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Girl's Side 7 ~本音~

八十島さんの言行は、どこか筋が通っていない。

人目を憚るような相談事のはずが、何故かボクも巻き込まれていた。授業が終わって早々に帰り支度をしているところを「有り得ないわ」とでも言いたげな、驚愕の表情で呼び止められ、有無も言わさず宿直室へと連行された。


「正直なところ、ちょっと恐いのよ。確かにこれまで色んな相談を受けて来たけれど、高校生ともなれば悩み事のレベルも跳ね上がるでしょ?私は相談にきてくれる人にはちゃんと答えてあげたい。でもそれができないかもしれない。もう、私なんかの手には余るかもしれない。それで相手をガッカリさせてしまうことが、私は恐い」


宿直室で相談者を待っている間に、八十島さんはそんな告白をした。いつも通りの平坦な調子で。でもそれは恐らく八十島さんにとってはあまり晒したくない胸の内なんだろうな、と察せられた。

何かが恐いとか、弱気なところはおおよそ八十島さんらしくない。でもそれも、相手を失望させたくないという想いから来ている、責任感の現れであって、やっぱり八十島さんらしいと言える。だから、本心なんだろうな、と。

そう思うとボクも何とか力になってあげたいのだけれども、本当に力になれるかどうかはまた別問題だ。自慢じゃないけれどボクなんて、取り立てて取り柄もない唯の高校一年生に過ぎないし、人生経験だって人に語れるほどのものはない。


「でも、八十島さんに解決出来ないような問題をボクがどうにか出来るワケないよ」


「そんなことないわよ。よく言うでしょ?三人寄れば文殊の智恵って」


「それは、確かに言うけれど……」


「複数の視点があるっていうのは問題を解決するうえでとても重要なポイントになるわよ」


そうは言っても。それがボクである必要性が全く感じられない。それを指摘しようか迷っているうちに相談者が登場した。


「遅くなってごめんなさい。場所が分かり辛くて……」


襖を開けた相談者の女の子は、ボクの顔を見て怪訝な顔をした。八十島さん以外の人がいるとは思っていなかったんだろう。

やっぱりボクは話に加わるべきではないんじゃないだろうか?でもボクがそれを言葉にする前に八十島さんは場を仕切り始めた。相談者の少し困った目線にも気付いているだろうに、何の問題もないと言わんばかりに、サクサクと。


「それじゃあ、早速話を聞かせてもらいましょうか。大丈夫、ミィーナも力になってくれるって言っているから、きっと問題は解決するわ」


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