予期せぬ決着
「極天魔法・大風呂敷!!!」
たくさんの金の茶室が、箱を広げるように開き、数多の雷光を包み込む。
「な、」
「全ての魔力はわしゃの原動力に」
光の速さに匹敵した渾身の翠の矢はいとも簡単に掴まれてしまった。彼の姿はほぼ見えず、彼女として顕現しかけていた。
「はじめの計画とは違うが、これだけの良質な魔力。狐との再戦のためにまずは受肉しようか」
空気が振動し始める。
「起きろ!お前たち!!あれが、実体化したら、まずい!嫌な予感がする!!」
「くっそが、人使いが、荒いんだよ、ボケが、魔力だって、残り少ねぇってのに、、よぉ!!魔装!龍拳」
「ぐへぇ、口の中がまだ、酸っぱいにゃ。寝ときたいのに、にゃあ!猫化」
「は?」
何個もの驚きにソフィアは思考停止しそうになってた。最高の魔法を布切れで、吸収されたかと思うと、彼の体から、光が溢れて会場の外へ飛びさってた。
先程までの威圧感が唐突に消え、
「へ」
惚けた顔の少年。
「まっずい」
さすがに少年にも恨みはあれど、ほんとにぶち殺すつもりはない。
「ま、が、れー!」「な、」「にゃ」
無理だ。
「流水の舞い」
ドラゴの拳をいなし、にゃスケの腕を蹴りあげる。飛んできた矢は口でくわえて、狐綿は立っていた。
「白昼夢」
3人は最後の力を振り絞って放った一撃が、人を殺めていなかったことに安堵し、意識を刈り取られた。目の端にうつったのは、白銀の長い髪。
「し、試合、終了!実力を隠していたのか、キツネとタヌキチーム。激しい戦いを制したのは、気弱だと思っていた少女だ!決勝進出!!」
少女は、自分の手足や周りの景色を不思議そうに眺めていた。
「……」
そして、一人会場をあとにした。




