23.アロイジア男爵令嬢との打ち合わせ
次の日、皇女殿下はヘレーネを除くこれまで見つかった転生者とともに、男爵邸を訪れた。参加者は以下の通りである。
正妻、レムの生まれ変わり、エルネスティーネ帝国皇女
(第2夫人、ミリーの生まれ変わり、ヘレーネ子爵令嬢は欠席)
第3夫人、セリーナの生まれ変わり、フランツィスカ伯爵令嬢
第8夫人、カロリーネの生まれ変わり、マリア伯爵令嬢(元は男爵令嬢)
第10夫人、リンダの生まれ変わり、マヤ、(孤児)
そして、今回見つかったのは、第4夫人オリーヌの生まれ変わり、アロイジア男爵令嬢である。
アロイジアが
「久しぶりと言えばいいのかな。私は前世のオリーヌ、今はアロイジア男爵令嬢よ」
すると他の転生者が
「久しぶり」
そう言って手を取り合った。
「それにしても、よくこれだけ見つけたわね。いつから始めたの」
「5歳のスキル授けの儀式で記憶を取り戻してからだから、もうじき3年になるわ」
「すごいね。私なんか何もしてなかった。ライムの転生者がどこにいるのだろうとは時々思ったけで、自分で探そうとは思わなかった」
「私が帝国皇女で、帝国内で探すのは都合がよかった。貴族だとに貴族年鑑で分かるから」
「そうね、平民に転生して見つかったのはリンダだけか。そうすると平民に転生した人を探すのは難しいということか」
「そうね、それでいま難航している」
アロイジアが
「ライムの転生者は見つかっていないのよね。ライムは貴族に転生しなかったということか。すると探すのは難しいわね」
「そうなのよ。一応マジックバッグを販売して購入者は教えてもらうようにしているけど、まだライムが購入したという知らせは入っていない。」
「ライムだったら、転生しても、前世の私たちと結婚しようとは思わないのじゃない」
「その可能性はある。リバーシやらポテイトチップやら、マジックバッグやら、色々罠は張っているけど、まだライムは罠にかかっていない」
「罠張っているのだ。皇女殿下も陰険ね」
「私の前世の扱い知っているでしょう。公爵家の仕事をすべて私一人でしていたのだから。死んだからそれで終わりなんて生半可な言葉で片付けられたら、私の心がもたない。ライムには責任取ってもらう」
「そう、そうなの。それだけ恨みがたまっているの。ライムもご愁傷様」
「ねえ。アロイジア何かいい方法ない」
「そうね、ライムなら転生しても冒険者になると思う。そして、能力を隠して、奴隷を買ってハーレムを作る。そんなところかな。すると冒険者で、はぶりのいい人を探すのがいいのかな」
「でも冒険者ギルドも、冒険者個人の情報なんて教えてくれないでしょう」
「それにライムなら、登録する時に能力を隠すだろうから、冒険者ギルド自体も知らないと思う」
「奴隷を買って、冒険者登録させて、彼らから情報を探ってもらったら」
「でもどこにいるかわからないのでしょ」
「そんなこと言っていたら、一生ライムの転生者には会えないわよ」
「わかった。私が奴隷を買って、冒険者登録させて、情報を送らせるわ。情報の整理はアロイジアやってくれる」
「わかった。でも、うちの男爵家は貧乏だから、少しお金をちょうだい」
「わかった、ここに活動資金として金貨1000枚置いて行くわ、それにマジックバッグを1つ置いて行く。これで足りる」
「足りるというか、十分すぎる。皇女って、お金があるの」
「お金はマジックバッグを売ったお金。1か月にマジックバッグ200個作っている。1個作ると金貨70枚もらえる」
「すごい。私、皇女殿下の部下になります」
ということで、奴隷を買って、冒険者登録させて、冒険者の情報を探ることになった。皇女殿下は変装して、奴隷商のところへ行った。
「ここで、元冒険者の奴隷を購入したい」
すると奴隷商が
「金額はいくらくらいで」
「どれくらいと言われても相場が分からないから説明して」
「女性で、美人だと金貨100枚から200枚ぐらい、男性だと強いと金貨200枚から300枚ぐらいになります」
「美人でなくていいから金貨100枚ぐらいの女性の奴隷を20人、男性の奴隷はいらないわ」
「わかりました、今連れてきます」
こうして女性の奴隷を20人購入して、2人1組で10か所で冒険者登録させた。することはライムの転生者と皇女殿下と同じ年で誕生日が7/7、8/7、1/20,2/3の女の子の情報収集である。お金が足りなくなったら、セルフホーフェン商会かその系列店へ行って用立てもらうように段取りした。
その後も皇女殿下は暇が出来ると、女性の奴隷を購入して、冒険者として各地の冒険者ギルドに配置していった。
まさに罠である。ライムの転生者がこれに引っかかればもうけものである。




