・炎・迷霧。寿 凪に生涯仕えなさい。こちらの事を色々教えてほしい。戦が無く、刀を差して歩けば捕まる。奴隷が禁止さてる。魔道は実在しないと決められ。魔道や占いを信じる者は変人。魔獣に妖魔は伝承のみ。翼人に獣人に森人は伝説と物語の中だけ。そんな、違いすぎる国から連れてこられた。」
五人を見回してから話を続ける。
「意見は聴くし会合もする。ただし、決めるのは自分が決める。緊急の場合は各自の判断。これからどうなるかは召喚した三崎藩の出方次第。
仕事が二件あるらしい、その後は自由の筈。ついて来てくれるかい。戦闘もあるだろ。同じ物を分け合い食べ、飢える時も一緒。寝る時も一緒。死ぬ時も一緒さ」
迷霧・炎・琥珀・真風は涙ぐんでいた。
しばし、静寂の後、和風が四人を見渡してから座り直す。
「森護 和風は寿 凪様に全てを捧げ、御仕えします。宜しくお願いします」
正座で深々と頭を下げた。
「鷹見 真風は寿 凪様に誠心誠意御仕えます。宜しくお願いします」
深々と頭を下げる。
「寅屋 琥珀は寿 凪様に生涯御仕えします。宜しくお願いします」
深々と頭を下げた。
「隠 迷霧は寿 凪様に生涯そいとげます。宜しくお願いします」
深々と頭下げる。
「龍崎 炎は寿 凪様の為に死ねます。宜しくお願いします」
深々と頭さげる。
「こちらこそ、宜しくお願いします」
深々と御辞儀で返した。
『加護を受けし、和風様を助けてくれて、ありがとう。風の名をもつお兄さん』
『土の精霊は、貴方様に感謝します』
『我、水は凪様と和風様。皆様に祝福を送ります』
『火からもありがとう。和風ちゃんを助けてくれて。可愛いがってね』
『風の名の人~。ありがとう~』
精霊達の感謝を聞きおわり。
そして、簡単に打ち合わせをした。
客間に戻ると女将さんと中松さんに告げる。
「五人共、身請けします」
「「えっ」」
全員が叫んだ。
奴隷五人のご主人様になっちゃた。




