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Boy's Side 11 ~検討しよう~

「まぁ聞けよ。いくらあのツンドラ美少女でも自分の気に食わない奴とつるんでいるからアイツも嫌い、なんて料簡の狭いことは言わないだろう。基本アイツは優等生。誰とでも分け隔てなく接する奴だ。普段のクラスでの振る舞いを見る限り、その点は大丈夫。まず問題ない」


何やら見当違いな検討が進行していた。分け隔てられている当人が言っても、説得力に著しく欠ける。


「で、その”誰とでも分け隔てなく”ってのが、壁にもなっている。むしろ壁として使っているんだろうな。誰とも一定の距離を保っているって、和泉も感じないか?」


「まぁ、分からなくもないけれど」


「ところが!どうも和泉に対してはちょっと違うんだよな」


「エージに対する態度の方がよっぽど特別じゃないかと、僕は思うよ」


「俺のは悪い意味でだろ?茶化すなよ。お前に対しては傍で見ていても気を許してる風なところがあるんだよ。これって、脈アリなんじゃね?かるた部に入ったのだって、案外お前目当てだったりしてな」


「そんなフラグ立てた覚え、全くないんだけれど」


いい加減、無責任な妄想に付き合いきれなくなってきた。そういうのは女子中高生が夜中にパジャマで枕を抱えてベッドの上でジタバタしながらやるものじゃないのか?根拠も伏線もなくご都合展開する物語ほど面白くないものもないだろうし、実際問題として世の中そんなに甘くはないってことは僕は良く知っているつもりだ。

しかし、暴走気味な妄想はまだまだ続いた。


「フラグがどこで立ったとかどうでもいいよ。問題はそれが立っているかどうか、だろ?」


「だから、立ってない」


「んんっ……しぶといなぁ……ま、いっか。でだ、和泉。お前が八十島さんと付き合ったら、どうなると思う?」


「どうって……僕はそもそもその前提条件を否定している立場なんだけれど」


「いいから考えてみろよ」


そう促されても、そんな簡単にイメージは湧かない。


「……僕を通して八十島さんがエージの良い所に触れられる機会が増える、とか?」


「ん?あぁ、そうだな。そうなるといいな。他には?」


あれ?今の話だとそこが落としどころかと思ったのに。他って、何だ?頭を捻ってみても思いつくことはなく、あっさりお手上げで降参する。


「八十島さん、友好関係広そうだからお前も友達増えるんじゃね?」


言われてハッとした。それは確かにありそうだ。人付き合いの仕方なんかも学べそうだ。

と思ったところでハッと我に返った。危うくエージに乗せられるところだった。


「それは別に恋人関係でなくとも、普通に仲が良ければあるんじゃない?」

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