↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天魔異世界転移の冒険譚  作者: シュウ
第一章 異世界生活編
PR
19/26

第18話 小さな観察者

森での探索を続けていると、灰色の生き物を見かける機会が増えてきた。


いつも同じ場所にいるわけではない。


茂みのそばにいることもあれば、木の根元で何かを探していることもある。


俺が近づくと、距離を取ることもあった。


反対に、少し離れた場所から、こちらの様子を見ていることもある。


「俺を覚えたのか?」


そう考えたものの、確かなことは分からない。


ただ、以前よりも姿を見つけやすくなったのは事実だった。


俺は生き物を驚かせないよう、なるべく急な動きを避けていた。


一方で、探索の目的を忘れたわけではない。


水場を確認し、寝床を整え、道具を作る材料を集める。


生き物を観察するのは、その合間だった。


あるとき、灰色の生き物が地面を探るように動き、その後、少し離れた場所へ移動した。


何かを見つけたのだろうか。


俺はすぐには追わず、周囲の様子を確認した。


危険な気配は感じられない。


それでも、相手が動いた理由までは分からなかった。


「何か見つけたのかもしれないな」


そう思っただけで、確信はない。


生き物は、俺が見ていることに気づいたのか、こちらを振り返った。


長い耳が、ぴくりと動く。


そして、また地面へ視線を戻した。


俺は、その様子を静かに見守った。


この森には、まだ知らないことが多い。


小さな生き物の行動ひとつにも、何かを知る手がかりが隠れているのかもしれなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。