第7話 朝一番に探すもの
目が覚めたとき、森の中には朝の光が差し込んでいた。
どうやら、無事に夜を越せたらしい。
「……よかった」
体のあちこちが痛い。
地面に葉を敷いただけでは、十分な寝床とはいえなかった。
それでも、魔物に襲われずに済んだことを考えれば、文句は言えない。
俺は立ち上がり、体についた枯れ葉を払った。
まずは水だ。
食べ物も必要だが、水分を確保できなければ長くは動けない。
昨日、湿った土を見つけた場所を思い出す。
目印になる木や石の位置を確かめながら、慎重に歩き始めた。
森の中では、少し方向を間違えただけでも、見慣れた場所が分からなくなる。
だから、進むたびに後ろを振り返った。
木の根元にある大きな石。
幹に傷のある木。
地面が窪んだ場所。
そうした特徴を覚えておけば、戻るときの助けになる。
やがて、昨日見た湿った場所にたどり着いた。
土の色は濃いままだった。
しかし、水が流れている様子はない。
「ここじゃないのか……?」
俺は周辺を調べた。
水の音が聞こえないか、草の生え方が変わっていないか、地面がさらに低くなっていないか。
しばらく探したものの、すぐに飲めそうな水は見つからなかった。
焦りが胸の中に広がる。
だが、ここで闇雲に歩き回るのは危険だ。
俺は一度立ち止まり、周囲の地形を確かめた。
湿った土があるということは、少なくとも水分が存在する場所なのだろう。
その手がかりを無駄にせず、別の方向も調べてみることにした。
今日の目標は、水場を見つけること。
それだけに集中する。




