本戦3
本戦では、先ほどの予選で確保された魔水晶の数が代表選手の数となり、上限は三人となっております。そのほかのメンバーは控え選手として登録していただきます。じゅんに試合にお呼びしますので、控え室でお待ちください。
「わたしたちは二個か。」
たすけた学生からもらったものとはじめの玉の2個。
「まぁ、狐綿とラクーンっきゅね」
「おい、ミッキュ さん。あいつらは」
コマイ兄妹は静かにこちらを観ていた。
「…おい、ラクーン。お前は、母親のことをどれだけ覚えている。」
「急になんだよ。」
「いいから」
「厳しい人だったぜ。何度も何度も蠱毒に入れられて。最後にゃ愛想尽きて、でちまったけど」
「ブンプク=オオガマ。お前の家が落ちぶれた原因だ」
「は?父上から魔法生物たちが逃げたのが原因だって」
「逃げたんじゃない。オオガマが持ち逃げしたんだ」
「母上が」
「俺たちの父親は隙を見て、俺たちを向こうに逃がした。父親を救い出すことが俺たちの目標だ」
コマイが召喚士を毛嫌いしていた理由がわかった。冷たい母親という印象はあった。だが、何をしていたのかはまるで記憶になかった。
「もーなんなのよ!ここ。こいつらと相部屋なんて最悪。さっきのチームも弱すぎて」
豪華なドレスにパイプ椅子という場違いな様子に不安たらたらの縦ロールの髪をまいた少女はイライラしながらいった。
「マース卿リラックスですぞ。これもまた経験。下民たちの暮らしぶりの体験。それはそれで大発見!」
白衣を翻す青年は、スラスラとメモをとりながら、上機嫌だった。
「あちらの世界の銃器!湧く研究意欲に元気!奪って、バラして錬金!主催は愚鈍ですな。あんな、そとの貴重な技術を逃がすなんて。」
「……っるせぇなぁ、エンス卿。イメージトレーニングの邪ま、、、、、zzzz」
刀を抱えるようにして胡座をかき眠りこける道着の女を静かに見下ろす銀の目の男。彼が扉を凝視する。
「どうされました?アテネス卿」
「…………」
その扉が勢いよく開く。
「よぉ!甥っ子、姪っ子ども!大活躍じゃねーか。さっすが、五大貴族ぅ!ふっふー!」
やけにハイテンションのサングラスをかけた女が、指を突き立てながら、飛び込んできた。
「……?!オオ、ガマ、おばさま?なんで、ここに」
「だれが、おばさんやーい。まぁ、間違ってないか?ヒーハー!」
異様にテンションの高い女。おば様とは言われていたが、見た目は20代の半ばと言ったところか。
「5大貴族の名を落とした女がなんのようだ。去れ」
銀目の男が厳しくいった。
「やーん優しくして♡せっかくあんたたちを強くしてあげようかと思ったのに。」




