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帝国皇女の憂鬱(前世の夫の生まれ変わりを捕まえろ)~見つけた夫の生まれ変わりは傾国の美男子、はたしてすんなり結婚できるのか~  作者: @000ーooo


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88/97

88.2年に進級と厄介な留学生

 学年末休暇にはどこにもいかずに離宮に引きこもって、他との接触を一節排除していた皇女殿下たちであったが、学年末休暇も終わって、今日からまた新学期である。


 なお、あの側室検討会であるが、いくつかの案件が法務局に持ち込まれたようである。その中には、夫が娼婦を側室にしたいと言ってきて、検討会の素行調査でそれが暴露されて夫が赤恥をかくということもあったようである。そのような場合は、貴族の親戚筋からその運用を高く評価されたとのことである。


 学院に行くと、担任がクラスに転入生を連れてきた。担任のハンスが

「お前らに今年からたら新しい仲間が加わる。外国からの留学生だ、仲良くしろ。それでは自己紹介しろ」

「私はシャルルランス王国から来たアリーヌ・ロングラン、公爵家の次女です。私は運命の人と結婚するためにここに来ました」


 また面倒なのがやってきた。みると以前シャルルランス王国の王都の通りでフェアフュアングに一目ぼれした令嬢である。


「私は、以前私の国シャルルランス王国の通りで運命の人に会いました。その人のお姿を一目見た時、私の脳裏に稲妻が走りました。もうこれは結婚するしかない。そう思ったのですが、私の国をいくら探してもその人の姿はありませんでした。すると、この帝国にとても素敵な人がいると聞き、特別留学生としてこの学院に入学することにしました。そして………」


 そう言ってアリーヌはクラスを見回した。しかし、フェアフュアングはいつもように寝ている。


「おかしいですね、運命の人が見当たりません。このクラスにいると聞いてきたのですが。まあ、この学院にいると聞いているので、ほかのクラスも見て回ります。今後1年間よろしくお願いします」



 やっと担任が自分を取り戻したようで、

「ついでだ、お前らも簡単に自己紹介しろ」


 皇女殿下は「しなくてもいいのに」と思っているが、「どうせわかることだし」と思って自己紹介することにした。

「私は、エルネスティーネ・ブルヘンハイム、帝国の第一皇女です。隣のフェアフュアング様は私の婚約者です。学院を卒業したら結婚することになっています」

必要最低限のことだけしゃべった。


 フェアフュアングも以前シャルルランス王国の王都の通りでからまれたことを覚えているようで、なるべく顔を見られないようにうつむき加減で

「俺はフェアフュアング、隣の皇女殿下は俺の婚約者です。学院を卒業したら結婚することになっています」

とだけ挨拶した。


 アリーヌはフェアフュアングを一瞥すると、

「運命の人、ここにいたのですね。私と結婚してください」

と言い出した。


 これにはフェアフュアングもドン引きで

「俺は初対面の女と結婚する気はない」

と言った。

「運命の人、初対面ではありません。以前会いました」

「人違いだ。俺はお前に会ったことはない」


 なんか収まりそうにない。担任が、

「求婚の申し出は授業が終わってから個別にやってくれ。自己紹介がまだの人は続けて」

無理やりアリーヌとフェアフュアングの会話を終わらせた。


 その後クラスの生徒全員が自己紹介を終えた。アリーヌの席をどこにするかとクラスを見ると一番前の席しか空いていない。


 そうなのである。皇女殿下たちとフェアフュアングたちは一番後ろの席に座っている。そして、フェアフュアングを狙う令嬢たちはその周りを固めている。当然後ろの方の席は空いていないのである。


 結局、アリーヌは文句たらたら一番前の席に座った。


 その後授業になったが、フェアフュアングはまた寝てしまった。アリーヌは何度も後ろを見るが、目を合わすことは出来ない。何度も後ろを見ている教師から

「アリーヌさん、後ろばかり見ないで、前を見てください。あなたの授業態度は本国のお父様にも報告が行きますよ」

と注意されていた。


 いい気味である。「そのまま退学になればいいのに」そう思う皇女殿下であった。


 アンネリースだけでも厄介なのにそれに輪をかけたような問題児である。思案に暮れる皇女殿下であった。

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