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天魔異世界転移の冒険譚  作者: シュウ
第一章 異世界生活編
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第24話 少しずつ、暮らしを作る

水場を見つけたことで、森での生活は少し前進した。


もちろん、何もかもが解決したわけではない。


水は澄んで見えても、安全性が完全に確認できたわけではないし、食料も安定していない。


それでも、水のある場所を把握できたことは大きかった。


俺は寝床と水場の位置を確認し、往復するときに迷わないよう、周囲の特徴を覚えていった。


収納魔法も、以前より自然に使えるようになってきた。


枝や葉を必要に応じてしまい、使うときに取り出す。


ただし、収納できる量や、収納した物の時間がどうなっているのかは、まだ分からない。


便利な能力だからこそ、少しずつ確かめていく必要がある。


その合間に、俺はグレイの様子を観察していた。


グレイは、相変わらず青紫色の実をよく食べている。


「そういえば、お前はあの青紫色の実をよく食べていたな」


俺がそう言うと、グレイは耳を動かした。


俺は以前、グレイが食べている実を少しだけ味見したことがある。


今のところ、すぐに体調を崩すようなことはなかった。


しかし、完全に安全だと判断したわけではない。


グレイが食べられるものでも、俺が同じように食べられるとは限らないのだ。


「食べ物は、もう少し慎重に調べないとな」


俺はそう言いながら、集めた材料を整理した。


寝床を少しでも快適にする。


使えそうな枝を確保する。


水を運ぶ方法を考える。


今は小さなことばかりだが、ひとつずつ積み重ねていけば、生活は改善していくはずだ。


以前の俺は、仕事の予定や上司の指示に振り回されていた。


今は違う。


何をするかは、自分で決められる。


危険も不便もある。


それでも、自分の考えで生活を組み立てていくことには、確かな手応えがあった。

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