塔
「浮島から塔まで半日ってとこか」
小隊長は呟いた。
「後半はやけにすんなりしてましたな。魔法使い共とほとんど鉢合わせなかったな」
「おいてめぇ。まさか逃がしたんじゃねーよな」
「ま、まさか。あっしにも分かりませんですぜ。ずっと一緒にいたでしょ旦那。」
「まぁ、そうだな」
『チーム』第1班。はラクーンたちよりもずっと早くに塔についていた。
「こいつぁ、すげぇな。物理法則を無視してやがる。なんで、こんなざっくりと建物作るんですかねぇ、こっちの人間は」
ナイフでコツンと塔を叩く。
「どういうことだ?煉」
「魔法によるサポートがないとぶっ潰れるような不安定な建築物ってことだよ。根津小隊長」
ふむ。かれは太陽の位置を確認して、周りを見渡す。
「古田。塔を広く見える場所に仮屋を作れ。2.3で別れて情報収集をする。宇品は古田のフォローを。俺。煉。ガイドの魔法使いのペアで、塔に近づくヤツらを狩るぞ」
「旦那あっしにも名前がありましてね。これでも、元カウンターズとして、名を知られて」
「煉。」
「ほいよ〜。おっちゃん。だまろーな」
サバイバルナイフを首筋に宛てがう。
「くそぅ。杖があれば。ガキとの魔法戦で」
「あんたも大概だね」
「『鬼包丁』とターゲットが接触したようだ。」
「へぇさっすが、宇品さんの奥さんだ」
「元だ」
面白くなさそうに言った、
「当時は赤鬼と青鬼の結婚だと騒ぎになってたな」
「へーなんで別れたの?浮気?」
「宇品はそんなことはせん」
「根津隊長!」
「モテないから無理だ」
「根津隊長!?」
「たしかに、俺も知らんな」
「あー、よくある些細な夫婦喧嘩がエスカレートしてですね。」
「鬼教官VS鬼包丁ですか。激しそうですね」
「初めは言い合い。次に張り手。次にメリケンサック、次に近接格闘、さらに射撃戦、模擬戦」
「は?」
「最終的には、あいつがヘリで、俺が戦車を持ってきたところで離婚に至った。」
「ヤバすぎだ」




