表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
帝国皇女の憂鬱(前世の夫の生まれ変わりを捕まえろ)~見つけた夫の生まれ変わりは傾国の美男子、はたしてすんなり結婚できるのか~  作者: @000ーooo


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

65/97

65.公聴会に提出する意見書の検討(第2日目午後の案件)

 今日は第2日目の議題「綱紀粛正の通達の今後の展開について」である。意見者は計算のスキルを持ち、皇女殿下たちの中で一番頭のいいマリア伯爵令嬢である。

「マリア、それではあなたの意見書を説明して。それからみんなの手元には、マリアの意見書の概要をまとめた物を配布してあるから、それを見て」


「それでは説明します。私は、今回の意見書をまとめるにあたって、私たちが転生した意味を考えてみました」

「転生した意味。そんなのあるのかしら」

「だって、おかしいじゃない。だって、ライムとその妻全員が転生して、その誕生日が前世と同じ、それに全員同じ年。明らかに、操作されているとしか考えられないもの」

「確かに、おかしいわよね」

「そうね、すると私たちが転生した意味って何なのかしら」


「もし、仮にですよ、私たちを転生させた者が神だとすると、神は私たちに何をさせようとしたのかしら」

「ライムを捕まえろって、でもライムにも転生得点あったわよね。逃げよう思えば逃げることが出来た」

「でも私たちは、ライムの両親と生まれた村を人質にしてライムを捕まえた」

「これは1本目は私たちの勝利ね」


「そう、それを楽しんでいるのじゃない」

「神様っていたずら好きかしら、もっと神聖なものだと思うけど」

「神聖だったら甘美の香りなんてスキル与えると思う」

「思わない。だったらいたずら好きなのかしら」


「そう、私は神はいたずら好きと考えました。そこで、神がいたずら好きという観点で、綱紀の粛正には今後神にもかかわってもらったらと思いました。具体的には結婚した貴族は最低1年に一度教会で、結婚後の現在の状態を神に報告する。そして問題点があるようだったら、神に許しを請う。こういう内容にしてみました」

「なるほど、教会に行って祈りをささげるのは敬虔な信徒であれば、義務よね。でも、それがどうして綱紀の粛正と関係があるの」


「そのままでは何の関係もありません。そこで、祈る内容に

1.結婚式で誓った言葉を再度唱える。具体的には『私は妻(夫)を今も愛しています』と唱える。

2.次に『私は妻と子供を愛しています。そして、良き夫として家のため、領地と領民のため最善を尽くしています』と唱える。

3.『仕事は妻と分担して適正に処理しています。決して妻だけに押し付けるようなことはしていません』と唱える。

この内容で祈りをささげてもらうのです」


「それって、浮気している夫は嫌がるのじゃない」

「そう、それを義務化するのです。具体的には教会で祈りをささげた場合、司祭から証明書をもらうようにする。そして、その証明書を帝国の法務局に年1回、提出する。それを提出しない場合は、通達に違反しているとして、反則金を課す。そして、違反した貴族は貴族名を公表するのです」


「たしかに、あの貴族は浮気していると丸わかりだから、絶対に教会へ行くわね。でも、祈りなのだからほかのことを祈ってもわからないのじゃない」

「そうなのよね、そこが問題なのよね。しかし、神には分かるのよね。その貴族がうそを言っているというのを」

「たぶんわかるでしょうね」

「それが教会に来ている人すべてに分かればいいのだけれどね」


「だったら、嘘を言ったら赤く光るような魔道具出来ないかしら。若し、そんな魔道具が出来たら、教会に来たけど、祈りは嘘でした。だから証明書は発行できませんと言えるよね」

「それどころか、噂になるわよ、どこそこの貴族は教会でうその祈りをしたと。たぶん、噂になると思うわ。そうなると、恥ずかしくて外へ出られなくなるわよね」

「そんな魔道具ができないかしら。」

「ライムなら作ってくれないかしら」


 そこで、皇女殿下たちはフェアフュアングのところにやってきた。

「ねえ、旦那様、嘘を言ったら赤く光るような魔道具出来ないかしら」

「また、急に、どうしたんだ」

「綱紀粛正の公聴会に出す意見書に、教会で夫婦の祈りをしてもらおうと思うのだけど、祈りだから何を祈ったかわからないから、嘘を祈ったら赤く光るようにすれば、いいかなと思って」


「中々、面白い発想だな。興味はあるが、難しい相談だな」

「鑑定のできる人間に立ち会ってもらったら」

「鑑定だと、その人の価値は分かっても、祈りの内容まで分からないと思うの」

「確かに鑑定ではわからないな。証明書を出してもらって、それを法務局の人間が鑑定したら」

「確かにそれもいい案ね」

「旦那様の前世にうそを言ったら分かるような機械ってなかったの」

「ないこともなかったが、前世のウソ発見器は嘘を見破るのではなく、嘘を言うと気持ちがぐらつくので、それを感知する機械だ。この世界の人間のように平気でうそを言えるような人間には何の役にも立たない」

「そうか、この世界の人間は前世の旦那様の世界人間より、よっぽどたちが悪いのですね」

「そうだな。この世界の人間は平気でうそが言える。俺も前世の記憶がよみがえった時はびっくりした」


「すると、夫婦の誓いの証明書に、夫婦で署名してもらい、それを法務局の人間が鑑定して偽物とわかれば処分する。それしかないのですね。しかし帝国の法務局にそんな優秀な鑑定士いるか」

「そうですね、旦那様の鑑定は絶対でしたものね。私も息子の鑑定には驚いたのもです。相手のウソが分かるって言っていたので」

「そうだな、あいつも俺に似て鑑定のスキルは一流だったな」

「懐かしいな、今どうしているかな」

「さあな、元気で生きていると思うけど」


 何となく前世の子供に思いをはせるフェアフュアングと皇女殿下であった。


 結局、嘘の検証は提出された証明書を帝国の法務局の人間が鑑定をかけて検証する流れとなった。これで、公聴会の2日目午後の案件に提出するマリア伯爵令嬢の意見書の骨子も決まったのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ