準決勝第1試合
「ガハハ!!お前たちが、魔法少女に興味あるとは思わなかったぞ」
【赫の再来】と言われた男。王族ながら、その豪快な性格と伝統よりも効率を重んじる男は王族たちの悩みの種でありながら、民衆から多くの支持を得ていた。有能なものならば前科や生まれを気にすることなく受け入れる。そのため、揉めることも多かったが、彼自身の器の大きさに皆惹かれることになる。
「ガハハハハハハ!!うん!うん!!うん!!!昔の修練場のことを思い出すぞ。ガハハ!あの頃は楽しかったな」
当然王族であるため、魔力は段違いである。特に彼の赫は、叔母と呼ぶさちよのものとは違い、2つに分ける概念に作用する高次元のものであった。罠を張った荒野も、安全な道と危険な道の2つにわけ。戦闘になれば、視界に入れば、胴体と頭の2つに分けられてしまう。
予選でも、魔水晶とそれ以外を分けたり、塔への道とそれ以外に分けるなどという反則級のことをやってのけた。
また、2つに別れたものは元に戻ろうとする性質があり、その際に強烈なエネルギーを発する。意図的にエネルギーを解放することができ、方向を定めるとレーザーのようなものが発射される。彼は指先に赫をかけることでレーザーの方向を決めている。
「ガハハハ、はぁ、お前たち、3人がかりでこれか。俺様の赫は、まだ」
彼の最弱の赫でさえ、上級魔法に匹敵する。
「本調子ですらないぞ。」
彼の前には3人の魔法使いが倒れている。
「っさすが、王族一のきかん坊。手に負えないですな」
割れたオラクルを懐にしまい、杖を構える。
「ごほっごほっまったく貧乏くじ引かされましたわ。陛下は強すぎる」
破れたスカートをはたき、立ち上がる。
「剣も折られるとは、まだ修行が足りないな」
折れた剣を杖のようにして立ち上がる。
5大貴族の精鋭たちですら、蹂躙する強さ。
「ガハハハハハハ!今度晩餐会で酒を酌み交わそうぞ。お前たちは魔法国の強き剣だ!誇りに思うぞ!俺様のことを知ってなお、殺気を立てて戦うとは。ガハハハハハハ!ん?まだ、やるのか?」
3人が各々小瓶を取り出し、互いに頷き一気に飲み干した。
「ガハハ!魔法薬か?最後まで諦めない姿。あっぱれだな。悪いが付け焼き刃で俺様は倒せんぞ」
「……陛下、悪いですが、我らは王国の剣で終わるつもりはありませんぞ」
「「「分福邪我魔!!!」」」




