煉
「……根津。煉は一体」
「物覚えが良い奴だとは思っていたが、なんだこれは」
長く部隊を共にしていた二人さえも驚愕していた。
その場にいた全員が、その異様さに圧倒されていた。
「くっ」
撃った銃弾は切り裂かれ
「なんでっ」
滅魔の手のひらは軽々とかわされる。
「超支援魔法、力力力!百花繚乱流。竹猛々!!」
地面から竹が生える。が、パワーも威力も桁違いだ。
「同時に使いこなしてやがる。看取り稽古なんてもんじゃねぇぞ」
心配する宇品。
「古田、監視の目を潰せ。こいつぁ、決戦兵器になりうる」
冷静な根津。教官としての宇品と軍人としての根津の考えることは異なっていた。
「あいよ」
「煉……」
「………向日葵…蒲公英……」
圧倒していく。本来の使い手よりも早く、強力に。百花繚乱流は、流派として広く伝わっている。魔法剣術である。二流、3流の百花繚乱流は数多見てきた。取り入れる価値はない。と、思っていた。だが、本物を見た。全て見てきたものを昇化させる。
「この人、つよい。」
「新たに、魔法生物を召喚して、召喚12、、、、」
がくんと、膝が崩れる。魔力切れ?いや、拒否された。
「…その銃いいな。こんな感じか…分福弐釜」
呟く煉。
「?!」
彼が銃を構える仕草をする。
「嘘、だろ」
数多の銃弾。
「虚手」「狐綿!!」
全てを打ち消す。打ち消す度に彼女の髪が白に染まりはじめる。
「ぐぐぐぐ」
「やめろ、狐綿、無茶すんな。力を貸せ、初代」
呼びかけに返事はない。
すがるもんにゃちからはやれんな。
「くそ、なにか、手は、手は!」
「すとーっぷ!」
唐突に声が響き、その場の全員が観客席を見る。
「それ以上はやめなさい。んで、わたしの隊員帰してくれる?」
威圧的なプレッシャーが降り注ぐ。見上げると、弓を構えたほのかがいた。怪我はしているようで、包帯から、血が滲んでいた。
「ほのか先生?」
「弓?はっ。銃火器操る俺らに弓かよ」
ライフルを構える。
「古田、やめろ」
「銃口をむけたな」
古田のライフルが粉々になる。1発の矢がわかれて、正確にチームの面々の肩を撃ち抜く。
「な」
「つぎは、あんたらの身体が蜂の巣になるよ。引き金を引くより、早く確実に。」
「お前は、日本人だと思っていたのだがな」
「私は日本人だし。こっちにも友達がいんのよ」
「人質として使ってもいいんだぞ」
「そしたら、あんたのお仲間の立場が悪くなるから、おすすめしないわよ。あの【鬼包丁】。拘束して、魔法隊に預けてるから。2人を無傷無干渉で解放したら逃がしてあげる。どう?」
なにを勝手に、ほのかのうしろのさきが叫ぶ。
「……………………引き上げだ」
根津は静かにつげた。




