赫の再来
「ガハハッ!!俺様の覇道の邪魔だ。道を開けよ!!部分魔装【赫篭手】」
両手に真紅の篭手が現れる。赫く美しい両篭手には、王族の高い魔力によってはっきりと具現化している。3人の姿を捉え魔法で強化された乱打を見極める。
「手が増えたわけでもあるまいよ!!目にも止まらぬ速さなら!耳と肌で感じよう!」
目を閉じて、風を読む。体をえぐる音、一定のリズムで、踏み砕かれる石版の音。骨が砕ける音。
「赫足元の石版を2つに分けさせて貰うぞ」
歩くべき足場が消え、体が沈みかける。
「足バが無ければ、作ればよいですぞ。足馬【午】乗り!!」
魔力で固めた空気の足場を蹴り上げ、空中を走り出す。
「ガハハ!んなこともできるのか。空中を駆けるとは、見事!だが、、一瞬加速が、緩んだな。赫爪」
肩が赫いレーザーに撃ち抜かれる。
「な、に?」
「っと、赫」
剣撃と蹴りが空振りする。
「?!」
そこにたしかにあったはずの頭が消える。
「秘技赫首ろくろ首!」
「っち。騙されんな。赫で空間を切り離してるだけだ。直に戻る。エネルギーの解放に気をつけろ。居合……虎穴」
「ガハハハ、ごふ、ガハハハ!!真剣赫刃取り!!」
居合を放つ直前の刀を鞘と刀で分ける。鞘を使った初速の加速が出来ず、抜刀に綻びが生じる。
「ガハハ、はは!遅せぇよ」
「このっ」
殴り飛ばした後。口元の血を拭い、そのまま、血印による魔法へと繋げる。
「三原色の赤より赫く、覗く深淵に染め上げられん。赫獅子よ。その咆哮で、世界を塗りつぶせ!!!」
「…身体を蹴り破って差し上げますわ。脱兎」
「魔装・赫の二重奏」
「ガハハハッ「ガハハハハハハ、ハハッ、ガハハハ」」
「なんだ?」
笑い声が二重に聞こえてくる。少しだけ高く、男の笑い声というよりも女の声にも聞こえる。
「いくぜ」「あなたに生きて会いたかった」「るせぇよ。死んじまったもんはしかたねー」
「「赫」」
「2つに分ける力と」
「2倍に増やす力の」
「「交響曲だ」」
「「ガハハハガハハハ」」




