運転もしたいんだけど・・・
運転、運転ねえ。本当にできる?普段から冷っとしない運転してるならまあ、ねえ。なんかあったら、保険屋さんも投げ出しますよ、そんなの。家族に心配かけないように。
さて、とりあえず一般生活に戻れて、まず最初に気にしたことは、自分のいるべき位置でした。周りの、そして自分の想定を超えて家の中でなら動けることは分りました。でもだからと言って倒れる前そのものの動きもまた出来ない事も思い知る事にはなったのです。眠る場所は、はじめ元の自室の万年床も考えたのですが、一度横になってみると、起き上がるのがほぼ無理。かつ眠ってみると、思ったより下が緩くなっていて、起き上がれず就寝時に漏らしてしまうに至り、諦めました。この下の緩さは人の車に乗っている場合も顕著で、意識せずとも尿意を感じると即漏れる。まずそこから困りました。入院時は看護士さんに面倒を見てもらってましたが、家には、当時まだ仕事に就いていた弟と、自分も腎臓病持ちの老齢の母親だけでしたから、頼るわけにもゆきません。じゃあどうしよう。まず最初に薬局に行って、モレナクトという市販薬を買ってきました。これは膀胱に作用し、広げることによって尿意を緩和するという薬で、ダメもとで服用してみたのですが、それなりに効果はあったようで、要は漢方薬の八味地黄丸ですね。これをより効きやすく調合した薬のようです。しばらく続けることによって、だいぶん排尿がコントロールできるようになりました。これと最近よく出ているライフリー等の尿漏れパッドを組み合わせれば、おむつを常備するのとほぼ変わらない生活が送れます。おむつというのは、安心感は抜群ですが、どうにも精神的に安定できません。負けた感じがするというか、ああ、こんなになったったんだな、と納得してしまいそうで、少なくとも私は嫌でした。金額もそれなりにかかりますし、それなりの衣服が着れなくなるというか、要するにやっぱりこれも気力の問題ですね。そう思ってしまうと萎えてしまうというか、おむつ=無能力者という図式が浮かんでしまうのです。何を今更とも思いますが、それもまた気力を減退するものではないかと思うのですよ。匂い対策でファブリーズとかリセッシュなどの防臭剤を組み合わせると、ほぼほぼ日常生活では気にならなくなります。どうしても盛大に漏らしてしまう場合は、諦めてその現実を受け入れましょう。受け入れてしまえば余計な気苦労がいらなくなりますし。おむつもそこまで高いものでもありませんし、下手に隠すよりはそういうものだと周りに理解してもらえる方が気が楽です。恥という言葉は、この際うっちゃりましょう。相手に思いやりやりを求めるなら、そもそも何を思ってほしいのかはちゃんと伝えなければわかってももらえません。せめて身近な人には隠し事はしない事です。いつ何時何が起こるかなんて、判るものではありません。それに対する備え=お金かな。それは大事にしておきましょう。ケチってもいけないけど。無駄遣いはダメですね。
で、そのために自分にとって必要だったのが、最初は椅子だったのです。自室で寝るのは諦めたので、居間に設置された介護用ベッドで寝る事にはしたのですが、ともかく大きいものなので、ずい分と幅をとります。まあその部屋を中心に家にいる事になったのですが、部屋の中には掘りごたつがある家だったので、そこで座っていればいいと思いきや、それではそこから立ち上がるのがはっきり言ってかなり面倒。今現在は、介護用ベッドも返却して、筋力も回復して炬燵本体に手をついて立ち上がれるまでになりましたが、それはその後のリハビリ期間を過ぎての事。人の家の中はまたそれぞれですが、私の現実はこんなものなので、まずはそれ以外の場所で安定する必要があったのです。なら、介護ベッドに寝ていたら、これはそうなのですが、介護用ベッドのサークルを一部外してそこに座っていれば十分過ごせるわけなのですが、ベッド本体は借り物ですし、自分自身は入院生活でかなり癒せたとは言え、まだ100㌔ほどある肥満漢。さすがにベッドもへたりそうで、とりあえず位置的にテレビも見づらかったし、みれる場所における、割と頑丈な椅子が欲しくなったのです。某通販サイトで見つけました。組み立て式の4つ足の木製椅子。値段も手ごろで左手が動かなくても簡単に、右手一本で組み立てられるヤツ。なお、一応コツはありますし、可能なら手伝ってもらうか任せてしまえる人がいるなら、それがベストです。とりあえず一人でも可能とだけ伝えておきます。要は経験とやる気です。人や状況にもよりますので出来ないからどうという事ではありません。それにこの椅子、本来畳部屋では使うべきではなかったというのが本音です。今はだから、同一メーカーの三本足のものに設置面積の狭い部分用カーペットを下に敷いて活用しています。要は畳に穴開けちゃったんですよね。反省。
そんな感じで座る場所を確定すると、次に心配が必要になったのは、座りっぱなしにつきものの便秘。これもかなり悩まされましたが、今は良い?薬が安く出てるんですね。市販の〇〇ラック系は、かなり効き目がありますよ。ただ、効きが良いのでいので一回当たりの服用は注意が必要です。すぎるといつまでも半下痢状態になることがあります。まあそこまで効果が続くわけでもまいので、でも体調面の事ですから、主治医の方に相談するのが一番です。そういう薬も処方してくれますし。ただ、最近の薬価規制によって若干面倒になった気もしますが、相談ぐらいならいいでしょう。私はそうしました。
そんな感じの生活を東北地方で送るためには、だから生活の足が必要になります。スマホのセキュリティがほとんど信じられない私は、通販の決済にはいつもコンビニ決済を選択していたけど、近所にはコンビニは無い(一番近くて3㌔くらい)し、食材を買うにしても、医者に行くにも車が必要。温浴施設にも湯治に行きたいとなれば、車は必須。自分だけではなく、老齢で車の運転に制約のある母親の通院等も考えれば、倒れる前まで乗っていた車を使う必要があったのです。幸いなことに右手は健在ですし、車はAT車。動かすことは可能でしたので、後は実際に動かせるかどうか。ケアマネさんは、まあ当然止めます。でも、無いとどうしようもないのが地方というもの。とりあえずは近場(といっても10㌔ほどの道のり)の温浴施設を目指しました。途中に一番近いコンビニもあるので一石二鳥。でもその道のりで、大変な恐怖を味わう事になろうとは。田舎の一直線の農道を2キロほど進むのですが、特に左側の幅寄せが全然できない。落ちはしないのですが、怖くて中央線にどうしても寄ってしまう。ほぼ片手運転(左手はそえるだけ)なのでまあ怖い事。それを続けることによって、何とか今は普通に近く運転出来て、免許更新ももう2回目終わりましたが、これは逆に田舎で、周りに人(対向車)がいないからこそできたこと。もともと飛ばす質でもなかったし。まあなんにしても、本来やるべきことではありません。何かあったらどうするんですか。追加のリハビリを重ね、発症時よりは動けるようになった今でも、運転はまだ怖いです。とかなんとか言いながら、割と長距離も運転してますが、それは細心の注意を払い、必要があるからこそできる事。本来ならきっぱり諦めることが正しい選択です、とだけ言って置きましょう。因みに、通院の際、主治医の先生にも当然怒られました。
今は一応、心配してくれる人もいなくなってしまったので、いつ死んでも・・・いや、相手もあるかもしれない事です。自賠責だけはしっかりかけておきましょう。自分のためだけじゃないよ。




