遭遇
「総隊長。十分我々は通用しますよ。」
根津が無線を飛ばす。
「そうだね。これで次へ進める。よくやってくれた君たちは煉だけ置いて帰ってきてくれるかな。つえと彼女達をこちらへ」
「やつらは」
「干渉はされないだろう。宮内ほのかの部隊は特殊ゆえに、敵も多い。杖の回収だけ用心してほしい」
「……了解」
根津は、静かに考えた。魔心臓の移植、加工した滅魔石、経歴に囚われない部隊編成、作戦行動。格上の魔法使いを完封し、被検体の覚醒。総隊長の白髪の青年の言った通りに事がはこんでいる。怖いくらいに。
「………なぁ、鬼。いや、宇品。大将が半年前初めに言ってた期限って何時だったか」
「………………。今日だった」
「あの男。どこまで先までよんでるんだ」
おれは軍人だ。上の命令に従うのみ
「ほんとに優秀だな。これで、この世界を飲み込める。」
アジトの中、青年はコマを拾い上げる。
彼の自室。壁面にはたくさんの人物の写真こちらの世界の魔法使いと、あちらの世界の重要人物。
地図は魔法国と日本。それらが重ね合わさった不思議な地図。動く怪物たちのミニチュア。光源を結ぶ糸と針。
足元には血溜まり、たくさんの心臓。
そこに裸足で立つ。ラフな白い男。服も髪も、ただ白く。
「時は巡り、世界は重なる。怪物は黄泉がえり。傑物が踊り狂う。そんな世界が僕は見たい。なぁ、読み手の諸君」
目だけが異様に赫い。
「おい、ガイアン。それは本当か」
「あぁ、2人とも捕まってしまったんだ。」
ガイアンがたくされた小袋のなかには、記憶のしおりが挟まれており、本来失うはずの記憶を取り戻した。それ以外には予備の杖や食料など、緊急時に必要なものだった。
「僕1人ではどうにもならない」
「なら、助けに」
「違う。お前らは、塔へ進め」
制したのは、コマイだった。
「そもそも俺たちは、やつらの野望を」
「違うだろ。お前たちには、目標があったはずだ。進め。」
「でも、」
「世界の命運をただのガキに押し付けるわけないだろ。今のこの状況はほのかさんやお姉ちゃんの想定を超えている。本来は君らが囮で、彼女たちが本命の作戦だった。あの二人が負けることは想定していないんだ」
「なんだと」
いつも呼んでくださりありがとうございます。しばらく頻度が落ちるかもしれませんすみません(;_;)




