23-2.回転寿司で食事①
お待たせ致しましたー
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自分だけの携帯。
それを、万屋の経費とは言え自分にプレゼントしてくれた晁斗には感謝しか浮かばない。
設定や細かい部分は大変だったが、約二ヶ月の間、彼の祖父母である克己や暁美のお陰で慣れてはいた。
喫茶ウィンタージュの方でも、レジでの会計にはタブレットで専用アプリを導入するくらい。
まだまだその業務は新人の漣には任せてもらえないが、咲乃や菜幸にも休憩時間などに練習はさせてもらえているのだ。
拾われて、衣食住を与えられて、記憶がないのに優しくしてもらえて。あと、恋人も。
晁斗に拾われる以前のことはなにも覚えていないのに、こんな充実した日々を送っていいのか。嬉しい悩みだらけだった。
「〜♪」
「気に入ったか?」
「! はい!」
そして今は、昼食を食べるのにショッピングセンターから車で移動していた。
乗車中にスマホや携帯機器を操作すると、乗り物酔いすると言うので。手に持って眺めているだけにしている。晁斗には、そのにやけた表情を見られたのだろう。
「昼飯は、和食って考えているんだが。いいか?」
「和食、ですか?」
「お前、食いたいって言ってただろ? 寿司」
「お寿司!!」
箸使いはまだまだ怪しい部分はあるが、テレビのCMで流れるような回転寿司には憧れを抱いていた。
くるくる回転していて、料理が流れている様子が可愛らしいとか。
外食が、ウィンタージュの賄いがほとんどの漣には、そう言うものでも新鮮に写ったのだ。
「高級よか。ご希望通りの、回る寿司屋に行くぜ?」
「ど、どこですか?!」
「スシタロー二代目」
「わあ!?」
安くて、たくさん種類があって。特に、漣が気になっていたネタを炙るメニューが多いと聞く。
本当に、相手のことをよく見ている人だなと思えた。
「ほら、着いたぞ?」
駐車場に止まってから降りれば、スシタローのキャラクターがデカデカと屋根に装着された可愛いらしいお店だった。
「ここがスシタロー!!」
「ま。バレンタインには不向きだろーが、俺達らしいだろ?」
「僕、ずっと来てみたかったんです!!」
「だな?……ここなら、守護精も同伴がいいから。小休止ついでに」
晁斗は空呀を、漣は璐羽を顕現させて。それぞれさらに人化をさせたのだった。
【ほう? 面白い装いの店だな?】
「璐羽! 僕と一緒に見てたスシタローのお店だよ!?」
【……なんと】
守護精も宿主同様の胃袋があるとされているが、璐羽は守護精ではなく次代の狗神。
満腹まで食べれば、晁斗の懐も怪しくはなるが。彼がいなければケサランパサランの件も解決には近づけなかった。
だから漣は、璐羽に注意することにした。
「璐羽? 今からご飯だけど、勢いよくいっぱい食べないでね?」
【ぬ。わかっておる】
「そう言いながら、この前の賄いカレー食べ尽くしかけたでしょ?」
【ぬ】
いくら晁斗の奢りでも、きちんとしていなければいけない。彼の祖母である暁美にも昨日の晩に言われたからだ。
「回転寿司かー? 久しぶりだな? つか、デート中なのに俺達出てきてよかったのか?」
「いくら守護精が本来食事は必要ないからって。ずっと留まらせておくよかいいだろ?」
「さっすが、晁斗!」
「ほら、漣達も行くぞ?」
「! はーい!」
【応】
店内に入った時に、漣は思った。
これはまさに、テレビでも見たアミューズメントパークではないかと。そう思うくらいに、着席している人混みとくるくる回る寿司のレールにテンションが上がっていった。
次回は火曜日〜




