第三十九話
自分がやりだしたことだから仕方がないとは思うが、それでも理不尽な、と思ってしまう。
やめれば良いだけの話だが、やめたら小夜がうるさくなる。
ついでに姉さんも。
そんな面倒ごとに巻き込まれるのはごめんだ。
だからおれは、今まで通りの生活を続ける。
そんなことしてたから、2日も3日も寝る羽目に遭ったのだろうか。
そうだとしても、今更やめられないのだが。
ふと、にーちゃんもこんなこと考えてたのかな、なんて思ったり。
普段のおれらしくもないし、そもそもそんな余裕はない。
そろそろ受験、そして懇談の時期がやってきた。
毎年、母さんにストレスを溜めないため、そして自分の保身のために、懇談があるときは父さんに頼んで来てもらっていたが、今年はどうしても都合がつかず、急遽母さんが行くことになった。
今までと違い、今回に限って成績は悪くついているだろう。学力テストも落とし気味だから。
仮に成績が良くても、学力テスト、主にCの点数を落としていることは言われるだろう。
そのことが伝わったとき、母さんはどうなるだろうか。
ヒステリックになる?おれや先生を責めだす?あるいは自分自身を責めだす?
どうなるかはわからないが、少なくともおれには、マイナスな想像しか出来なかった。
「はぁ…めんどくせぇ」
その宛先のないひとりごとは、隣の席の女子…委員長の耳に届いたらしく、委員長は心配そうな顔をしておれの顔を覗き込もうとしてくる。
ちなみに委員長、といいつつも、何の委員長かは知らない。委員長は委員長なのだ。
小夜がいたら…と思うと恐ろしくなるほど近い距離。
委員長が、ささやき声でおれに話しかける。
「大丈夫?何かあったなら話聞くよ」
委員長は続けて言った。
「でも、如月くんは三日月さんに聞いてもらった方が嬉しいかな?」
…的外れな考察を。
本当なら、
『いや全然嬉しくないです。』
と言いたい所ではあるが、その言葉は胸に仕舞ったまま、委員長に対し何を言うかを考える。
場を収めるだけなら、
ここでは言えないからメッセとかで話すんじゃだめかな?
とでも言えばいいのだろうけれど。
それとも、小夜に相談なんかできない、と言う方がいいか。
けれど、結局どちらも話を広げたり、その場での追求を回避するようなだけの、口先だけの発言。
追求されないようにしたい。
その目的を達成するためには、どう言えばいいか。
どれだけ考えてもわからなかったおれは、ストレートに思ったことを口にした。
「本当に心配してるなら今は話しかけないでほしいです」
その後、委員長から目を背けるようにして見た教室の窓の外は、悩みだらけなおれの気持ちに反し雲一つない快晴だった。
祝・35000字。
若干刻んだかもしれない。
中学生には割とタイムリーな話題かもしれない、懇談。
見てくださってありがとうございます!
ではまた〜




