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あなたに幸せな人生を  作者: はるのひざし
第二章:幼児からはじめる成長期?

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14/16

わからないこと一個ずつ 2

滑り込めなかった...




どうして2人して撃ち抜かれたみたいなポーズをしているんだ...

光はともかく、エリーはお世話の時そんな様子なかったよね?!


私のもの言いたげな視線を感じたのか、2人ともささっと佇まいをなおした。



〔コホンッ...あー、ついでだからエリーにこの世界のことも教えてもらいなさいな〕

〔多分...お母様からちゃんとした説明を受けていないでしょ?〕



・・・



「え?」

思わずポカンと口を開けてしまった。


お母様...!?説明って...もしかして女神アルシアが!?

なにかしら関係があると思ってはいたがまさか...。




〔ふふ、そこのところもエリーに教えてもらいなさいね〕



そう言って私の頭を優しく撫でた。

私を驚かせることができて嬉しそうだ。

そうして一通り撫でた後、次はエリーの元へ行き、ポンっと頭に手を置くと仄かにエリーが輝く。



〔これでよし!さぁ、エリー。後は任せたわよ〕


〔はい、光様。お任せください〕

そうしてエリーの頭から手を離した光は満足そうに頷き、エリーはその場で深々とお辞儀をした。



先ほど一瞬魔力を感じた気がしたけれど、その疑問を口にする前に光がこちらに戻ってくる。

まぁ、あとでエリーに聞いたらいいか。



〔アルト、あなたが自分らしく後悔がないよう生きていけることを信じているわ〕

〔そして、あなたの頑張りが必ず実ることも〕



真剣な表情でそう言ったかと思えば、ニコッと笑みを浮かべる光。

そのまま私の耳元に顔を寄せて、そっと囁いた。



〔ステータス確認忘れちゃダメだよ〕



それじゃあ、またね!と言いながらパチンッとウインクをして、光は一瞬にしてその姿を消した。



本当に女神の子なんだなぁ...






そうして、目を開けると違和感に気づく。

驚きに声が出そうになったのをグッと堪えた。



さっきはいなかった両親が両隣にいる。

幸いぐっすり眠っているようで起きる様子はないみたいだ。



いつの間に部屋に入ってきたんだ!?



混乱する私に、エリーの声が聞こえた。

〔先ほどは光様の空間へ呼ばれていたんです〕



ベッドの脇に佇むエリーの声は直接、私の頭の中に響いていた。



〔これは心話といいます。アルト様ならできるかと。心の中で私に問いかけるようにお話いただければと思います〕



なるほど、心話。

今後声を出さずに意思疎通ができるのはありがたい。



私は隣で寝ている両親を一度見てから、エリーへ意識を向け、心の中で語りかけてみた。



(エリー、聞こえてる……?)

〔はい、聞こえていますよ。お上手です〕



表情はいつも通りだが、少し語尾が弾んで聞こえた。


凄いな、本当に声を出さずに会話ができている。

これなら両親を起こす心配もない。



(エリーさっきのことだけど、光の母親は本当に女神アルシア様なんだね?)


〔はい。光様は、この世界をお創りになられた女神アルシア様の娘にして、私たち精霊の頂点に立つ御方です〕



改めて聞くと2人ともすごい立場だよな。

さっきといい、規格外って感じだし。



〔そして、先ほど光様よりアルト様についての情報の開示と、指導するお役目を正式に授かりました〕

〔ですが、本日は夜も遅くございますので明日からにいたしましょう〕




(え?明日?)



その言葉にガバッと身体を起こしてしまった。

そのせいで両親がみじろぎしてしまう。


しまった!

慌てて身体をベッドに沈める。

どうか起きませんように!そう祈りながら息を潜めた。




少しして、規則正しい寝息が聞こえてきた。


「ふぅ...」

ホッと胸を撫で下ろす。

起こさなくてよかったけど、この人は見逃してくれないよな。



〔アルト様はまだ3歳です。何よりも優先すべきことは身体を休めることかと〕


変わらぬ姿勢に白旗をあげたのは私だった。



(...わかったよ)



正論だ。

ここで粘ってもしかたがないから今日は諦めるとしよう。


〔おやすみなさいませ、アルト様〕


(うん、おやすみエリー)



その心話を最後に、エリーはベッド脇から静かに姿を消した。



部屋に残されたのは、心地よい静寂と、両隣から聞こえる両親の規則正しい寝息だけ。













――――よし。


エリーや両親に気づかれないようにそっと呟いた。





「しゅてーたしゅ」





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