ソフィア3
金の茶釜は煮立てられていく。
「ここにゃ、わしゃの獣の魔力の残滓が残ってる。そいつを集めさそてもらうぞ」
茶釜は独りでにグツグツと煮立てられていく。周囲の魔力を吸っていき、中の液体の色がみるみる変わっていく。
「なにしようってんだ!ニャスケ我慢しろよ」
「はいにゃ!!え?なにする気にゃ!?こほーとか、へんな呼吸法やめてにゃ?!」
「フン!!!」
みぞおちに拳をめり込ませる。
「ぐへぇ、、にゃあ、、、」
「魔祓い龍正拳」
ぱんっと弾ける音。にゃスケにつけられた呪印は弾け消えた。
「器用だな。脳筋バカに思ったんだが」
「王族近衛兵なもんでな。主人の命を守るために一通りのことは、ソフィア会長から。仕込まれてんだよ」
何かをされる前にのしてしまえばいい。こいつもソフィア隊長からの教えだぜ
「龍星群!!」
「塗り壁」
「それはさっき見たよ!おらぁ」
感触がまったく違う。なんだ、この柔らかさは
「劣化版だよ、そいつぁ。未熟な末代のな。硬くするだけが防御じゃねぇのぉ!!」
「腕が」
泥の塊に腕が絡め取られる。
「塗り壁・絡め手・山嵐!」
目の前の壁が、針を形成する。
「くそ!」
「棘花火ぃ!」
泥で作られた針が発射され、全身をつらぬかれる。
「がはっ」
「さてと、茶の時間だぜ?滅魔の白狐!」
ラクーンの体を乗っ取った分福茶釜は、いくつかの小瓶に煮立った魔法水を注ぐ。
「くっくっく!さて、8体分の茶か、不完全だが」
自分もぐいと飲み干す。そして、1本の小瓶を手に狐綿に近づいていった。
ソフィアは戸惑っていた。
「どこにいる!出てこい!」
真っ暗な空間。何かがおかしい。
「まさか、いない?そんなばかな、、、」
グイッと意識を引っ張られる。
術が消える。まずい。
「解!」
尻もちをついた。
まさにその頭があった箇所を手刀が通り過ぎていた。
「ん?あぁ、戻ったのか。」
「お前、誰だ、」
「末代の名を名乗るべきだろうが、あえて名乗ろうか。【大風呂敷】分福茶釜さぁ!」
金の柄杓を避ける。
「見てねぇはずなのによけるか。さっすがー隊長さん?」
「2人は」
「倒したさ。」
「腹の底に飼ってたのは、泥棒狐だけじゃなかったか。トレース」
「カウンタータイプか?なら、よぉ!金茶室・蠱毒」
指を噛み、血を流す。血が、巨大な瓶を作り出す。禍々しい。絶えず小刻みに震えている。
「解放」
数多の魔法生物が放たれる。ソフィアは身構える。トレースは使えない。
「魔装!」
「若いな。目の前の事にいっぱいになりすぎだぁ、自分で言うのもなんだが、わしゃから目を離すべきではなかったな。」
狐綿の口づけし、そのまま魔法水を流し込む。




