本戦への道
南側の中間地点。激しい魔法戦にみんなヘトヘトになっていた。
時間は半日程すぎていた。あたりはすっかり暗くなっていた。
狐綿は自責の念に駆られていた。
はじめの身勝手な行動さえなければ、もっと魔力を温存できたはずだ。もっと体力も残っていたはずだ。彼らによると脱落者は自動で回収されるらしい。つまり、無駄な努力だったのだ。
「うぅ」
ここで泣いてはだめだ。流れかけた涙を振り払う。
「わたしが、挽回しないと」
ケケ、ほんとに出来るのかよ
「うるさい」
とろくさいお前が、
「黙って」
いっつも、いっつも誰かの足を引っ張ってばかり、とろくさ狐。綿菓子みたいに中身がない。
「黙って!!!」
「お、おぉ、すまない。」
その声に顔をあげる。ラクーンが、胸に手をあてこちらを見ていた。
「だ、大丈夫か?お前が、声をあげるなんて珍しいな」
「いや、その、ごめんなさい」
「ん、まぁ、みんなピリついてるよな。となりいいか」
こくんと、狐綿はうなづいた。どさりと、ラクーンは横に座った。
「えっとその、さっきはほんとごめんなさい」
「ん、いや、やっぱりほのかさんの魔法生物いると、なんか、すごいな。気にすんなって」
「違うくて、はじめの時、私の身勝手な行動で大変な目に」
「あぁ、そっちか。気にすんなって」
「で、でも」
「俺たちは魔法少女目指してんだろ?誰かを見捨てるやつが、なれると思うか?なれるはずねーよ」
「……」
「人を助けて、命を守って、それが出来ないやつが、何になれる。むしろ俺は狐綿、お前を尊敬する。おれは最初の1歩すらだせなかった。……今まで悪かったな。すまん」
「いやいやいやいや、、わたしは、理想だけで、」
「おれもさ。だから、俺たちもっともっと強くなって、最高の魔法使いになろうぜ。」
「う、うん!」
「おれは家を復興させる。狐綿や宮内先生みたいに、自分の意志を持った強さで」
「わたしは、ほのか先生やラクーンくんみたいに、誰かを助けられる魔法少女に、なる」
「「約束」だ!!」




