表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウィンタージュに憩いの羽音を  作者: 櫛田こころ
亜種ケサランパサラン
132/164

26-7.無事でいて

お待たせ致しましたー







 *・*・*










 呼ばれた。


 ような、気がした。


 柘植(つげ)奈央美(なおみ)は、会社で仕事をしている最中に、ふいに誰に呼ばれた気がしたのだ。


 だが、上司も同僚も、誰も奈央美を呼んだようには見えなかった。


 もしかしたら、虫の知らせか。


 恋人になって間もない、御子柴(みこしば)清司郎(せいしろう)からLIMEでも届いたのか。トイレに行くフリをして、こっそりスマホを確認したら。



「……え?」



 恋人としての連絡ではなくて。


 彼自身の職種である刑事としての、連絡があった。


 どう言う経緯かはわからないが、死んだはずの甲本(こうもと)泰彦(やすひこ)がケサランパサランに転身して、復活したらしいが。


 いきなり消えて、奈央美のところに来ていないか通達があったのだ。もちろん、奈央美は初耳だったので、そのことは知らない。


 半堕ちの罪を背負って地獄に堕ちたはずの、甲本が。


 何故、そんな目に遭っているのだろうか。


 これは一大事だ、と奈央美は上司の近江(おうみ)にだけその話をすることにした。



「! それは一大事だわ。半休処理はしてあげるから、警視庁に行ってきなさい?」

「はい!」



 御子柴のように、龍の守護精とかで空を飛んで移動することは出来ないが。


 あの一件で進化したライトは、顕現のサイズを自由自在に変化することが出来るようになり。


 奈央美を抱えて、建物の屋根などを飛び移ることが出来るようにはなったのだ。初乗車が奈央美の遅刻寸前だったのは恥ずかしい話だが。



「マスター、行きます!」

「お願い!」



 ジェットコースターがそう得意でもないが、怖いと言っている場合じゃない。警視庁まで、ライトはウサギのようにぴょんぴょんと建物の屋根を渡っていき。


 体感、一時間もかかっていないうちに到着すると。


 事前に連絡していた御子柴が入り口で待っていてくれた。



「奈央美さん!」

「お待たせしました!」



 ライトに下ろしてもらってから、奈央美は地面に立ったが。


 想像以上に体が慣れていなかったせいか、ガクガクになってしまい。


 しばらく、御子柴が支えてくれたのだ。



晁斗(あさと)君達が追いかけているようですが……まだこちらにはそれ以降連絡がありません」

「所長さん達……大丈夫でしょうか?」

「こちらも手を尽くしますが……ひとまず、あなたが無事でよかったです」

「……ありがとうございます」



 甲本は利用されていた。


 また利用されなければいいが。


 とにかく、無事を祈るしか出来なかった。

次回は水曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ