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8/8

即バレした。

インターネットじゃ、めぼしい情報はあんまり無かった。

シエルはどこから来て、何故川先駅にいたのだろうか。

謎が深まるばかりである。


トントンとパソコンに向かって調べ物をしていた俺の背中に、音が聞こえてきた。


シエルが爪で俺のスマホに触れているらしい。


スマホにずっと興味があるみたいなので、

スマホについて、色々説明してみた。

そのおかげで苦手意識は無くなったみたいだ。

少しだけなら器用に操作もできている。

文字とかは読めないけど、

絵や写真や動画は見れるみたいだ。凄いな。賢いな。

一応、電話のかけ方も教えた。

と言っても、親父のスマホに連絡帳から連絡する方法だから、割とシンプルな操作だ。

番号を打ち込んだりは、流石に出来ないみたいだ。


その後、スマホの機能について説明をして、カメラ機能のテストと称して、ポーズをリクエストしてスマホで写真撮りまくったら、結構喜んで応えてくれた。


俺のスマホフォルダは、シエルの写真が沢山保存された。

嬉しい……

みんなにこの可愛さを共有したい……

俺だけじゃもったいない……

フフフフ。ウチの子カワイイってこんな感情なのね。

よ、よし。欲求がフツフツと湧いて出てきてしまった。

SNSで新しいアカウントを作って、ひっそり成長日記をつけてしまおう。


他人から見たら、ペットが飼えないから、妄想のイマジナリードラゴンを創造するヤベー奴かもしれないが、俺は周りの評価を気にしないタイプだ。無敵の人と呼んで欲しい。


プルルルルル…


突如として、俺のスマホが鳴った。

近くにいたシエルが、そのスマホに応答した。

タッチパネルの緑のボタンを器用にタッチした。


凄いや、ウチの子。順応が早いし天才だわ。

教えたことを直ぐに出来ちゃう。

ほらー!誇らしい顔をしてますわー!


「凄い!!!シエルちゃん!天才!!!」

「キューン!」

喜んで返事をしている。

「え?何今の高い音。鳴き声?(じん)?もしもし?」


おっと。シエルの爪が画面にあたってスピーカーモードになったのかな?


あ………。まずいかも。とてもまずいかもしれない。


『シエルさん。スマホを俺の方に下さい。』

と思考を飛ばす。

シエルさんは、喜んで可愛いおみ足で、羽を羽ばたかせてスマホを運んでくれました!

おりこうさん!


ピピッ


あ。なんか切り替わる音した。


「テレビ電話?顔見たいの?もぉ〜しょうがないわねぇ〜」


「あっ。終わった。」

「うわぁぁぁぁ!!!!なんか浮遊してる!!!

すごい!!!スマホが浮いてる!!!どうなってんの!?

ドローン!?」

お。まだシエルに気がついてない。

惜しいな、ドローンとドラゴンは二文字違いだ。

よし。まだ挽回ができるな。

次の一言で全ての情報を俺にもってくぜ!

「実は俺、超能力に目覚めたんだ。サイコキネシスに。」

「アホな嘘つくな!って!ええ!?何この子!?」


あ。しまった。

幼なじみの牛沢光希(うしざわ みつき)に、即バレした。


辰 馬 牛 察しの良い方なら、

おわかりになるでしょう。

登場人物は一応モチーフを考えております。

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