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帝国皇女の憂鬱(前世の夫の生まれ変わりを捕まえろ)~見つけた夫の生まれ変わりは傾国の美男子、はたしてすんなり結婚できるのか~  作者: @000ーooo


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72.公聴会が終わって、いつもの社交シーズンと皇女殿下の日常

 公聴会も終わり、後は帝国の法務局が公聴会で交わされた意見をみながら、細目と罰則規定、今後の運用をまとめるだけである。公聴会では、方向性として通達を強化する方向で議論が進んだ。そういう意味では浮気否定派貴族夫人や教会関係者の勝利である。


 ただ、この通達には側室の取り方の規定もあることから、浮気肯定派貴族としては、この規定を逆手にとって愛人を囲うことになると思われるが、その場合、愛人への支出には第1夫人の承認が必要となる。


 どちらにしても今後は第1夫人を無視した浮気は出来なくなると考えられる。家の存続という観点からはこれは好ましいことである。これが、今回の公聴会を経て多くの貴族がもった感想である。


 特に娘を嫁がせようとしている親の立場からすると、せっかく嫁いでいった娘が袖にされてなおかつ家の実権もないというのであれば、婚姻を考え直さなければならない。そういう意味でも今回の公聴会の議論はそれなりに満足するのもであった。


 冬が近づくと帝国貴族は、これまでの領地から王都へ移動して社交にいそしむ。そして、多くの貴族はお茶会と称して交流の機会を持つ。公聴会が終わるまでは多くの貴族が余裕がなかったことから、お茶会はむしろ派閥の会合の場として使われていた。


 公聴会が終わってもお茶会やパーティーでの話題は、公聴会で議論された浮気の是非である。これについては普通の貴族は浮気はいけないことだと思っており、そういう意味では帝国の風紀も元に戻ったといったところである。また、公聴会の成果は近隣の友好国にも伝わっていった。その中では、やはり帝国の風紀は守られた。それが偽らざる感想であった。


 公聴会も終わった。またいつもの冬の社交シーズンの到来である。当然皇女殿下とフェアフュアングも誘われるが、まだ学院を卒業していない未成年ということで断っている。


 親たちはパーティーやお茶会に忙しいが、そのどちらにも参加する気のない皇女殿下たちとフェアフュアングにいつもの日常が戻ってくる。


 学院に行って、寝ているフェアフュアングをよそ眼にフェアフュアングを狙うアンネリース侯爵令嬢たちの視線を遮りつつ、授業を聞いているふりをする。


 そう皇女殿下たちにとって今回の学院は2度目、フェアフュアング同様、内容はほとんど理解しているのである。むしろ知らないふりをするのが難しいくらいである。フェアフュアングではないが寝たくなるのであるが、そのようなことをしようものなら夫婦そろって寝るとはどういことかと皇帝に苦情が行く。


 今後の対応として、公聴会でフェアフュアングの姿に目がくらんで墓穴を掘ったアンネリース侯爵令嬢が今後どのような反撃に出るか、これを注視する必要がある。


 今のところ、昼休みでもちょっかいをかけてくる様子もない。公聴会の1日目のヘレーネ子爵令嬢の意見書の質問の時に交わされた「言い寄られた男性が不快に感じる場合は問題がある」という言葉を気にしているようである。


 とにかくフェアフュアングがどう思っているのか知りたいようであるが、フェアフュアングは基本怠惰であり、自分からは何もしない。授業中は基本寝ているし、何かするときは皇女殿下にお任せである。とにかく接点がないのである。


 これが卒業まじかともなれば焦って行動に移す必要があるが、学院は始まったばかり、卒業まではまだ2年半ある。その中でフェアフュアングとも何らかの接点があるかもしれない。


 それに、フェアフュアングは皇女殿下と婚約解消をする気はないようである。何かするときはすべて皇女殿下に任せている。そうなると自分が狙うはフェアフュアングの側室である。そうなると先日の公聴会の結果からすると皇女殿下の承認がいる。とりあえずは皇女殿下と対立するのは保留にしたようである。 

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