↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/11

第5話 使えるものを探して

元の場所へ戻る途中、俺は拾った葉と枝を見比べていた。


大きな葉は、器の代わりにできるかもしれない。


枝は、地面を探る棒や、簡単な道具の材料に使える可能性がある。


だが、今のところ、どれも思いつきにすぎなかった。


必要なのは、実際に使ってみて確かめることだ。


俺は平らな場所に戻ると、集めたものを地面に並べた。


枝の長さや太さを比べ、葉の形も確認する。


すぐに役立つものがあるとは限らない。


それでも、手元にあるものを把握しておけば、必要なときに考えやすくなる。


そのとき、ふと、もうひとつの可能性を思い出した。


空間魔法。


キャラクター作成時に選んだ能力のひとつだ。


もし荷物をしまえるなら、探索の自由度は大きく変わる。


だが、どうやって使うのか。


呪文を唱えるのか。それとも、何かを強く念じればいいのか。


俺は試しに、手元の短い枝を見つめた。


「収納……できるか?」


声に出してみたものの、枝は地面に置かれたままだった。


何も起きない。


次に、手をかざしてみる。


やはり変化はない。


俺は苦笑した。


「そんなに簡単じゃないか」


ゲームなら、能力を選んだ時点で使い方も表示される。


だが、ここには説明書も操作ガイドもない。


能力が本当に存在するのかどうかさえ、まだ確かめられていないのだ。


無理に繰り返しても仕方がない。


俺は枝を拾い、葉と一緒にまとめた。


日が暮れるまでに、もう少し周囲を確認しておきたい。


水場の手がかりも見つかったが、実際に飲める水かどうかは分からない。


食料も同じだ。


焦って危険を冒すより、少しずつ情報を増やしていく。


それが、今の俺にできる一番確かな方法だった。


俺はもう一度、森の様子を見回した。


この世界で生きていくには、まだ分からないことが多すぎる。


だからこそ、ひとつずつ確かめていくしかない。


誰かの指示を待つ必要はない。


自分で考え、自分で選ぶ。


それは、俺がずっと求めていた生き方でもあった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。